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14.月夜の戦い

いい戦闘の表現がなかなか見つからず、投稿が遅くなってしまいた。 今回は作戦決行の話。


 月夜に四機のBAの姿がうつしだされる。

 カーチェスは先程から後部座席でそわそわしていた。

「こちらスバル、全員俺の声が聞こえるかい?」


「こちら、電蔵、問題ない」


「こちら、秀一同じく問題なし」


「こちらリー、秀一に同じ」


「アムだ、問題なし」


「作戦は話したとおり、何かあったらすぐ連絡しろ」



 収容所の距離が500メートルに近づき操縦桿を持つ手に汗がにじむ、

静かな夜にブースターの音だけが響く、カーチェスはコックピットから外を見ている。


 そのとき、収容所の方から全員の耳に警告を知らせる声が聞こえる。


「こちら、多国家軍、国反所所属部隊、そこの飛行中のBA、ここは飛行禁止区域に指定されている、直ちに停止しないと、無条件で攻撃を開始する、繰り返す…」




「どうするんだ、小僧?」

 電蔵が通信をしてくるスバルは自機の中でニヤリと笑う。

「とりあえず、みんな止まれ、次の合図で戦闘開始だ」



 そこに三機の軍用BAが近づいてくる。

 BA用軽機関銃が月に照らされくっきりと見える、ブースターは小型だが高性能なものを搭載しているようだ。



心音がブースター音を聞こえなくするほど大きくなる。


「やっぱこの感覚、たまらないな…

スバルだ、今向かってくる三機はあんたらで何とかしてくれ、予定とは違うが他の五機は俺がなんとかする」 敵BAはさらに距離を詰めてくる。

「よし、カーチェス、ちゃんと掴まってろよ。

戦闘開始、5秒前」

 全機に緊迫した空気が流れる。


「4…3…2…1…

ゴォー!」

 スバルの声は緊迫した空気を一気に切り裂く。

〈SDX〉のブースターは爆発するように加速、敵BAの間をすり抜け、風を切り裂きながら収容所へと一直線に向かう。


 同時に電蔵達は通り過ぎた〈SDX〉に気をとられるている、敵BAに一斉攻に撃を仕掛ける。



 スバルは高速で収容所に近づく〈SDX〉の中から敵機を確認する。


むかって左側より、こちらに近づいてくる機体が一機。


 目を前に向け収容所内にブースターに火をつけて飛び立とうとする機体が一機、その奥、監視塔の裏にさらに一機。


 目を右にやり二機の機体、一機はこちらに向かい、もう一機は重機関銃をこちらに向けて連射している。 スバルは〈SDX〉の格納パックより新月を取り出す。

そして、コントロールハンドルを握り直し、ゆっくりと力をこめていく。


「まずは右から!」

 声にも力がこもる、同時に機体を前へ…

 重機関銃の弾道に敵機を入れながら接近する。 敵BAとの距離は徐々に詰まり

接触の瞬間スバルは右手に強く力を入れる。



新月の柄より放出されたレーザーは容易く敵機の上部と脚部を切り離す。敵機のパイロットは何が起こったかわからないだろう。

「すげぇ、一撃かよ」 分裂し、墜ちていく機体を追うようにスバルはカッと大きく目を見開く、そんな目にカーチェスの突き出した左手が映る。

「スバルさん前!」


 敵の重機関銃が激しく火を噴き、弾丸は

〈SDX〉に向かって飛んでくる。

 前に目をやるスバルはそれに対抗するかのように新月の刀身を振り下ろす動作で射出する。 弾丸は、射出された新月の刀身に当たるとはじけて消える、そして、そのまま敵BAにヒット、BAは大破する。消えきらなかった弾丸は〈SDX〉の肩部をかすめる…が、たいしたダメージはない。

