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無言の絆

朝霧の中で目撃された、圧倒的な力を持つ「黒服の男」。


琥珀色の光を放つ義肢と、忽然と姿を消したその足取りは、アカデミーの謎をさらに深めていく。


僕たちは情報を精査し、次なる標的を「古い温室」へと定めた。


システムの外側に潜む実体に、一歩ずつ近づこうとする緊張の時間が流れる。

(エドワー)


フリーバトル時間を告げるチャイムが鳴った。大半の生徒にとっては解放の合図だろう。ボクにとっては、ただ効率的に使うべき時間のブロックだ。


クラスメイトたちが散らばっていくのを観察する。寮へ向かう者、小さなグループで集まる者。視線をマリに移すと、彼女はもう席からこちらを見ていた。


「行きましょう、エドワーさん」


彼女の声は、記憶にあるよりずっと確固としていた。以前なら躊躇して、事前に何度も謝罪を付け加えていただろう。今は、丁寧だが明確な決意だけがあった。


「ああ。まず裏庭だ」


一度だけ頷く。


授業時間外の廊下は、異様なほど静かだった。高い窓から差し込む光は灰色がかっていて、まるで永遠の霧が外の世界に居座っているかのようだ。静寂は穏やかなものではない。重く、濃密で、壁が最後の襲撃の叫び声の残響を留めているかのようだった。


誰もいない。すべてが時間の中で停止しているようだ。観客も役者も去った後の舞台装置のように。


裏庭に出ると、空気は少しだけ新鮮だった。だが、同じ放棄された感覚が包み込んでくる。スポーツコートは空っぽで、バレーボールのネットはだらりと垂れ下がり、バスケットゴールは鉛色の空に対して静かな円を描いていた。


マリが指差した。手入れされた芝生が、より野生的なエリアへと変わっていく先。アカデミーを囲む森の境界近く。


「コートの向こうに行くべきだと思います。人通りの少ない場所……何かが隠れているとしたら、そういうところですから」


「論理的だ」


呟いて、彼女の横を歩き始める。


進みながら、横目で観察せずにはいられなかった。彼女には変化がある。去年のことを明確に覚えている。アレンに頼まれて、彼女をグループに溶け込ませるために近づいたとき。当時のマリは、男性の周りでは神経質の渦だった。話すときどもり、目を合わせず、謝罪は絶え間ないサウンドトラックだった。


今は、よりリラックスした姿勢で横を歩いている。躊躇なく話す。彼女のフォーマルさが、より直接的な観察に譲る瞬間さえあった。


ボクは人を深く分析するタイプではない。事実、観察可能な行動を好む。だが、マリの変化は否定できない事実だ。そして、奇妙なことに、その変化は特にボクに向けられている。


何か特別なことをしたわけではない。ただ……そこにいただけだ。必要なときに話し、聞いた。それだけで、誰かがそれほど根深い恐怖を克服できるものなのか?


さらに考えた……今でも、マリがなぜ男性を恐れているのか、恐れていたのかは知らない。知らない……そんな個人的なことを聞きたくもない……だが……マリについて興味がある。


思考が止まった。野球部のコート境界に着いたからだ。土のダイヤモンドが木立と接する場所。


マリが立ち止まり、視線が木々の線を探っている。


「あそこです」


後ろのフェンスに寄り添う、小さく荒れた構造物を指差した。


「倉庫みたいですね。野球部の、おそらく……」


近づく。風化した木の扉が半開きだった。悪い予感。効率性の観点から、保管スペースは閉じておくべきだ。


慎重に扉を押す。内部は埃と古い木と土の匂い。汚れた小さな窓から入る弱い光が、カオスを明らかにした。隅に無秩序に置かれたバット、床に転がったボール、中身が見える開いた箱とはみ出したユニフォーム。


「誰かもう来ていますね」


マリの声は低いが確固としていて、この場所のすべてを分析している。


「きちんと片付けるためじゃなかったみたいです」


頷いて、散乱の中を慎重に進む。視線が奥の壁で止まった。背の高いキャビネット、ほぼ天井に届いている。そして上部、薄暗がりの中でほとんど見えないが、暗い塊があった。何かが無理やり押し込まれたかのように。


「あそこに何かある」


指差して近づくと、マリは周囲を観察し続けていた。


腕を伸ばす。指先が塊に触れたが、引っかかっている。何かに絡まっている。引っ張ったが動かない。よく見えない。


「手伝いましょうか、わたしが代わりに取れます」


マリが近づいて、彼女にとってそのキャビネットがどれだけ高いかを見た。ボクを直接見て提案した。


「わたしを持ち上げてくだされば、よく見えますし、あれが何であれ掴めます」


動きが止まった。彼女を持ち上げる、支えなければならないという考えが、躊躇させた。彼女の経歴を知っている。男性との接触へのパニック。リスクを素早く計算する。もし彼女がパニックになれば、音を立て、注意を引き、落ちて怪我をするかもしれない。


