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 その後、彼等のステータスを確認した人達は想像以上にいいスキルやステータスを持っていて喜んでいた。なかにはステータスを開示しない人もいた。まぁ、私と舞ちゃんもステータスは教えない予定だけど……。


 そうして、鑑定が終わっていない人が私を含めて3人となった。できればスキルについて知られたくないなぁ。と思いながら水晶へと触れた。


「な、なんだ? 初めて見るスキルだな……」


 そして案の定、水晶を見ていた男性が困惑していた。すると王女が水晶の方へと近づいて確認した。


「? このマヨネーズというスキルは何だ?」


 すると王女も同様に困惑した様子だったが中山達の方から笑い声が聞こえた。よくみると女子達が聞こえるような声で笑っていた。


「くす、クスクスクス」


「れ、玲華、それに京美、声を出して笑うのは失礼だろ?」


 中山がそう2人を窘めていたが彼の口元がニヤニヤしていて全然説得力なかった。


「でも、光晴、スキルがマヨネーズなんだよ? おかしすぎて笑えるじゃない」


「そうだよ。それに魔王の討伐なんかに絶対役立たないよ?」


「それは俺達が守ってやればいいだろ?」


「光晴は優しいんだね」


「そうね。足手まといになる人にもそんなことを言えるなんて」


「そんなことはない」


 とそう言った彼等の会話が聞こえた。中山が彼女達を窘めなければこんな話にはならなかったのでは? と思った。それに、彼女達は中山のことを優しいとか言っているけど、彼女達が言った意見に同意していた。中山は酷いことを言っている自覚はないだろうか? まぁ、酷いことを言っている自覚がないから大きな声で話しているのかもしれないが……。


 そんなことを思っていると王女が中山達に声を掛けた。


「あなた達は、マヨネーズというスキルに関して何か知っているのですか?」


「知っているも何も、マヨネーズって私達の世界では食べ物よ」


「食べ物、ですか?」


「そうそう。何かにつけて食べると言った感じで使うのよ」


「……なるほど、つまり食べ物がスキルになっていると?」


「そう言うこと、しかもそれ単体では使うことはないからきっと使えないスキルだわ」


「そうですか、分かりました」


 そう言うと王女は後ろへと下がった。彼女達は勝手に私のスキルがどんなものなのかを説明してそのうえ無能なスキル。という印象を王女に与えていた。まぁ、勝手に言われるのはむかつくけど、現段階ではどうやって使うスキルなのか分からないから魔王討伐には関わらない方向で話が進むのならそれでもいいかとこの時は思っていた。


 まさかこの後にあんなことになるなんて思いもしなかったから……。



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