森を出て……
二章スタート!!
「ふう、外の空気はやっぱり違いますね」
私、シン・ガーベラズ・アルリロードは、『終わりの森』を仲間達と共に出て、街へ向かっていた。
この七年間で、背も伸び大人のようになったと思う。口調も変わったし。ユズリアは成長したのだが、小柄ですね。ノアは変わっていません。まあ、武器ですから。
新しい仲間も加わりました。
『俺だな』
まあそうですね。彼は、龍さん。スキルオーブの人、だとわかります。あの後、スキルオーブと一緒に来てしまったんですよ。まあ後にして、
「ねえ、どこに行くの?」
新しい仲間の一人がこの子、リヴァイアサンの幼体である、愛称はリヴァです。人型形態になれるので、今はなってもらってます。
「街ですよ」
「街?」
「ええ」
リヴァの問いに答えていると、
「主よ、街が見えてきました」
「はい、目視出来ます」
全身真っ白の男性が、そう報告してきました。この人は、召喚魔法により呼んだ者の一人です。本当は、白い馬に乗っているのですが、今は乗っていません。同じく呼んだ、赤い馬に乗った大男、黒い馬に乗った細身の男、青白い馬に乗った男がいます。能力は、『支配』『戦』『飢餓』『疫病』で、これに『黙示録の四騎士じゃねーか』と龍さんがいってきたので、それぞれの名称がそうなっています。
その一人、ホワイトライダーは、私達の警護に。レッドライダー、ブラックライダー、ペイルライダーは周囲の偵察です。
「あの街は、グロンゼル男爵が統治しているグロンゼルの街ですね」
グロンゼル男爵というのは、ヒィーレル侯爵の派閥にいる武人です。大剣を振り回し、戦場を駆けることから、暴れ馬という二つ名がつきました。
「たしか、冒険者ギルドもあったはず……そこで、冒険者になるのも、一つの手ですが…」
「主の存在をギルドが把握してしまう可能性がございます」
「……ですよねぇ」
一番の問題は、そこなのです。そこから、国王の耳に届いたら、旅が終わってしまう。それは、だめなのです。
「まあ、今は考え込んでもしょうがありません。後々、考えるとしましょうか」
「御意」
そして、私達はグロンゼルの街へ向かったのでした。
世界観紹介
王族・貴族とは
アルリロード王国では、傲慢な貴族は三割、国民のおかげで我々がいるという貴族は七割。王族は、バルトロ以外後者。貴族は、苗字が一つ、王族は、苗字が二つある。