「必要ない。何か登るものを探そう」


いつも通りの単調な声で言ったが、内心ではシナリオの不快さを評価していた。


「時間がありません」


マリが主張し、そのトーンには以前の恐怖の痕跡はなく、焦りだけがあった。


「大丈夫です、エドワーさん。わたしを信じてください」


「わたしを信じて」という言葉。彼女から。予想外だった。


彼女を見た。普段は逃げるような目が、明確な決意でこちらを捉えていた。何かが変わった。


「わ、わかった……」


恥ずかしさと居心地の悪さの間で譲歩する。


キャビネットの前に立ち、背を向けて少し屈む。


「肩に掴まれ」


マリが頷き、今でも記憶している少女とは思えない決断力で、両手を肩に置いた。腰を掴んで簡単に持ち上げる。信じられないほど軽い。差が馬鹿げている。ボクは、よくドア枠に頭をぶつけるほど背が高い。彼女は、どんな影にも隠れられそうなほど小さい。


彼女を支えながら、普段は実用的なことに集中している思考が、一瞬それた。ほとんどすべてにおいて正反対だ。身体的にも感情的にも。


彼女は激しい感情の世界に生きている。特に恐怖に結びついたもの、そして最近では、成長しつつある勇気。一方、ボクは実用的な冷静さの上に存在を構築してきた。感情は予測不可能な変数、データのノイズだ。論理、計算された行動を好む。心臓は生物学的器官であって、指針ではない。


だが、Fクラスに来てから何かが崩れ始めていた。あるいはそれ以前から、アレンがこの抵抗と強制された友情の世界に引きずり込んでからか。


マリと話すこと、感情が溢れるレンと話すことさえも、システムに汚染物質を導入していた。パラメータをゆっくりと書き換える奇妙なコード。


感情を示すことは戦術的脆弱性だと信じていた、あの冷たいボクは消えつつあった。そしてその代わりに現れているのは……もっと複雑な何か。今、シャツ越しにマリの手の温もりを感じ、彼女が伸びる際の体の微かな緊張を感じている何か。


「取れました!」


マリが叫び、力いっぱい引っ張った。物体が突然緩んだ。引っ張りの予想外の力と、すでに前方に偏っていた重量が合わさって、補正できなかった。足が床に忘れられていた野球ボールで滑った。


「あ――!」


倒れた。背中から木の床に、鈍い音とともに息が抜ける。マリが上に倒れ込んできた。彼女の体重は些細だが、衝撃で二人とも息が止まった。


永遠に感じられた一瞬、沈黙と近接だけがあった。


仰向けに横たわり、埃っぽい天井を見ている。マリが上にいる。彼女の顔はほんの数センチ先。瞳孔の拡張、頬を上る赤み、パニックとそれから何かもっと混乱したものの閃きが目に見えた。


自分の心臓、普段はとても控えめなのに、愚かに加速したリズムで耳の中で鳴っている。


彼女が先に反応した。火傷したかのように離れ、不器用な動きで体を起こす。


「ご、ごめんなさい!本当にごめんなさい、エドワーさん!大丈夫ですか!?わたしのせいです!」


フォーマルさと謝罪が全速力で戻ってきたが、顔の赤みは続いていた。


ゆっくりと体を起こし、背中の鈍い痛みを無視する。


「問題ない」


いつもより少しかすれた声で言った。


「物体は」


マリは、まだ動揺しながら、引き抜いた塊を拾い上げた。衣服一式だった。黒いズボンとジャケット、丈夫だが奇妙な生地で、ほとんど質感がない。それらに絡まって、金属製の杖があった。長く細いが、柄の近くに複雑なデザイン、格納された機構のようなものがあった。普通の医療用杖には見えない。


「これ……あの男たちの服みたいです」


マリが呟いた。


「そしてこれは普通の杖じゃない」


受け取る。予想より重い。


「武器だ。あるいは道具」


持っていくことにした。侵入者の存在の最も具体的な証拠だ。


慎重に倉庫を出る。ブレザーの中に杖を隠し、マリは丸めた服を持っている。


その時、聞こえた。


足音。速く、忍び足で、コートの端の茂みの間で砕ける音。


無言で、マリの腕を掴んで、大きく錆びた道具コンテナの後ろに引きずり込んだ。しゃがみ込み、息を潜める。


男が植生から現れた。黒い服を着ているが、彼らが持っていた制服と同じではない。よりファンクショナルで、ストラップとポケットがある。顔は奇妙なマスクで覆われていて、滑らかで特徴がなく、灰色の光を不気味に反射していた。


