第2話「学校でバッタリ会う事ってあるよね」
第1話の続きのお話になります。
雫「間に合ったかな...?」
先生「2分の遅刻だぞ〜」
校門に立っていたジャージ姿の先生にそう言われ、
僕は謝りながら校内へ入って行った。
・・・
先生「それでは、これから入学式を始めます。」
一人の先生の言葉から、全員に緊張が走る
僕は欠伸をしながら淡々と話を聞き流す。
先生「...それでは、続いて三年生の言葉」
?「はい」
先生の言葉に一人の生徒が応えながら立ち上がり、檀上に登った。
雫「...!?」
檀上には今朝の少女...いや、今更だが少女と呼ぶには背丈の高い女性が立っていた。
玲「三年生代表、佐々木玲です。皆様御入学おめでとうございます。...」
・・・
先生「これで、入学式を終わりにします」
三年生の言葉が終わり、入学式の終わりを先生が告げても僕は混乱し、話が入って来なかった。
・・・
今は入学式が終わり、教室で今日の日程や自己紹介等をし終わった後だ。
そして今日の放課後は自由時間、先生曰く学校に残るも良し、直ぐに帰宅するも良しらしい。
僕は学校案内図と書かれたパンフレットを持ちながら学校を回っていが...正直迷子だ...この学校広すぎない?
?「あ!いたいた、おーいそこの黒い人〜」
やけにテンションの高い声が呼び止めてくる。
振り返って見ると、今朝の長身の女性が僕を呼び止めていた。
玲「今朝助けてくれた...雫くん?だよね」
雫「そうですけど...」
玲「ウチの学校の新入生だったんだ!これからよろしくね」
雫「玲さん?は三年生だったんですね」
玲「うん!それで、ここで何してたの?」
雫「学校探索してたんですけど正直迷子で...」
玲「この学校広いもんね!私が案内してあげるよ!」
雫「有難いですけど遠慮なく〜」
好意は有難いが断ろうと言葉を返すと...
?「玲〜?」
玲「ちょっ!?」
雫「ふぎゅっ!?」
突然玲さんの後ろから誰かが抱き着いて、その衝撃で玲さんが僕に抱き着いてきた。
玲「ちょ!?ちょっと彩浠ちゃん!突然やめてって」
彩浠「ごめん玲ちゃん...でも最近会えてなかったから...」
雫「す、すいません...無視せんでもいいですか?」
玲「あ!ごめん雫くん!」
そう言って玲さんは僕を離してくれた。
彩浠「玲ちゃん...この人は?」
玲「この子は今朝私を助けてくれた雫くん!」
彩浠「よろしくね雫くん。私は神谷彩浠。」
雫「水無瀬雫です。よろしく彩浠さん」
彩浠「呼び捨てで良いよ、私も呼び捨てだし」
僕と彩浠は互いに自己紹介を終えると玲さんが話を広げた。
玲「所で彩浠ちゃんはこの後時間ある?」
彩浠「あるけど...どうかしたの?」
玲「雫くんに学校案内をしてあげたくて」
雫「お構いなく〜...」
彩浠「じゃあ早速案内に行こっか」
雫「お構いなく〜...」
言葉を無視されながらも案内を受けて行った。
・・・
玲「この学校..私立東条一貫性学園は今居る高校棟と大学棟と大学院棟、それと文化部の人達の部室がある部活棟の4棟と校庭と体育館があるよ〜」
雫「一貫校...道理で体育館が広かった訳だ」
玲「大体普通の学校の体育館3つ分位あるからね」
玲「あと、聞いてると思うけど明日は運動能力測定があるからね〜」
雫「じゃあ僕はここいらで帰ります」
玲&彩浠「「気をつけて帰ってね〜」」
そうして僕は家に帰り...
雫「今日は疲れたな..」
そう呟き、僕はいつの間にかソファーで寝ていた。
次回は翌日のお話になります。
引き続き楽しんで頂けると幸いです。