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15.救出そして衝突

今回はカーチェスが頑張ります。新キャラ、リーマン登場です。

 guardian本部、Noahはその緊急要請で慌ただしくなる。

「…こちら、デロイト地方国反所、本部に緊急増援要請…」


「…こちら、Noah司令室状況の報告をお願いします…」


「…現在未確認BAによる攻撃を受けている、配置されていたBAは全滅、数は五機、敵はかなりの力を有している」


「…了解すぐに増援をむかわせます…」


「総司令、増援要請ですが、どうしますか?」「デロイトにはedenがいたはずだ、すぐに向かわせろ」

「はッ!」






「あ〜だるい」

 ハザックは、のそのそと歩きながら調査器具を地面に突き刺していく。

「なんか、こうすごいことはないかね〜」

「何ですか、すごいことって?」

 ゼロは写真を撮りながら、ハザックに言葉を返す、エリーは相変わらず写真を撮る場所を照らすという作業をしている。

「すごいことってのは、すごいことだ」


「緊急連絡、緊急連絡」 ハザックの機体

〈シャーロット〉に通信が届く。

さっきまで、だるそうにしていたハザックはサッサッと機体の上へ駆け上がる。

「はい、こちら

チームedenのハザック、なんだい、なんだい」

 ハザックは若干高めのテンションで話す。

「…こちらNoah、緊急連絡です。

現在デロイト地方の国反所が何者かによる襲撃を受けているもよう。

ただちにそちらへ向かい敵機の全滅、できればパイロットを拘束、確保してください、以上です」

「ハッハッハ、そういうのを待ってたんだ

了解、国反所なら10分で行ける」


「どうしたんですか、リーダー?」

 急に笑い出した、ハザックをみてゼロは面倒なことがなければいいが…と思いながら話しかける


「ゼロ、エリー、すぐに機体に乗り込め、新任務だ…内容は向かいながら説明する」

「了解!」







「敵はもう所内に侵入しているようだ」

「B区の方で敵と交戦中だ援護に向かってくれ」

国反所、所内では情報が飛び交っており、所員が慌ただしく動いている。


「平賀達は派手にやってるみいだな」

スバルは壁を伝い、辺りを確認しながらひっそりと進んでいく。

そこに無線が入る

「…小僧、わしらは目標を発見した、先に離脱するぞ…」

「…あいよ…

俺も早く終わらせるか」






「くそ、どこにいんだよ」

 先に得ていた情報でリーマンがD区にいることはわかっていたが、なかなか見つからないでいた。

そんなスバルの肩を誰かの手が叩く。

 ヤバい見つかった!

そう思い振り返るスバルの目に映ったのはスバルの知っている男だった。

「よお、スバルン、元気だったかな?」

 この緊迫した状況でもやたらハイテンションで話しかけてくる、その男こそリーマン・ホールソンだ。

 紫色の髪に丸顔、鼻は高く肌の色は白い。見た目は奇抜な感じだ、年は20歳だが身長は150センチでかなり低い、ぱっと見は12、3歳に見えなくもない。


「なっなんで、こんなとこにいるんすか?」

 スバルは驚きながら訊ねる、驚くのも無理はない、なぜなら彼は本来は牢の中に入っているはずなのだから…


「ん、知りたいか!

あれは数分前のこと…、空から鉄の塊が降ってきて

天井を突き破り

鉄柵を破壊して行ったのだ。

なので脱走しよう!

…と思い走っていると目の前にスバルンがいるではないか、そこで私はスバルンに話しかけようそう…そう思った結果、私は今ここにいる」

 つまりは、平賀組の誰かがリーマンの牢の上にアンカーを投下して、運良く逃げてきたということだ。


「ところで、スバルンはなぜこんなところに?

