付き合っての挨拶
あくる日の放課後
突然に屋上に呼び出されるというイベントが起きた
それも古典的な手紙によるものだった
内容もとてもシンプルで “放課後屋上に来い”
と読みずらい字で書かれていた
僕は脳内で屋上で何が起こるかを考えていた
僕の中で2つの可能性があったのだ
1つは告白 1つは決闘 なかなか両極端な選択だが
男の子の妄想脳内のことだから
大目に見てほしい
と自身に言い訳してみる
そんなことを考えている間にも屋上に向かっている自分は結構いいやつなのかもしれない
それにしても一年の教室から屋上は遠すぎる
一年生は旧校舎一階にあるのだが
旧校舎はボロく
屋上は解放されていない
そのため必然的に新校舎屋上だと理解したが
新校舎と旧校舎は微妙に長い距離なのだ
小さな家一軒分はあるのではないだろうか
何でわざわざここまで離したのかは全くわからない
それに今日は快晴で暑すぎる 直射日光により
引きこもり体質の体は
オーバーヒートしそうだ
それからもうだうだと歩き新校舎に着いた
今日はここまでで帰りたいという気持ちを抑え校舎に飛び込む
理由はなぜか今歩いてきた道に苦手な同級生がいたからだ
そりゃ同じ学校だしいるけど
会いたくないので
そのまま屋上へ向かう
階段を上っていると色々な声が聞こえる
見たことない先輩が沢山いる
そういえば新校舎に訪れるのも久々だった
入学以前に 一度訪れて以来だろうか
新校舎は旧校舎と違い綺麗に塗装されている
トイレ付近を横切るとペンキの匂いがしていたりするので
一部は最近のものもあるだろう
やっと屋上の前に着いた
扉を開くと女性が立っていた
おっと恋愛イベント発生か?
なんてくだらないことを考えすぐにやめた
何かしらきっとやらかしたんだろう
覚えはないが
以前知らないおっさんに突然怒鳴られることがあった
ガラスを割ったとか言って
自分は全く知らないがどうやら自分のせいらしいので
謝っておいた
それ以外にもどうやら 自分は気づかないところで危害を加えている場合があるらしい
被害者なら申し訳ないし謝る準備をしよう
そう思い足を進めると彼女は突然頭を下げた
本当に突然なので驚いたが
冷静な顔をした
そして”ずっと前から好きでした付き合ってくださいと言われた“
?
頭の中にハテナマークが現れる
見知らぬ人に突然愛の告白は流石に慌てるものだ
僕は失礼と知りながらも
“どうして?”と聞いた
それでも彼女はわらいながら
“あなたは変な人ですね”
と言った
次は1時間後