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ほうかごヒーロー!~五時までの、異世界英雄伝~  作者: カメメ
6章 闘技場、アンプヒビアンズ!―ミラクルランドは、奇跡の世界!―
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7 いざ、最終決戦の地へ!

 友之助君たちに別れを告げ(橙花ちゃん「李火、友之助君をいじめたらだめだよ」李火君「善処する」友之助君「……」)、劉生君たちは最後の魔王の根城、アンプヒビアンズへと向かいます。


 初めて知りましたが、ドラゴンはあまり乗り心地はよくありませんでした。翼を羽ばたかせるたびに胴体が上下左右に激しく揺れますし、たまに劉生君がぐるりと一回転させますので、乗っている人たちは中々に大変でした。


 咲音ちゃんなんかは、車酔いならぬドラゴン酔いになってしまったくらいです。意外や意外、橙花ちゃんも顔が青ざめています。


「あの、劉生君……」


 もう少しゆっくり運転してほしいと伝えようとしますが、劉生君は今まででみたこともないの笑顔で「どうかしたの?」と言って振り返ります。


 満面の笑みの劉生君を見ていると、ついつい口をつぐんでしまいます。


 そんなみんあの思いやりには気づかず、劉生君は至極楽しそうにドラゴンをとばします。


「るんるーん。るんるーん!なんだか僕たち、ヒーローになったみたいだね!ドラゴンヒーローズ!だね!」

「はいはい」


 リンちゃんは相づちを打ってあげます。


「ところで、赤野君」


 吉人君がふとした質問を投げ掛けます。


「アンプヒビアンズはどこらへんにあるか知っていたんですね」


 劉生君は迷いなくドラゴンを操っていました。


 ですので、行き先をあらかじめ教えてもらったのかな?と、吉人君は思ったわけです。


 しかし、劉生君はハッと息をのみ、ドラゴンを緊急停止しました。


「わあ!」「きゃあ!」「赤野っち、危ないよ!」


 やんややんやと言われますが、劉生君はそれどころではないようです。


 血相の引いた顔でおそるおそる振り返ります。


「……アンプヒビアンズって、どこだっけ?」

「分からないで飛ばしていたんですか!?」


 これには吉人君もビックリです。


「ふえーん。橙花ちゃん!こっちで会ってるかな?」


 涙ながらにすがります。


「ごめん、ボクが先に教えておけばよかったね。けど、安心して。こっち方向で合ってるから」


 橙花ちゃんがそう言うや否や、先の方に、大きなスタジアムが見えてきました。スタジアムからは七色の光が煌々と放たれ、時折花火もうち上がっています。


 橙花ちゃんに説明されずとも、ここがどこだか、すぐに分かりました。


 最後の魔王が鎮座する、コロシアム。


 アンプヒビアンズです。


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