「あと三機!」

 スバルは声を発する、と同時に敵の位置を確認する。




「敵機撃墜!」

 電蔵たちは全機を全滅していた、辺りは墜落した機体の炎で明るくてらされている。

「おし、お前等は先に収容所内に侵入しろ、わしはあいつの援護にいく」

 電蔵の声が通信機を通じて他の三機に届く。

「了解」

 電蔵はスバルのいる方へ、他機は直接、収容所の方へ向かう。




「ミサイルか!」

小型ミサイル三発が

〈SDX〉めがけて発射される。スピードは、さほど早くない。

「カーチェス!」

「はい!」

「激しい揺れにご注意ぐださい…だ」

「どういうことですか?…うわぁッ」〈SDX〉は豪快な爆発音とともに上下左右に激しく揺れる。

 まるで暴走するかのように荒れ狂う〈SDX〉にミサイルが対応できるはずもなく、ミサイルは何もない場所で爆発する。

「痛ッ!」

 後ろからゴツンという音とともにカーチェスの声が聞こえる。

「どうした?」

 スバルは、後ろを覗き込む。

「頭ぶつけました」

「おいおい、〈SDX〉壊すなよ」

「そっ、そっちの心配ですか!」 笑いながら、スバルは前に向き直り操縦桿を握り直す。

「ほら、また揺れるぞ」


 次の爆発音とともに

〈SDX〉は敵との距離を一気に詰める。


 スバルの手の動きは機体の動きとは違い穏やかなものである。

 カーチェスは、これが他のパイロットとスバルの違いなのか、と思いながら、がっしりと機体の出っ張りを掴む。



 スバルは右手に強く力をいれ、また新月の刀身を出現させる。



「お前ら、運悪いよ」 スバルのそんな声がカーチェスの耳に届く。 さっきまでの激しい揺れは治まる、カーチェスは後ろからゆっくりと顔を出し、前を見る。


さっきまで、すぐそこにいた三機のBAは墜落していくところだった。


「すっすごいです」

 カーチェスは改めてスバルの凄さを実感する。目はキラキラ輝く。


 スバルはこの状況に呆気にとられているのか、ただ単に驚いているのかはたまた、感動しているのか、何も言わずに堕ちていく機体を見ている。

「カーチェス」

 しばらくして、スバルは、我に返りカーチェスの名を声にする。

「…何ですか?」


「新月、すげーよ!」

 スバルもまた新月の凄さを実感する。


 そこに電蔵から通信が入る。

「なんだ、もう終わっちまったのか」

 驚いた様子で話しながら、電蔵は機体を近づけてくる。

「終わっちまったよ」

「さすが…と言うべきか」

「さあな、それより増援が来る前に早く侵入しよう」

 スバルは焦らせるように電蔵にそう返す。



 収容所に近づく、機体からはアンカーが射出される、アンカーといっても、直径50センチのエナメル製のロープに思い鉄の塊が付いたようなものだ。



 コックピットを開け、スバルは外に身を乗り出す、操縦席にはカーチェスが座る、その手はガタガタ震えている。「大丈夫か?」

「はっはい!」

 カーチェスの声は裏がえる。スバルはそれを鼻から一息吹き出しながら嘲笑する。

「いいか、カーチェス、操作方法は教えたとおりだ

なにかあったら、無線で連絡

レーダーは常に確認

もし増援がきたらアンカーを切り離して、俺にかまわず逃げろ、

…あと緊急の時はニトロを使え、そんときは…」

「びびるな、ニトロは使う側が支配者だ…ですよね」

 カーチェスの目は一直線にスバルを見ている、手はまだ震えているが、その手は操縦桿を強く握ることができている。

「その通り、なに心配するな、お前ならしっかりできる」

「はい!」


「よし、じゃいってくんぜ」

 そういうとスバルはアンカーを伝い下へ降りていく。

 カーチェスは上からそれを見ている手はいまだ震えている。

 前書きにも書きましたが戦闘の表現に迷い、いろいろ考え、結果いくつかシーンが消えたりしました。今回は自分の表現力、文章力の無さを痛感しました。           ここまで読んでいただきありがとうございます。次回もよろしくお願いします。

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