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短編

「誰か」

作者: hakucv

……これ、没案です。




父は死んだ。家族を背に立ち向かいながら。


母は死んだ。日常の延長線上で静かに。


姉は死んだ。消して傷を見せないように。


弟は死んだ。姉の最後の視界を笑顔で満たしながら。


祖父は死んだ。病と鉛玉を天秤にかけながら。


祖母は死んだ。最期に祖父に駆け寄るようにしながら。



家は死んだ。過去の団欒の温もりを口惜しそうにしながら。



土地は死んだ。庭で灰の白布を被るように。



空は死んだ。煤けた空はこの惨劇を照らさないのだから。






私は生き延びた。土に埋もれるように隠れながら。



"誰か"は生きている。この家族を過去のものにしながら。





あなたは産まれ、生きている。



今、誰かの「命」の足跡を、踏みしめながら。







サクッと読めそうなものを他にも投稿しているので、ぜひ見ていってくださいね。

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