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ハーレムですわっっ。デキちゃった婚ですわっっ、どやっ。大宇宙ハーレム奇譚、キバとユキノのハーレムあれや、これや、だぜ。  作者: トウフキヌゴシ
第四章、ネコハーレム

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第六十二話、交渉

「なにいっ、サンダー01とマリアの捕獲と抹殺に失敗しただとお」

 サナダ少佐が大声を上げた。


 ガラリア軍本部第七課のオフィスである。

 隣にナカムラがいる尋問室がある。


「さらに、派遣していた部隊が全滅?」

「戦艦三隻が轟沈?」

「馬鹿な、コルトバの女などに精鋭を誇る我が帝国軍人がっ!?」

 ガラリア帝国は男尊女卑の強い、超軍事国家である。

 コルトバの女性たちを完全に舐めていた。

 コルトバの過酷な環境を生き抜いてきた彼女たちを、である。


「さらに、エリンステーションまで外交団を呼びつけただとお」

 勝者は敗者を呼びつけるのだ。


「おのれえ、女ごときがあ」


 

 ”キャットイヤ~ッ”


「ふむ」

 ネコミミ、ネコシッポを生やした三十代男性。

 ナカムラである。


 ”キャットクロ~ッ”


 ピインッ


 ナカムラは、両手の手錠を涼しげな音と共に爪で切った。


 ”シュレディンガ~ッ”


 ナカムラは、厳しい修行の結果、ネコヒゲ無しで一瞬、自身を量子化できるのだ。

 黒い煙となり、部屋の壁を抜けた。

 

 ”キャットウオーク~ッ”


 他の人の認識外を、気配も音も消して廊下を歩く。


 ”キャットスティール(どろぼうねこ)


 ”猫獣人強化計画”の全データをニャイニャイした。

 

 ナカムラは、ついでに宇宙船もニャイニャイして、エリンステーションに脱出したのである。


「なんだとうっ、ナカムラまでいないではないかっ」

 隣の部屋を確認したサナダが叫んだ。



「我が国のハーレム要員を誘拐し、危害を加えようしましたね」

 コルトバの第二王女で、優秀な外交官のコユキがにこやかに言う。

 目が完全にわらっていない。

 黒髪縦ロールが、容赦なく周りに広がる。 


 場所は、歓迎ハニトラ用迎賓館併設型外交用ハーレム艦、”ヴァルハラ”の会議室。


 ガラリアの外交団と交渉中だ。


「そっちが勝手にハーレム要員とかいっているだけではないのかっ」

 サナダ少佐がつばを飛ばしながら言った。

 フェリシアとマリア、ナカムラと豆狸五型の返還を要求している。


「それに、ナカムラは男ではないかっ」

 机の向こうに座るナカムラに指をさす。 


「ん? ああ、はいっ」

 宝塚の男性役の女装をした監察官が、銀色の注射器を取り出し、ナカムラにぶっ刺した。


 ドブシュウ

 シュコオオオウ



「なっ、ああ、あ、ア、あ、ああ、ニャアアアアン」

 猫声ハスキ~。

「うう、俺は……キョヌ~だったのか……」

 ナカムラが女体化した。


「うっ」 

 それを見て、サナダが目を見開いて固まる。


 ミユキは女体化したナカムラに一瞬、ピクリと眉を動かした後、


「ハーレム入りは本人たちの意思ですし、亡命も希望しています」

「それに、戦艦に乗っていた約三千人の捕虜はどうしますか?」


「くううう、しかしっ」


「あらあら、”ハーレム特措法”に抵触しますよ」

 文化文明を守る”全文代”の定める宇宙国際法に、”ハーレム特措法”は登録されている。

 違反すると、最悪、全文代から”懲罰員”が派遣されるだろう。

 たとえば、”凍結”の二つ名を持つ、宇宙空間に適応した個人や、瞬間移動を身に着けた、野菜の栽培が盛んな戦闘民族の一人に、大気の一部や大陸が吹き飛ばされたりするのである。


 終始、コルトバ側が有利のまま、交渉は終わった。

 ガラリアの外交官が怒りながら出て行く。


 マリアが膝に抱いたフェリシアに、優しく微笑みかけていた。



ニッチな需要、女体化したキョヌ〜の中年男性(ネコミミ、ネコシッポつき)

ブンタの部分を削りました。

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