言っておくが、ここは観光名所じゃないぞ」

とリーマンはスバルの鼻の頭を人差し指でつつくスバルはその指をのけながら言う。

「リーマン…あんたを助けにきたんだよ」

「それは、まことか?」

「ああ」

「おほほ、では脱出しようではないか、スバルン」

「スバルンはやめろ、

…おっ通信だ」

 スバルは腰につけていた無線機を手に持ち、はい、こちらスバルといった。


「…スバルさん聞こえますか…早く戻ってきてください…」

 無線の声はかなり慌てているように聞こえる。


「…どうした、カーチェス…」


「…レーダーに未確認機が三機、後3分くらいでこっちに着くところにいます…」


「増援、早すぎだろ…やばい、どうする…こっから〈SDX〉のところまでは少なくとも5分はかかる」

 スバルの頭にはカーチェスを逃がすという考えしか浮かんでこない。

「スバルン、スバルン、いい考えがあるんだけども」

リーマンは急にスバルの顔の前まで自分の顔を持っていく。

「うお!いい考え?」

「この先に監視塔てのがあるんだけど…そこからなら直でBAに乗り込めるよん」


「それはいい考えだ、カーチェス聞こえたか?」

「…はい!塔ですね、ここから見えます、移動しておくんで早くきてください、それでは通信切ります………」


「よし、リーマン行くぞ」

「スバルン」

「なんだ」

「いい考えなんだけど、実は一つ問題があるんだ」

「問題!先にいえよ…

で問題って」

「私は高所恐怖症だ」

 リーマンは真剣な顔でいう。

「…何とかなる」

 そう言ってスバルはリーマンの腕を掴み引っ張る。

「無理だ、死ぬ」

 がリーマンはそれに抵抗する。

「死なねぇって」

そんなリーマンをスバルは抱え上げ、肩に担ぐ。 リーマンが小さくて助かったと思うスバルは塔へ向け走り出す。







「えっと、まずアンカーを外して…」

 カーチェスは機内右下のレバーを下げて、アンカーを機体に収納する。 その手は、いまだに緊張で震えていた。

「右アクセルがブースター、機体操縦がこれだっけ」

 覚束無い感じで機体のいろんな部分を触る。

「これをONにしたらオートブーストになるから、さわるなっ!ていってたような」

 カーチェスはだんだん頭が混乱してくる。

「とりあえず…塔に向かおう」

おそろしく、ゆっくりと〈SDX〉は動きだす。






「スバルン、やっぱ無理だ」

 リーマンはスバルの肩の上で足をばたつかせているばかりだ。

「なにいってんだ、ほら着いたぞ、てっぺんだ」

「あれ、着いたの」

「遅ッ、なにしてんだよあいつ」

 遠くに物凄くのろい

〈SDX〉が見え、スバルは無線のスイッチをいれる

「…カーチェス、なにトロトロしてんだ、ビビりすぎだろ…」


「…スバルさん、なんか知んないんですけど、アクセル踏んでるのに全然スピードがでないんです…」


「…左上のレバーを下げろ安全装置が作動してんだよ…」


「ああ、なるほど安全装置、わかりました」

 そういってカーチェスがレバーに手を掛けたそのときだった、〈SDX〉の、すぐ前を高速の何かが通り過ぎた。

その何かは通り過ぎた後木にぶつかり爆発する。

「スナイプキャノン!?」

 スバルは砲撃が飛んできた方へ目を向ける。


「…すっすっすっスバルさん、何ですか今の…」 カーチェスはあまりのことに混乱している。


「…落ち着け、カーチェス、今のは遠距離攻撃用のプラズマ砲だ、レバーは下ろしたか?…」


「…下ろしました…」


「…いいか、一発目は警告だ、もう一発、今度は当てにくる、俺が合図したらニトロを使え…」


「…えっ、ニトロを使うんですか!…」


「…ごちゃごちゃ言うな!

