意外と余裕でした
平日は部活があるので定期的には厳しそうです。出来るだけ毎日投稿目指します。
2023/7/6:ステータス部分の修正と奴隷契約の部分の話の
追加を行いました
戦いの幕が上がる…!
と、意気込んでみたものの、結果は俺の余裕勝ちであった。
最初はもちろん、余裕で勝てるとは思っていなかった。何せ、あっちのレベルは25程。俺と互角ではないけれど、数が集まればさすがに対応出来ない。
なら、何故勝てたのか。それは、俺のレベルの上がりやすさだった。今でさえ森の外縁部分にいるレベルが10のゴブリンでも、1、あるいは2程上がるのだ。それが25となったら、3どころか、5は上がった。
…結果、二体倒した時点で、余裕で相手に合わせてカウンターをかますところまで成長し、余裕勝ちとなった。最終的に、14ぐらいのゴブリンでレベルが43程度上がっていた。
ちなみに、さっき国から支給されたステータスプレートを見ると、こんな感じだった。
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満園将人
Lv78
種族:人間 職業:旅人 ランクD(↑1RANK)
経験値 840/980
HP 3065/4000(+2150)
MP 3685/4000(+2150)
攻撃力 563(+301)
防御力 402(+215)
魔法攻撃力 483(+258)
魔法防御力 395(+215)
素早さ 724(+387)
ユニークスキル
・天涯孤独
スキル
・剣術Lv4 ・疾走Lv6 ・隠密Lv2(new!) ・採取Lv4
・索敵Lv1(new!) ・自動翻訳
※()内はLv34からの上昇値
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…なんかランク上がってんだが?えっなにこのステータス、高くない?て言うか隠密に索敵なんてスキル増えてるんだけど?あと分かってたけど素早さ尖りすぎじゃね?
なんて混乱していると、助けた二人の少女がこちらに寄ってきて、感謝の言葉を言った。
「通りすがりのお方、私達を助けていただきありがとうございました。」「ありがとうございました。」
「いやいや、無事で何より。ところで君たちは、なんでこんな場所に?」
「私達は…とあるお貴族様の奴隷でした。しかし、ご主人様は私達に飽きたのか、この場所に連れてきて「訓練だ」と言って私達を置いていきました。それにショックを受けているうちに、あんなことに…」
なんとこの二人、貴族の元奴隷だったらしい。しかも、飽きたとか言う自分勝手な理由で捨てたと言う。そんな行動に、俺はあきれ果てた。と同時に、間に合って良かったとも思った。
「そうか…それで?これからどうすんだ?」
「まだわからないですが、恐らく奴隷商に戻ることになるかと」
「また買手が見つかるまでいるのか?」
「はい…それが奴隷ですから…」
その彼女の言葉には、諦めの感情が含まれていた。
俺は、どう言った経緯で彼女達が奴隷となったのかわからないが、きっと理不尽な理由であることは想像できた。
だからなのか俺は、彼女達が、これ以上理不尽な目にあってほしくないと思い、
「なら、一緒に来ないか?」
そう提案した。
「えっ?」
「どうせ奴隷商に行ったって、基本買うのは貴族だ。そして、この国の貴族はほとんど腐ってる。買われたって
理不尽な目にしか遭わないよ。正直言うと俺はこれ以上、君達に酷い目に遭ってほしくない。…だから、一緒に来ないか?」
すると、彼女達は涙を流し始めた。多分、今まで自分の辛かったことを誰にも言えず、かなり溜め込んでいたのだろう。それでも、彼女達は前を向いた。それ以外に無かったから。
「うぅぅ…ひっぐ…うっうぅぅ…えっぐ…そう…なんです…私…ひっぐ…今まで、頑張って…辛くて…でも…誰にも言えなくて…」
「酷いことされても…耐えて…うぅぅ…でも、頑張っても、傷付けられて…ホントに…ひっぐ…辛かったの…!」
「そうか…辛かったな、頑張ったな…お疲れ様…もう、良いんだ。辛くても、我慢しなくて良いんだ」
「「うっ、うぅぅ…うえええぇぇぇぇぇん!」」
その後俺達は一緒に旅をすることが決まった。俺達は街に戻り、奴隷商の下へと出向いた。彼女達の奴隷契約が無くなっていたので、俺は良いと言ったのだが、彼女達は譲らず「貴方の奴隷である方がいいです!」と、強く押され、契約することとなった。
ちなみに、契約費は銀貨80枚。不当な契約破棄だったそうで、その分かなり負けてもらった。冒険者ギルドで素材を売ったお金でギリ足りた。あぶねぇ…
奴隷商人は、商品とはいえ奴隷を大切に扱っていて、ミーナとレイシラもある程度商人を慕っていた。
最初は不当破棄の件で俺のことを訝しんでいたが、二人が説得したことで俺を信用したようだ。
「…はい、これで契約が結ばれました。マサト様、ミーナ達をよろしくお願いします。くれぐれも不当な行為はしないでくださいよ?」
奴隷商人のデイヴ・ライは笑顔を浮かべながらも釘を刺してきた。まぁ、今回のことがあったので当然ではあるが。
「あぁ、勿論だ。むしろ、俺は奴隷より仲間みたいな認識でいるからな」
「…そうですか、それはそれは。…ミーナ、レイシラ、いい主人を見つけましたね。これからは元気でいるのですよ?」
デイヴは穏やかな笑顔を浮かべ、ミーナ達を祝福した。
「はい!」
「ありがとうございました!」
そうして、俺たちは奴隷商館を出ていった。
夜は二人と話し合い、三日後に出発することになった。二人の宿は俺がもう一部屋借りた。奴隷は主人と一緒にいなければ行けないのです、なんて言われたが、さすがに思春期真っ只中で女の子耐性のない俺が一緒に居れるわけがなく、なんとか隣の部屋にすることで納得してもらった。
…そうだよ女の子と付き合ったことなんてないよ悪いか!とまあ、そんなこんなで夜は更けていった。
そして、出発の日…