倉庫を見て、開いたドアを見て、緊張した。素早く中に入る。


ボクとマリは視線を交わした。


男が再び出てくるまで、わずか十秒だった。明らかに動揺した姿勢。自分の周りを回転し、急な動きでエリアをスキャンしてから、森の最も密集した部分に向かって走り出した。


「追う」


マリが頷く。恐怖は明らかに発見のアドレナリンに取って代わられている。


距離を保って男を追う。木々を隠れ蓑に使う。マリを驚かせるほど、静かな効率性で動く。


追跡はアカデミーの手入れされた境界を越え、放棄されたサービスエリアへと導いた。忘れられた場所だ。崩れた小屋、錆びた巨大な貯水タンク、死んだ金属の根のように地面から突き出たパイプ。


開けた場所の中心、ひび割れたコンクリートの床に、円形の開口部があった。下水道か使われていない産業排水口のような。


男は穴の横で立ち止まり、後ろを振り返った――間に合うように隠れた――それから、驚いたことに、開口部に滑り込んで消えた。


しばらく待ってから近づく。穴は狭い、おそらく直径一メートル。覗き込む。暗闇だけが見え、錆びた金属のはしごが下っていた。


「入れませんね、エドワーさん」


マリが明白なことを述べた。


肩幅が広すぎる。


「でも、わたしなら」


彼女の声がわずかに震えた。


「わたしが降りられます。わたしのサイズにぴったりです――」


「ダメだ」


即座の反応。自分でも予想していたより確固としていた。


「リスクが高すぎる。未知数だ。一人では」


マリがこちらを見た。目には苛立ちと……何か別のものがあった。


「でも、これが唯一の手がかりです。今何かしなければ……見失ってしまうかもしれません」


「ダメだ。危険だ……君が一人で行くのは……」


自分のスタイルではない、感じていることを示すのは。だが、言葉が勝手に出た。彼女が一人であの暗闇に降りていく、あの男が下で待っている可能性がある――その考えが、胃の中に奇妙な冷たさを生み出した。論理的ではない、本能的な感覚。


彼女が抗議しようと口を開いたが、視線が完全に交わった。マリの顔に再び赤みが現れる。


奇妙に近接を意識する。自分の胸の速い鼓動。


今はその時ではない。任務がある、危険がある。だが一秒間、世界は二人の間の空間に縮小された。黒服の男やエーテリアルとは何の関係もない緊張で満ちた空間。


左側の動きで、瞬間が砕け散った。頭を回す。


そこにいた。


もう一人の黒服の男、タンクの後ろから静かに現れる。手首に装着された装置がある。分厚い時計のようで、短い砲身が突き出ている。伝統的な銃ではない。プラスチックか複合材料のように見えた。ハイテク水鉄砲のような。


滑らかなマスクの向こうの視線が、ボクからマリに移り、彼女で止まった。


それ以上は必要なかった。訓練された本能が制御を取った。


マリを後ろに押し、射線から遠ざける。


「下がってろ!」


右手が馴染んだジェスチャーで動く。目の前の空気が歪み、青いデータの閃光から武器が具現化した。傘だ。深い黒、金属の柄と鋭い先端。普通の傘ではない。折りたたみ式のフォースフィールド、バット、槍、盾。


黒服の男は躊躇しなかった。装着した腕を上げ、トリガーを引いた。光る液体の噴射、エーテリアルの流体と同じネオントーン、シューッという音を立てて発射された。


傘を回転させ、鋭く開く。液体が黒い布地に衝突したが、染み込まず、エネルギーのシューという音とともに物質を逸らした。飛沫が地面に落ち、落ちた場所でコンクリートを腐食させた。


戦闘が勃発した。


黒服の男は速く、動きは経済的で致命的だった。もう片方の手で杖機構を振り回す。今は低い唸りを発していた。避け、傘の本体でカウンター、先端で開口部を探る。


残酷で速い交換だった。男が突進し、ブロックして反撃する。傘は体の延長のように回転し、受け止め、突き、時折開いて別の液体噴射を逸らす。


カオスだったが、思考は戦術的冷静さでそれを処理していた。距離、角度、攻撃パターン。


男は訓練されているようだが、デジタル武器の汎用性はない。


まで――


再びブロックされた後、男はボクに向かって偽の動きをしたが、マスクの向こうの視線か意図が、数メートル後ろで怯えて見ているマリに明らかに逸れた。マスクの隙間から見える目が、偶然ではない強度で彼女を精査した。認識、評価。


