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魔力ゼロの探索者~魔力ゼロは無才ではなく異才だった~  作者: 北杜
二章 トラブルに巻き込まれる異才の持ち主
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解決案

 山田の言葉に頼もしく思った優と東純一。日野と海渡は顔を引きつらせて言った。


「山田君……、君の提案を聞くのか……」

「山田……、厄介になるのは勘弁してほしいんだが……」


 海渡と日野は山田の提案に消極的だった。そんな様子を不思議がる優と東。


「大丈夫だよ、少しだけ法の穴を突く方法だから違法ではない。ギリギリ合法だから問題ない」


 市太郎は東に「少しの間、管理省に保護されるが心配しないでくれ」と言って指を鳴らしたら、男性職員が東を連れて行った。


「お、おい! 山田! 東をどうする気だ!」

「心配ない。彼の安全を考慮して管理省で保護するだけだ」

「心配するだろうが! 連れて行き方を見ろ! 宇宙人を強制連行している様な図だぞ! もっと穏便な方法で連れて行けよ! あと説明しろよ!」

「職員が説明するし、海渡さんも説明するから心配無用だ」


 連行された後輩の無事を心配する日野に山田が説明して、海綿は「説明する前に勝手に部下を使わないでくれ」と山田を非難する。


「今説明しろよ! オレ達にも説明しろよ!」


 職員に出されたお茶を飲み、山田は説明する。


「管理省に来る前に、優君が現場で『嫌な予感がする』と言っただろう」

「……言っていたな」


 優もその事を思い出す。急に刃物を突き付けられたような感じだった。


「東君、もしくは男性が監視もしくは殺される可能性があったのだよ。危険だったのですぐに離れたが、二人が管理省に連れて行かれたので手を出せなくなったが用心に越した事はない」

「東君の説明を聞いた話では、恐らくギルド蛇使いの笛の者だと思うが。最悪は裏社会の人間の可能性もある。しかし管理省で保護されて居れば安全だ」


 市太郎と海渡の説明を聞いて日野と優は納得する。


「ギルド蛇使いの笛は鉱石がダンジョン管理省に伝わった事を知って、何かしらのアクションを起こすだろう。そのときが一網打尽のチャンスだな」


 フフフと笑う市太郎。その笑顔を知っている日野と海渡の表情を固まった。市太郎がフフフと笑顔を浮かべると加害者達は酷い目に遭う事を、二人は経験済みだからだ。それを知らない優は不思議がる。


「今日の所は日野君と優君は先に帰ってほしい。後は海渡さんに任せておけば問題無いから」


 日野と優を帰宅させる為に、市太郎は指を鳴らして職員を呼び帰りの手配を頼む。


「……山田君、頼むから勝手に職員を使わないでほしいのだが。……日野君だったね、君の後輩の心配はいらない。私達が保護するから安心してほしい」

「……頼みます」


 短い言葉に感情をこめて日野は頭を下げる。優もなぜか頭を下げた。


「山田君は一緒に帰らないの?」


 優は市太郎が二人と一緒に帰らない事を疑問して問う。


「私も報告書を上げて、上司に報告をしないといけないので二人は先に帰宅してくれ。夕食には間に合わないので真子さんに謝罪してほしい」


 もうすぐ寮の夕食の時間だった。日野は妹のエミに連絡するのを忘れていて「ヤバい! エミは時間に厳しいんだ。急いで帰らないと!」と言って優の手を引いて退出した。

 優と日野を帰した山田は海渡と会話する。


「ギルド蛇使いの笛を監視している人に連絡をお願いできますか?そして支援者を調べてもらっても?」

「分かった、手配する。他には?」

「日野君の後輩である東君の調査も頼みます」

「東君に会った人間がギルド蛇使いの笛と言っていただけだからな。本当だという証拠が無い。他のギルドや犯罪者集団の可能性もある」

「未成年の子供を売人に仕立てて使い捨てる。失敗を前提に東君を使っている可能性がありますね」

「……今の情報で物事を考えるのは非効率的だよ、山田君」

「そうですね、それに薬中の男性の身元も調べないといけませんし」

「その通りだ。もうすく身元が分かるだろう。……しかし面倒な事になった」


 違法ダンジョンから採掘された鉱石。それを麻薬にして広めている犯罪者。そして魔力至上主義者。これらを警察と協力して捜査し検挙しなければならない。それを指揮するのは担当の自分だと海渡は考えた。


「それで山田君。どうするんだい? 私としては上司から怒られない程度の提案が希望なのだが……」

「上層部と相談します。いろいろと動く事が出来ましたので。フフフ」


 海渡は山田市太郎が微笑んでいる姿が『悪魔の微笑』にしか見えかかった。



誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスをお願いします。

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