表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生争奪ロワイヤル~チートが欲しけりゃ勝ち残れ!  作者: 北田 龍一
プレシーズン

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/29

制限エリア

頭の中に流れたその情報は、番号だけの味気ない者だった。

 現行のオンライン・ゲームなら、ハンドルネームが流れるのだろうが……初対面の闇鍋状態では、名前が流れても誰が誰だかわからない。故にログに流れる番号は『降下した順番』に割り振られていた。


82が99をキル

82が86をキル


 と流れたログは、82番目に降下した参加者が、99番目と86番目の降下者を撃破したことを示す。百人から二人減り『41番』の参加者は気を引き締めた。

 41番は、ちょうどマップの真ん中に降りたプレイヤーだ。現代に流行っているバトルロワイヤル・ゲームを嗜んでいる男性は、すぐにその建物……団地の中を捜索し、武器と弾薬、回復アイテムや手榴弾グレネード系アイテムを拾い集めていた。中央に陣取った理由は、後々の『エリア制限』に備えてである。


 バトルロワイヤル・ゲームにおいて、最初の降下地点は自由だ。しかし広大なフィールドをそのままにしていては、なかなか敵プレイヤーと接敵しなかったり、永遠に牽制合戦となって決着がつかない事がある。そこで必要になるのが『エリア制限』だ。


『指定された空間に入らなければならない』というルールを設けることで、プレイヤーに移動を強制する。すべてのプレイヤーに共通するこのルールによって、プレイヤー同士は遭遇しやすくなり、戦闘が促される。有名無名問わず、近年は様々なバトルロワイヤル形式のゲームが世に出たが……この『エリア制限』が全くないゲームは、ほとんど存在しない。

 しかし41番は違和感を覚えていた。ルール説明を一読したのだが、縮小までの時間があまりに長い。


(この広さなら、6分や7分ぐらいが縮小開始だけど……一回目の縮小まで15分?)


 はっきり言って長すぎる。その後の縮小ペースも明記されているが、やはり他のゲームと比較して、たっぷりと時間が取られていた。じっくりと立ち位置を決めろと言うことだろうか? 41番は五階建ての最上階、窓もない隅の部屋で安全を確保し、もう一度ルールを読み込む。

 その中で……見つけたのだ。他のバトルロワイヤルゲームと、明らかに違うルールを。


(一発限りのゲームで初見殺し!? いや……バトロワゲーに慣れたやつが、ルールを思い込んで確認を怠ると死ぬ……罠と言えば罠だけど、多少バランスを取ったのか?)


 百名の参加者の、立場や状況は様々だろう。41番のようにバトロワゲーをよく知っている者もいれば、逆に全く遊んでいない、興味のない参加者もいるはずだ。経験者、未経験者の差は大きいが……この罠めいた文言も『ちゃんと確認していれば問題ない』のである。


 経験者が慢心した際に陥る罠……あるいは、神様なりのバランス調整か。頭の中で地図を開き、わずかにエリアから外れていることを察した41番は、すぐに『制限エリア』内部に入ることを決断。ここから東に少し進めば入れる『制限エリア』は北東に寄っている。光のキューブの移動ルートは『地図の真ん中を南から北へ真っ直ぐ移動』していた。


 後半に降りた参加者が、やや有利になる飛行ルートだったか……こればかりは運要素が大きい。それに41番は決して現状を悲観していなかった。極端に不利のつく立ち位置でもない。強いてご愁傷様と言えるのは、真っ先に飛び降りた1番の参加者ぐらいだろう。


 団地を出る前に、窓際の部屋から外を見下ろす。視線は通らないが、草や木で見えづらい事もない。そんな中41番は、団地の通路を歩く参加者を見つけてぎょっとした。

 一応周辺をきょろきょろと見渡しているが、高所への警戒は薄いのか発見されていない。すぐさま『Aタイプ・アサルトライフル』を41番は構え、高所から大量に弾丸の雨を降らせた。

 補正の入った視界が、豆粒サイズの参加者を拡大して映す。41番は4倍サイズで映る参加者へ、30発のマガジンすべてを打ち切った。


「くそ……」


 何発か命中したが、ログが流れないなら倒せていない。全く触れたことのない銃器を、慣れた手つきで再装填リロードした。

 再び同じ窓から顔を出し、41番は敵の姿を探す。慌てて走り出す別の参加者へ、二度目の乱射を浴びせかけた。

 幸い、反動で体がひっくり返ったりしない。神様がある程度、操作を体に染み込ませたのだろう。でなければゲームにならない。


 さらに数発命中したが、倒れる様子もない。60発のAタイプの弾を消費した41番は、そのまま頭を隠して位置を変えた。

 限界まで荷物を詰め込んでいた彼は、まだ物資の残った団地内を巡る。使った弾薬を補充しつつ、彼はその経験を生かしていた。


(同じ位置から頭を出したら、狙われやすくなる)


 これはバトルロワイヤルに限らず、銃撃戦のゲームにおける鉄則だ。あまり同じ場所から射撃を続けると、顔を出す位置に『あらかじめ照準を置かれて』攻撃されてしまう。定期的に位置を変えての射撃は、身を守るために必要な事だ。

 41番は五階から三階へ移り、弾薬を補給しつつ別の部屋から建物を監視する。有利な立ち位置から、じっくりと敵を探した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