どんな論理よりも悪い冷たさが背中を走った。


男は気を散らされた隙に乗じてマリに向かって飛びかかり、ボクを完全に無視した。


「やめろ――!」


声が吠えた。自分の単調なトーンを破って。


普通に走る時間はない。


二つ目のスキルを発動――データ消費は頭の中で瞬時だった。


二つ目のスキルは『メガクイックステップ』。


世界が滲んだ。一歩前に踏み出すと、体が稲妻のように動き、空中に青い残光を残した。侵入者の装着された腕が上がり、彼女の胸に直接狙いを定めた瞬間、男とマリの間に割り込んだ。


光る噴射が発射された。


傘を上げる時間はなかった。ただ体を回転させ、マリを体で覆うことしかできなかった。


背中への衝撃は、氷と炎の鞭のようだった。開いた傷はなく、血もない。深い、無力化する痛みが肩甲骨の間に突き刺さり、汚い電撃のように脊柱全体に放射された。


唸った。かすれて窒息した音。脚が崩れる。まず膝をついてから、横に倒れ込んだ。デジタルの傘が光の粒子に消えていく。


「エドワー――!」


マリの叫びは引き裂かれるようだった。彼女の声の恐怖は絶対的だったが、それ以上の何かもあった。無力な怒り、パニックを超越した痛み。


黒服の男が近づき、武器が今は倒れたボクの体に向き直る。


だがマリはすでに動いていた。恐怖が砕け、激しい絶望に変わった。


震える手が上がる。無から、金色と紫の光の閃きの間に、両手のひらにいくつかの試験管が現れた。クリスタル製で、それぞれ異なる色の液体で満たされている。深紅の赤、電気の青、エメラルドの緑、明るい黄色。


「エドワーから離れなさい!」


叫び、声はもう礼儀正しく謝罪する少女のものではなかった。戦いの雄叫びだった。


純粋な本能から生まれた正確さで試験管を投げつける。最初の赤が男の足元で爆発し、短いが激しい炎に爆発して後退させた。青がその後に落ち、鋭い風の突風を放って胴体を打った。緑が地面から芽生えた稲妻のような絡み合う蔦を作り出し、脚の周りで火花を散らした。黄色が後ろの貯水タンクに衝突し、電撃が金属に反響し、二次的なショックを送った。


十分な元素のカオスだった。


黒服の男は、バランスを崩し、おそらく反撃に驚いて、よろめきながら後退した。もう一組の試験管を準備しているマリを最後に一度見て、それからボクに、地面に横たわる彼に。素早い動きで、向きを変えて木立に向かって走り、茂みの間に消えた。


アドレナリンが一気にマリから抜けた。試験管を落とし――地面に触れる前に消えた――ボクに向かって走る。


「エドワー!エドワー、お願い!」


彼の横に膝をついて倒れ込んだ。横向きに横たわり、苦しそうに呼吸している。背中の痛みは視界を曇らせる黒い雲だったが、彼女が見えた。涙で満ちた目、恐怖で青ざめた顔、どこに触れればいいかわからず彼の上をひらひらする手が見えた。


「マリ……」


どうにか発音する。声はかすかなかすれた囁き。


「喋らないで!大丈夫、大丈夫だから!」


彼女が顔に触れた。衝動的で絶望に満ちた行動。涙がブレザーに落ちる。


「ごめんなさい、ごめんなさい、わたしのせいです……わたしのせいで傷ついて……」


手を動かそうとした。彼女を落ち着かせるために、彼女のせいじゃないと言うために、自分の決断だったと。腕を数センチ上げ、震える指を彼女に向かって伸ばすことができた。


彼女が動きを見て、両手で手を取り、強く握りしめた。


「耐えて、ね?助けを呼びに行きます、行って……」


だが、もう暗闇が来ていた。意識の端から這い寄ってくる。痛みは沈める巨大な重さだ。


泣いて手を握っているマリの姿が、最後に見たものだった。彼女の声、何度も何度も名前を叫ぶ声が、誰かが世界の音量を下げるように、絶対的な沈黙になるまで遠ざかっていった。


それから、暗闇だけがあった。

次回――


静まり返った図書館。


膨大な蔵書が並ぶ棚の中に、不自然なほど「埃の少ない」一冊が紛れていた。


その背表紙に手をかけ、隠された仕掛けが動き出した時、日常の裏側に潜むアカデミーの深淵が姿を現す。


静寂を切り裂く機械音と共に、僕たちが足を踏み入れたのは、決して知られてはならない場所だった。

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