第8話 大切な子
遅れましたがかなり満足した内容になりました!!なんだか集中してたら時間がいつの間にか過ぎててまた遅れました!!申し訳ございません!!
今回で本編1章は終わりになります。(ただ勇者側の番外編を考えているので実質次回で1章は終わると思います)
ではどうぞ!!
は?え?聖女?なにそれぇ?
...はっ!?しまったあまりにもヤバい状態で放心状態になってたわ、しかもこのステータス!!いくらなんでも可笑しいだろこの数値!!
「なんだこれ?可笑しいだろこの能力値...」
「え?え?」
「聖女様じゃあ!!!」
皆がなんかこの状態を処理しきれてないんにだけど…(ババァはさっきからうっせぇよ!!)
「は?いやいや、コレ壊れてんだろ!!どう見たって壊れてんぞこの数値と職種!!なんだよ聖女って!!」
「はっ!そ、そうだよな!!これはいくらなんでもおかしいよな!!」
「そ、そうだよね!」
「いや!壊れてないさね!!その証拠にダステン達が使った際に正常に表示さとるわい」
いきなり冷静になんじゃねぇよババァ!!?
「そ、そうなのか?」
「た、たしかに...ユーリちゃんが使う時にピンポイントに壊れる理由がないよね...でも」
「あ、成程そういう事か!...って!?それじゃあこの数値はマジでユーリの能力なのかよ!?」
「そういう事になるさね、コレは正直予想外さね」
俺は未だ信じられずババァに問いかけた。
「なあ、嘘だよな?こんなの嘘に決まってるよな?なぁ!?」
そんな俺をババァは無慈悲にも否定した。
「正直私も信じられんさね…なんたってアンタは聖女様にしてはあまりにもかけ離れているからね...でも石版の表示には偽りはありえないさね、だからアンタの職種は聖女様でこの異常な能力値も現実さね」
そ、そんな...なんで俺が聖女なんだよ...父さんや母さんのように剣士や武闘家を期待してたんだぞ!!なのになんで聖女なんだよ!!!
「さて、聖女様が現れたからには明日にはもう聖女様認証の儀式を行うさね、だからユーリアンタも帰って親にこの事伝えて明日の準備してきな」
ババァはそういうと俺達を部屋から押し出した。
「おい、ユーリ大丈夫かよ...」
「ユーリちゃん気をしっかり持って」
ダステンとティアがなんか言っているが今の俺の耳には入ってこなかった。
「お、おい!ユーリ!!」
「ユーリちゃん!!」
俺は二人になにも言わず家に向かって無我夢中で走った。
ガチャッ!
「ただいま」
俺は家に着くとできる限り何時も通りに振る舞うように帰りの挨拶をした。
「おかえりなさい姉様!!どうでしたか!適正は!!」
「僕もきになる!!」
天使二人のキラキラした目をして俺に問いかけてきた。いつもなら発狂コースまっしぐらなのだが今はそうもいかず胸が苦しくなった。
「お、おう!なんと、父さんと同じ剣士だったぜ!!」
そんな俺は初めて家族に嘘をついた。今まで誤魔化しなどはしてきたが嘘だけは絶対つかないようにしていた...でも今回はあまりにも心に余裕がなくつい弟達に嘘の報告をしてしまった。
「あら、ユーリおめでとう!お母さんと同じじゃないのは少し悲しいけど良かったじゃない!!」
「よっしゃ!明日からまた一緒に狩りに行こうぜユーリ!!」
父さんと母さんが俺の言葉にとても喜んでくれた。...っ!?なんだよ!!なんでこんなに胸が苦しいんだよ!!
「それじゃあ今日はユーリの好きなハンバーグね!!お母さん頑張っちうから!!」
母さんはそう言って張り切っていた。
「あ、うん、楽しみにしてる...」
「「ユーリ?」」
「「姉様(お姉ちゃん)?」」
俺の返事に皆が心配して声を掛けてくれた。
「ごめん、少し疲れたわ部屋で休んでるから、飯が出来たら呼んで」
「あ、ちょっと!ユーリ!!?」
俺はそう言って部屋へと戻った。戻る際母さんに呼び止められたが気にせず戻った。
その夜、俺は大好物のハンバーグを食べてもあまり味わえず食べ終わったらすぐ部屋へと戻って布団に入った。
...そして家族が眠りについた夜
俺は荷物をある程度まとめて家を出た。家を離れる際に一礼してそのまま足を進めた。ゴメンなユート、リィン、お姉ちゃんはちょっと家出して来るわ…正直二人と離れるのはすっごく寂しいがそうも言ってられないんだわ...じゃあな
しばらく歩くと、森の入口に着いた...以前ユートとリィン達が迷った森だ...森に入ろうとした時目の前にある二人の人物が現れた。
「「ユーリ」」
父さんと母さんだった。
「な...んで?」
「貴女がなにか元気がないからもしかしたら適正が剣士じゃなかったんじゃないかって思って...だからもしかしたらとおもってこの森で待ち伏せしてたの」
「ユーリ?どうしたんだ?なんで父さん達に相談しないんだ?」
「そ...れ...は」
俺は言葉が詰まった...もし俺の職種を知って父さん達が俺から距離を取ってしまったらと考えてしまったからだ。
「大丈夫!ユーリがどんな職種でもお父さんもお母さんもちゃんと受け止めてあげるから!!」
「そうだぞ!!もっと親を頼ってくれ!ユーリ!!」
俺の心を読んだかのように父さん達は言ってくれた。俺はその言葉でついに溜まっていたものを爆発させた。
「うぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!お、俺ぇ!!なんでかわがんないげど!!ぜ、聖女になって、て!!だから!!父さん、達に!!ぎょり!おがれるど!!だから!!」
「そうだったのね...」
母さんはそんな俺の言葉を聞いて近づいて来た...