死にたくないんなら、いうとおりにしろ。…」

 そうスバルは怒鳴る。


「…はっはい…」



「リーマン!」

「なに、どうした、どうなった?」

 リーマンは肩の上で暴れまくる。

「飛ぶぞ!」

スバルはリーマンを降ろしながら言う。

「飛ぶ! どこを、いつ何時何分何秒!」

「こっちに向かってくるBAにだ」


「無理、理論的に無理、物理的に無理、俺的に無理、無理!」


「俺の相棒が、あんた助けるために腹くくったんだ、後はあんたが腹をくくる番だ」

 そういうとスバルは無線機を片手に、小型望遠鏡を覗き込む。

「…カーチェス、びびんじゃねーぞ、教えた通りにやればニトロだって使える…」


「…はい!…」




「びびるな、ニトロは使う側が支配者だ」

 カーチェスは機体の中で呪文のように唱える。目をつむり息を深く吸い込み、そして吐き出す。 椅子に深く座り、ようやく手を赤いスイッチに掛ける。

 その手はもう震えてはいない。

遠くで何かが光る。

次の瞬間、コックピット内にスバルの声が響く

「カーチェス、今だ!!」

「いっけぇー!!」

 カーチェスは目を開き赤いボタンを壊れるのではないかというほど強く押し込む。


 急発進した〈SDX〉の後ろをプラズマ砲弾が通り過ぎる。

〈SDX〉はそのままの勢いで塔の方へいく。

「…カーチェス、コックピット開けとけよ…」


「はい!」


「さあ、飛ぶぜ」

「飛ぶ!まじ?本気?」

「うるせーぞリーマン」

そういって、スバルはリーマンの腕をひっぱり、塔の横を通り過ぎようとする

〈SDX〉に飛び込む。

「いてッ」

スピードも落ちていたので案外簡単に飛び込めたものの、スバルは座席で腹を打ち、後部座席へ落ちる、リーマンはというと…

「いってー…よし、カーチェス操縦代われ」

「はい…あのスバルさん…この人がリーマンさんですか?」

「ああ」

「気絶してますよ」

 スバルは後ろをのぞき込む。

「そのうち、起きる、どっかに固定しとけ」

「はい」

「それと…よくやった、カーチェス」

 そう言って前を向くスバル。

「そうです、僕、感動しました」

 前を向いたスバルの前に入り込み目を輝かせながら言う。

「そりゃ初めてのニトロだからな」

「いや、それもあるんですけど、それよりさっき…」

「さっき?」

「僕のこと、相棒って!」

「そっちか!」

 とスバルは笑う、カーチェスも

「そっちですよ」と笑う。







 三機の機体が国反所へ向けて飛んでいる、その中の一機、ゼロの乗る

〈ギャラクシーは〉は筒状の武器をもっている。

「外しました」

「外すなよ、この距離で」

 ハザックは軽蔑するような喋り方でいう。

「そんなこといっても、たぶんあの機体ニトロ積んでますよ」

「なんだと!」

 ハザックの声は大きくなる。

「だから、ニトロですよニ・ト・ロ」

 ハザックに合わせてゼロも声を大きくする、さらにニトロを強調する。


「そりゃいい」

「何がいいんですか、リーダー?」

 エリーはようやく話に入ってくる。

「たぶん…この先に俺の知る限り最強の、BAライダーがいる」


「最強!」

「ほら、見えてきたぜ、気ぃ引き締めていかないと負けるぞ」




「スバルさん」

「来やがった!」


「何ですかあのBA」

カーチェスは三機に目が釘付けになる。

「あれはBAじゃない、

NABAだ」

「NABA?」

「−Not Artificial Battle Armament−軍の最終兵器だ、BAとは段違いに性能が高い」


 そこに敵機からの通信が入る。

「…よう、お前スバルだろ?…」


「…ご名答、そういうあんたは、ハザックかい?…」


「…ああ、久しぶりじゃねーかスバル!まさかお前がこんなことするなんてな…」

「…俺がこんなこと、しちゃいけないのかい…」


「…それもそうだ、てめーが何しようと、てめーの勝手だわな…」

 ハザックは笑い声混じりで言う。


「…ハザック、昔話に花を咲かせにきたわけじゃないだろ…」


「…確かにそうだ、出所してすぐのところ悪いがまた豚箱に戻ってもらうぜ、スバル…」


「…悪いが返り討ちだ…」

 そういってスバルは無線を切る。

「言うじゃねーか、スバル」


「…リーダー、知り合いですか?…」

 ゼロは疑問を投げかける。

「…ああ、よく知ってるぜ、なんてったって、やつは、元guardianだからな…」

「…うそ!…」

 エリーは驚きの声を漏らす。

「…ほんとだ、それだけじゃねー、このeden部隊を確立させたのもあいつだ…」

「…そんな人がなぜこんなことを…」

「…さあな、そんなこと俺が知るかよ!…」






「スバルさんどうするんですか?」

スバルは少し考え話し出す

「とりあえず…」


「とりあえず?」


「逃げる!」

「逃げるんですか」

「さすがに、あのNABA三機も相手じゃな」


 スバルは新月を取り出した。

「よし、カーチェス、しっかり掴まってろ、ニトロ連発するぜ!」

 スバルはニトロのボタンに手を掛ける。

ここまで読んでいただきありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

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