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星が照らす行先は  作者: 健健
一章 アルナイル
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 魔法の訓練二日目の夜


 ベナトばあちゃんから、基本の魔法と練習法は教えたから後は自分なりに魔法を使って慣れろと言われた、だから明日からは自己練習だ。

基本的な魔法はベナトばあちゃん達に教えてもらった。それらの鍛錬という訳だ。


 けど私にはそれ以外にベナトばあちゃんには秘密でやってみたい事がある。どの魔力が自分の身体に合っているかを知り、それをどのように使うのが一番効率がいいのかをイメージしそれを魔法として完成させる事だ。


これが出来れば、魔法学校の指導者として働けるらしいとベナトばあちゃんから聞いた。


この国には魔法学校は無く、海を隔てて隣にあるこの国一番の貿易国である帝国に在る為、私は勿論ベナトばあちゃんも通った事は無いが。


それは兎も角、要するに自分にあった自分だけの魔法を創る訳だ。

それらは固有(オリジナル)魔法と言われている。一から魔法を創る訳だから簡単では無い。


なにしろ固有魔法を持っている魔法使いは殆どいないとベナトばあちゃんが言っていた。魔法使いにとってまさに偉業と言えることなのだ。


それでも年に数人、固有魔法を創ったと名乗る者も現れるようだがベナトばあちゃんが言うには、殆どの魔法使いが正式には固有魔法と呼べるモノを持っていないらしい。


何故なら固有魔法はその個人にしか使えない本当に特別で特殊な魔法の事だからだ。


 例えば火の魔力に適性があった魔法使いが、鍛錬をして自分に合った魔力の使い方を模索した所、自分が魔力で創った火だけでなく焚火や蠟燭の火、それから他の魔法使いが魔法で出した火などを自分の魔力を流す事で操ることが出来た。それもイメージするだけですんなりと出来た。


他に自分が使える魔法とは明らかに違うこれは、自分に合った魔力の使い方でこの魔法は自分が創った固有魔法だと喜んだ。

だが実はその魔法は、何世代も昔に使われ今はもう忘れられていた魔法だったと判明したのだ。

固有魔法と思っていた魔法が既存の魔法だったわけだ。

実際に他の魔法使いにこの魔法を教えると時間は掛かったが使えたようだ。


失われた魔法を再現出来た彼は確かに才能ある魔法使いだけど。


 こんな風に固有魔法だと思った魔法が実は違ったって事が多いようだ。ベナトばあちゃんは仕事で、古文書や古い魔導書なんかを扱っている関係で固有魔法かどうかをある程度は判断できるらしい。


実際今まで見てきた固有魔法の殆どは、ベナトばあちゃんが知識として知っている古い魔法の再現だったり、一部の地域では普及している珍しい魔法だったようだ。


 そんな固有魔法を創ろうというのが私の目標だ。

五属性の適性を生かせばオリジナルの魔法が創れるはずだ、ベナトばあちゃんも私は才能があると言ってくれたし。

だけど流石に、ゼロから創れるとおもうほど自惚れるつもりはない。


幸な事に家には古い魔導書や書物が沢山あるし、ここは先人達の残してくれた知識を参考にさせてもらう事にした。

ふと時計を見るとまだ寝るには早い時間だ、今から目を通して明日の訓練の予習でもしておこう。


気分も高揚していて眠れる様子もない。初めてベナトばあちゃんに魔法を教えてもらった時もそうだったけど、私は魔法の訓練や知識を学ぶ事が好きなようだ。良い事だ。

魔法が創れた時に驚かせたいからこっそり書斎に向かった。


さて、書斎に着いたはいいが沢山本が並べられてどれから手を付ければいいか悩み所だ。

取り合えず目で色々物色していとふと目に留まる本があった。古い本が多い中、それだけ妙に手入れされているというか存在感があった。


手に取って見ると題名は書かれてないが、表紙は綺麗で紋章の様な物があった。


(どっかで見たことあるような気がする・・・)


取り合えず開いて読んでみると歴史書の様だった。魔法書と期待したけど違ったみたいだ。

そう思いながら適当にぺらぺら捲っていると、ある言葉が目に留まった。


[光魔法の発現と継承]


光魔法?そんな魔法はベナトばあちゃんの口からも聞いたことが無い。もしかしたらこの魔法は、今は廃れた昔の魔法なのかもしれない。


継承とあるし固有魔法ではないだろうけど聞いたことない魔法だ。出来れば習得してみたいし、固有魔法の参考にも出来るかもしれない。


少し興奮気味になっていたが、もう夜もいい時間だ。今日の所はもう眠ろう。明日はいつもより早起きしなきゃいけないと、私の中で決ったのだから。



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