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魔力ゼロの探索者~魔力ゼロは無才ではなく異才だった~  作者: 北杜
三章 特殊な体質を持つ異才の持ち主
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突発型ゾーンダンジョン攻略後③

 会議が終わり退出していく上層部の者達。そして最後まで会議室に残った杉田事務次官と山田親子。


「……市太郎君、今回の事件だが」

「私も知らない事件です杉田事務次官。こんな事が起こるとは思っても居ませんでした」

「……変わったのか?」

「……いろいろと変えましたからね。変わっても不思議ではありません」

「幸せになる為に変えたが、そのしわ寄せが今回の突発型ゾーンダンジョンという事か?」

「しかし市太郎のお陰で助かったという見方もありますよ、杉田事務次官」


 三人にしか分からない会話の内容だった。


「未来を変えるという事は代償が必要という事なのか?」

「未来は自身の手で掴む、運命は切り開くモノだと私は思っています。事務次官」

「運命は切り開くか……。市太郎は切り開いたというよりも変えたからな」

「そうですね。ダンジョン管理省から始まり魔力病で亡くなったはずの患者やダンジョンで死ぬはずだった探索者や伝風寺財閥。そして悪人を刑務所に入れて悪徳会社を倒産させました。……かなり変えてますね」

「……そうだな。それだけ変えたら未来も変わるか」


 市太郎は中学生の時にダンジョン管理省の改革に参加し、魔力病で苦しんでいる人を助け、ダンジョン探索で儲けを出して、探索者を救い犯罪者を処罰した。

 他にもいろんな事に動いている市太郎。それが出来るのは父親や事務次官が市太郎の味方して助けてくれているからだ。


「私もそろそろ現場に戻ります」

「分かった。事務処理等はこちらに任せておけ」

「感謝します、父さん」

「あと伝風寺財閥から食事を誘われているぞ。娘を助けてくれた礼だと」

「その件に関しては断ってください。杉田事務次官」


 会議室を出て廊下で分かれる市太郎。そして歩きながら市太郎は呟く。


「知っている知識は変わり未来は未知数。しかし昔には無いコネがある。協力者が居る。だから大丈夫だ、絶対に皆が幸せになるのだから」


 人生山あり谷あり。楽あれば苦もあり。人生万事塞翁が馬。禍福は糾える縄の如し。その他諸々あるが市太郎は自分を信じて未来へ進む。絶対に幸せを掴むために。


「私も絶対に幸せになります。市太郎様と結婚して子供は双子を産んで、そして将来は探索者になれば良いですね。市太郎様と一緒ですよ!」

「……綾乃嬢。いつから其処に?」

「私は会議室の近くの廊下で待っていました。夫の三歩後ろを歩くのは妻として当然ですから」

「いろいろと聞きたい事があるのだが……」

「なんでも聞いてください! 家族円満の秘訣は夫婦間の隠し事無しですからね」

「どうして管理局に?」

「伝風寺財閥も今回のゾーンダンジョンで被害に遭った人達を支援する事が決まり、お兄様と一緒に説明に来ました」

「仁一朗さんは?」

「父と一緒に総理官邸に行きました。今回の件で煩い与党と反対する野党を黙らせて協力させる為に、脅迫もとい相談すると言っていました」

「綾乃嬢はどうして管理省に残ったのですか?」

「今日は夫と一緒に帰ろうと思ったからです。両親と兄の許可は取っています」

「……結婚していないのだが」

「市太郎様は二年後には結婚できる歳ですね。結婚式場は何処にしましょうか? 良い式場は早めに予約しておかないといけませんね」 


 未来を変えるという事は難しい。

 二年後には市太郎は綾乃と結婚している事が確定しているのだろうか? 

 市太郎は綾乃の様な絶対的な力強さを持っていない。綾乃の様な力強さが有れば未来は簡単に変わるのだろうか? 市太郎に「結婚式での引き出物は何か良いか?」を聞いて来る綾乃にため息を付いた市太郎だった。

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