登場人物紹介⑤(魔術学園・王立植物園)
括弧内の数字はスタート時の年齢です。
◇◇魔術学園◇◇
12~16歳の魔力持ちの子が、成長期に増大する魔力の扱いや制御を覚えるために、全国各地から集められて学ぶ。学生寮もあるし、本館の一階には学園長室、二階には教室やジグナバ先生の部屋がある。渡り廊下を使う講堂、ロビンス先生の部屋がある校舎の裏は、木立が生い茂っていて、小動物が出没するちょっとした森になっている。
【ナード・ダルビス】
シャングリラ魔術学園の学園長で、長いひげを生やしたおじいちゃん。紺色のローブにラクダ色の下履きをはいている。自分を慕ってくる生徒には温厚に接するが、ライバルの荒探しをして蹴落とすぐらい権力志向も強い。レイメリアの隠れファン。
【使い魔のリリアンテ】
ダルビス学園長の使い魔の羽リス。故郷のヴェルヤンシャ山で拾えるトポ栗もいいが、高級なミルパ栗も捨てがたい。学園長の魔力はよく言えば枯れた味わい、ハッキリ言うと渋い。
【ウルア・ロビンス】
丸眼鏡に口ひげで、眼鏡の奥にある瞳はつぶら。初等科教諭で入学したばかりの子たちに、魔力適性検査を行う。穏やかな性格を慕ってくる生徒は大勢いる。本館の裏手にある木立に囲まれた小屋が自分の部屋。もとは魔法陣研究の第一人者で、世界各地を旅していた。著作も多い。
【レキシー・ジグナバ】
シャングリラ魔術学園の5年生担任で進路指導担当。浅葱色の髪を束ねている。塔から転職してきた知的で美しい涼やかな美貌の魔女。仕事熱心で指導も真面目に行う。ロビンス先生の魔法陣を見るのが生きがい。
【レメディ先生】
保健室担当。昼は学園の保健室、夜は寮の休養室にいる。学園時代のレオポルドはケンカばかりしていたので、薬を塗ったり包帯を巻いたり、薬草を使った応急手当なども教えた。
「あの子、ほんっとに自分を大事にしないんだから!」
グレンにもしも会ったら「成長期の子どもの体を何だと思っているのか!」と説教するつもりだった。
◇◇五年生◇◇
【メレッタ・カーター(16)】
栗色の髪はボブで花飾りのついたカチューシャをつけている。紫の瞳は母のアナと同じ。カーター副団長の影響か、魔道具にはくわしい。ネリアが学園にやってきて、ライガにハマる。いつか自分のライガを手に入れたい。魔術師志望。
【レナード・パロウ(16)】
背が高く銀縁眼鏡のインテリ。刈上げではないが、襟足は綺麗にカットしてある。〝朝ごはん製造機〟で有名なパロウ魔道具のお坊ちゃん。毎朝〝朝ごはん製造機〟が作る朝食にうんざりしていて、魔術師志望。
【アイリ・ヒルシュタッフ(16)】
薄紫の髪をハーフアップにした紅の瞳を持つ美少女。宰相の娘で第二王子のカディアンとは幼い時から一緒に過ごす。第二王子の婚約者候補で魔術師志望。
【グラコス・ロゲン(16)】
武術大会で優勝するほどの実力者だが、ソラにはあっさり転がされる。竜騎士団の卒業体験ではライアスの強さに惚れこみ、自分の部屋には彼の絵姿を飾り、それを眺めながら鍛えている。メロディの〝かみつく財布〟は名前をつけて可愛がる。卒業パーティーにはベラと参加する予定。竜騎士志望。
【ニック・ミメット(16)】
グラコスには体格で負けるが風魔法が得意で、同じく竜騎士志望。ディアといるが皮肉屋のため、彼女には嫌がられている。
【ディア・メイビス(16)】
おしゃべりな母と姉に囲まれて、自分のことは存在感の薄い影のようだと感じている。「アイリを見習いなさい」と言われて育ち、髪形や持ち物も彼女の真似をしている。パートナーには自分を認めてほしいが、ニックの皮肉に傷ついていることも多い。魔術師志望。
【ベラ・イード(16)】
アイリやディアにくっついている。グラコスとは相思相愛で、誰かにイジワルな言動をしても、彼に注意されると素直に聞く。魔術師志望。
◇◇王立植物園◇◇
エクグラシア中の植物が集められている。らせん状になった階層構造。
【園長】
結局、名前をつけてもらってない。ナード・ダルビス学園長と親しく、仕事終わりに学士会館で飲む関係。









