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魔力ゼロの探索者~魔力ゼロは無才ではなく異才だった~  作者: 北杜
二章 トラブルに巻き込まれる異才の持ち主
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婚約者②

 待ち合わせ場所での衝撃から急遽、山田市太郎と伝風寺綾乃の質問会となり、ファミリーレストランに移動したAクラスとその他の人達。

 市太郎に質問する男性陣。


「それで、どういう事だ!」

「伝風寺綾乃嬢の事か? すまない、ボーリングも予定していたのに着物を着ていたからな。服装を指示するのを失念していたのだよ」

「違う! 婚約者の事だ!」

「その件は。……すまない、私からは説明できない。彼女が嫌がる可能性があるからな」


 女性のプライベートな事を詳しく説明しない市太郎は淡々と答える。本当にこいつは同年代なのかとクラスの男子達はマジで考える。


「綾乃さんと初めて会ったのは何時だ?」

「その位なら大丈夫だろう。確か……十四歳の夏休み明けに会ったな」


 もうすぐ二年。長くも無いが短くも無い。そんな事を考えていたクラスメイト達に市太郎は言った。


「その後、数日後に彼女は私と会う為に伝風寺財閥の権力を使って私を文字通り捕まえに来た。あの時は驚いたな、なにせ探索者上がりのボディガード達が私を捕まえようとするのだから。逃走したが最後には捕まって屋敷に連行された」


 市太郎の思い出を聞いていた男性陣は「金持ちえげつねー」と思った。


「その後、屋敷で綾乃嬢と会ったら、婚姻届けを渡された。たった二回しか会ってないのに」

「どうして婚姻届けなんだよ! おかしいだろう!」


 山本健斗が全員を代表してツッコミを入れる。


「私もそう思ったから、未成年だから無理と説明したら「では婚約しましょう」と言われたよ。最初は綾乃嬢の両親祖父母親族全部が反対していたのに、今では綾乃嬢の兄君だけしか反対していない」

「彼女が説得したのか?」

「そうなのだろうな。いつの間には私の両親の説得も終わっていたよ」


 市太郎は説明できないと言っていたが、出会いの説明している。


「外堀内堀を埋められて、綾乃嬢の兄君が私にとって最後の砦だ。兄君が陥落したら、私は十八歳になったら強制的に籍を入れられ結婚するだろうな」


 淡々と説明している市太郎だが、わずかだが表情に苦悩が浮いている。

 お淑やかな美人だけど、行動力はこの喫茶店にいる誰よりも有るのだと皆が思った。


「そういえば彼女は市太郎君の寮には来てなかったね」

「優君。彼女は私の部屋に来るのが恥ずかしいと言っているので、部屋には来た事がない。私も常識として彼女を部屋に招待した事もない」


 人一番以上の行動力を持っている綾乃を少しズレていると感じた男性陣。


「しかしだ! 山田! お前に婚約者が居るんだ! オレ達は恋人すらいないのに!」


 中武修は拳を握りしめて言った。皆を代弁しているように。


「……おかしいな。相川君には彼女が居るのではなかったか? 同じ中学校出身の彼女が」

「山田! どうしてお前が知っている!」

「他にも田中君は遠距離恋愛だったな」

「相川! 田中! お前達も裏切ったのか!」

「待て! 中武! 話せばわかる! ちょっと待って!」


 山田市太郎の質問会はしばらく中断した。

 そして優は市太郎の言葉を聞いて思った。……部屋には来てない。寮には? 他の部屋には? 例えば皆で食事を取る入道家の部屋とか?

 市太郎に質問しようとした優だが、落ち着いた話題を再度炎上させる事を辞めた。


誤字脱字、文面におかしな所があればアドバイスをお願いします。

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