第三次世界大戦
近未来、ホントに起きるかもしれないってことを作者が妄想を膨らませてつくりました。フィクションですよ〜。
西暦1301年。
世界は大きく動き出した。
北朝鮮とイランと中国の三国連合軍と、アメリカ、イギリスをはじめとするヨーロッパ連合軍とロシアと中国が大規模な、やがて世界中を灰にかえる戦争を起こした。
これが、後に第三次世界対戦と呼ばれる戦争構図である。
先制したのは、朝鮮国。
ロシアとカナダとアメリカに大量のミサイルを投下。三国あわせて死者四千万人という大惨事を招いた。
西暦1302年。お互いが戦いに終止符を撃つべく、核兵器を使って戦いだした。それは、世界を終焉へと近付けた。
被弾した国々は、ほぼ全滅。やがて、世界中は土埃だけの荒野になった。
ニュースで流れる、戦争状況。どこまでがホントで、どこまでが嘘か、まるでわからなかった。
僕は夏目 知彦。23の若さで、妻もいる。彼女は25。僕より年上である。名前は壬冬。僕等は今自分たちが幸せなのを、とても恐ろしく思いながら、噛み締めていた。
「もう世界に安全な場所はなくなったね」
壬冬が呟く。
僕は、なにも言い返せなくて、抱きしめてあげることしか出来なかった。
腕の中の彼女は、震えていた。
一ヶ月後、彼女は妊娠した。
「あなたのこどもが早くみたいわ」
と笑っていた。
幸せが、止まらなかった。
西暦1303年、6月8日。
日本が北朝鮮から被弾。
北海道、広島、鹿児島に原子力爆弾が投下された。黙ってみてる事しか出来なかった。
僕等が住んでたのが、東京でよかった。もし被弾した県にいたら・・・
世界各国で、悲鳴と混乱が飛び交った。
ニヶ月後、長男誕生。名前を信二にした。
この名には二つの意味がある。
愛する人と、自分を信じて生きろよ。
「幸せ」
を
「信じ」
て歩けよ。っと。
相変わらず、砂塵が飛び交っていた。
出来れば、最後に青空をみせてやりたかった。
壬冬が死んだ。信二が生まれて、半年後のことだった。
昼間、部屋に強盗が入って刺された、そうだ。
信二が無事だったというのが奇跡だった。
翌日に犯人は自主してきたらしい。会う気にすらならない。
壬冬は、戻って来ないのだから。
涙は止まる事を知らないかのように、流れ続けた。
悲しみの果てに僕はいた。
それでも、信二を養うために、働き続けた。
そこから僕はどこからか壊れ始めたらしい。
病的な程仕事をこなし、休みなど全くとらなかった、そうする事で、悲しみをごまかしていた。
いつのまにか、僕の位は部長までにあがっていた。
金はあった。
それを政府へ少しずつ流し、兵器を貯えさせた。このつまらない戦争を終わらせて、新しい世界を開こうと人々に呼び掛けた。
西暦1309年。
僕のやったことが他国にしれ、日本は狙われた。東京の街に、ミサイルが降ってきた。
もうだめだと思った。
僕は最後、光る視界の中で、壬冬の笑顔を見た。そして日本は本土を半分失った。
西暦1310年。
ついに戦争に終止符が打たれる。
アメリカ軍が開発した核兵器を乱射しだしたのだ。
10発の核は、世界各国へおちて、国々を、人々を、世界を毒で満たした。
死者40億人。当時の人工の6分の1が死んだ。これにより、戦争が間違っている事に人々はきづき、戦争は終わりをつげた。
「−−−と、これが五年前に終わりを告げた、戦争の全てです」社会科の教師(名前忘れた)が話し終えたあたりで、僕は目覚めた。
「戦争とは、悲しみを増やすだけです。五年たった今でも、毒が消えていない国もあるし、傷痕が残っています。もう二度と起こらない事を祈りましょうね?1時間寝っぱなしだった信二君。」
「ふぁいっ」
声がひっくり返ってしまった。
クラスが笑いにつつまれた。
ふざけやがって、あの野郎。
僕はそれから、放課後まで、ふて寝した。
そして、放課後。
ふらふらと砂埃にまみれた街を、歩きながら言った。
「ああ、世界は狂ってる」
最後までお付き合い頂きありがとうございます!!汚い文でしたが、楽しんでいただけたでしょうか。この作品は別作、「THE WORLD」に繋がるようつくりました。そちらも見ていただけたら幸いです。