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「おい、玲華、京美そんなこと言ってよかったのか?」


「別にいいじゃない。マヨネーズを使ってどう魔王討伐するのよ? 絶対邪魔になるわ!それなら料理の腕でも磨いてろ! って、感じだよ」


「え~。あんな奴が作ったもの食べたいと思う?」


「それは食べたくないに決まっているでしょ!」


「おいおい、あまり大きな声で言うなよ? 悪目立ちするぞ」


「「はーい」」


 と言ってその後は大きな声では話さなくなったがそれでも、私のスキルのこと馬鹿にしていた。まぁ、否定ができないところが辛いところだが、関係ない人が騒いでいるだけだから気にしなければいいかとそんなことを思った。


「真奈美、ちょっとむかつくからあいつらの元に行ってくるわ」


 すると舞ちゃんが急にそんなことを言って彼女等の元へと向かおうとしたので慌てて止めに入った。


「ちょ、ちょっと待って舞ちゃん!」


 そう言って舞ちゃんの腕を掴むと舞ちゃんが振り向いた。


「なんで止めるの? 真奈美の料理を馬鹿にしたのよ?」


「いや、そんなことで怒らなくていいから。むしろ、魔王討伐に関わらなくてもよくなりそうだからほっといていいよ。(それに、変に料理係とかやらされないならあいつらの好きにさせた方がいいよ。あいつらの人望だけはなぜか異様に高いし……)」


「……真奈美がそう言うなら止めるわ」


 と言って舞ちゃんは少し不満そうにしていたけど引き下がってくれた。


「分かってくれてありがとう!」


 そう言って舞ちゃんに抱き着いた。


「こらこら、こんなところではやめなさい」


 すると舞ちゃんは照れながらそう言った。まるでこの場じゃなかったらいいみたいな言い方だったがまぁ、細かいことは置いておこう。そんなことを思いながら舞ちゃんの耳元に口を近づけた。


「でも、変に彼等に絡みに行かなくてよかった。後が面倒そうだったし」


 すると舞ちゃんは私の発言に驚いて聞いてきた。


「もしかして、それが本音?」


「まぁ、そんなところ」


 そう言って彼女から離れた。


「分かったわ。真由美がそう思うなら彼等には何も言わないことにしておく」


「是非、そうしてください」


 と言って舞ちゃんに頭を下げた。すると、スキルを調べている人の困惑した声が聞こえたので振り返った。


「商人ですか……」


「な、何か不味いことでも?」


 その少女は不安そうに男性に聞いていた。


「このようなスキルを授かるとは思ってもみなかったため、役立てる場面が……」


「ど、どういうことですか?」


「それは、素人ができることではないからです」


 すると王女がそう言いながら前に出てきた。


「で、でも、一から教えてもらえれば……」


「そんなことを教えても、魔王討伐に役立つようなことはありません。既に、国と連携できる商人と契約を結んでいるため必要ないのです」


「そ、そんな……」


 少女はそう言ってその場で座り込んでしまった。まぁ、そんなことを言われたらへたり込むのも仕方ないかもしれないけど、妙に商人については厳しくいろいろと言うなぁ……。とそんなことを思った。



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