そして俺を抱きしめた。
「よしよし、そうだったのね大丈夫よユーリたとえユーリが聖女様になろうとお母さん達はユーリと絶対に距離なんて置かないわ、だってユーリは私とゼオンの大切な子だもの」
「そうだぞユーリ!!確かにユーリが聖女ってのは驚いたがそんなの関係ないぞ!!ユーリはユーリだ!!俺達の子供だ!!」
母さんと父さんがそう言って俺を慰めようとしてくれる。
「で、でも!俺!能力が他と全然ち、ちがかった!!殆どの、能力は、3000ご、越えでぇ!!筋力とぉ!防御に関しては、そ、測定、不能だったし!!こんな化け物な、俺は、母さん達と一緒に、いられ...パシィ!!...え?」
俺がそう言ってると母さんに頬を叩かれた。
「ばか!!そんな事言わないで!!貴女は大切な娘なのよ!?化け物なわけないじゃない!!能力値3000越えがなんですか!!測定不能がなんですか!!私はユーリを一度たりとも化け物なんて思ってないわ!!確かに貴女は他の子達よりも力が強かったり、頑丈だったりしたわ!!でも!!我が娘をそんな風に思ってなんているわけないじゃない!!!」
「あ、あ、うぅ、あ」
俺は母さんにそう言われてなにも言えなかった。
「ユーリ、お前は難しく考えすぎだもうちょっと頭を柔らかくしろ。俺達はお前を決して見捨てないし、怖がったりしない!だからユーリ、今はただ俺達の胸で泣いとけ」
そう言われて俺の涙腺は再度崩壊してしまった。
「う、うぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!うわぁぁぁ!!!!!」
「うぐっ、ひっぐ、もう、大丈夫だ」
「そう、良かった」
「おう!俺達の娘は泣いてるより笑ってる顔のが素敵だからな!!」
うぅ、流石に恥ずかしいでまさかあそこまで泣いしまうとは...この身体に引っ張られてんのかなぁ?
「ごめん、迷惑かけた」
「いいのよ!だって貴女は私達の娘だもの!!迷惑ぐらいドンと来いよ!!」
「ははっ、なんだよそれ!」
俺は母さんのそんな懐のデカさが好きだ...(まぁ、言葉には出さんが)
「それでユーリはどうしたい?」
「どうって?」
父さんの問の意味が分からず聞き返してしまう。
「このまま村に戻って聖女として過ごすか…それとも当初の目的通り旅に出るか」
勿論それは父さん達が、良ければ旅に出るが...
「...旅に出ようと思う、やっぱり俺は聖女なんて玉じゃねぇよ」
「そうかでなら行ってこい!!」
父さんの返事に俺は面を食らった。まさか家出を許可されるとは...
「いいのかよ?」
「おう!存分に世界を見てこい!!いい社会勉強になんだろ!!それに俺も昔は村を飛び出て旅に出たもんだ!!だからユーリも旅に出てみろ!!きっとたのしいぞ!!」
なんだよその破天荒な、人生...でも父さんらしいぜ
「お父さんの言う通りにね、私も家が嫌で家出して冒険者になったし、きっといい体験になるわ」
母さんもかよ!!てか俺の両親まさかの家出子かよ!!マジか!!...でも今はありがたい
「...おう!分かった!!じゃあ俺!旅に出て冒険者になってくる!!」
「おう!行ってこい!!ユーリ!!」
「あ、でもちゃんと手紙は書きなさい!!あと、風邪引くんじゃないわよ!!」
母さん心配し過ぎだっての...手紙は絶対書いて送るから安心してくれよな!!
「ああ!じゃあ改めて行ってくる!!ユートとリィンによろしく言っといてくれ!!」
「勿論よ!」
「おう!」
「俺、ユーリは今日家出します!!それじゃあ行ってきます!!!」
「「行ってらっしゃい!!」」
俺は両親に見守られその足を進めた。
そして此処から俺の家出ライフが始まった!!
あれ?でもこれって家出になんのか?
シリアス展開難しい...私はギャグ展開を描きたいんじゃあ〜 それでもココは絶対書いとかないとダメだと思った。だから書きました!!
まぁ、ホントにシリアスは苦手なのでおかしな所があると思いますがどうか許していただければと思います。
それでは次回はついに勇者側の投稿になります!!勇者側待ってた人はお待たせしました!!ユーリ側のが見たい方は次次回までお待ちください!!
ではこれにて解散します!!!ばぁーい!
誤字脱字報告や評価お待ちしています。