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ハーレムですわっっ。デキちゃった婚ですわっっ、どやっ。大宇宙ハーレム奇譚、キバとユキノのハーレムあれや、これや、だぜ。  作者: トウフキヌゴシ
第四章、ネコハーレム

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第五十五話、おねえしゃま

炬燵的猫談義。

「ミケさまですねっ」

「わたしのおねえしゃまになってくださいっ」

 フェリシアが元気一杯に言った。


 酒場の猫系獣人用特別居住スペース(畳と炬燵)だ。


「んん?」

 ミケがめんどくさそうにフェリシアを見た。

 お猪口の酒を口元に運ぶ。

 さかなは、宇宙スルメの一夜干しだ。


 フェリシアが畳の上の炬燵こたつにちょこんと座る。 

 靴を脱ぐんだ。


「お前……」

「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[生体ユニットと言っていたな]

 高速猫言語だ。

 使いこなすには高度な訓練が必要である。


「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[はいっ、マリア母様が、こ~しゃくれいじょ~である、ミケさまにマスターになってもらいなさいといわれましたっ]

「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[きっと守ってもらえるからと]


 バフッ


 太ったブンタが炬燵から顔を出した。


 キジとクロは初めから左右にいる。


「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[お前はなんだ?]

 お猪口に酒を注ぎながらミケが聞いた。


「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[……シュレディンガー搭載型……]


「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[そこだ。 お前、”ネコヒゲ”がないだろう]

 ネコミミとネコシッポ以外は普通の少女だ。

 

 スキル、シュレディンガーで量子化した時、”ネコヒゲ”がないと自分がどこにいるか分からなくなる。

 最悪、量子のまま迷子になり、永遠にさ迷うことになるのだ。

 自分と周りの相対化が出来ない。


 故に、ミケも、”シュレディンガー”は使えない。


「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[わたしは、”ネコヒゲ”無しで使えるようにつくられたそうです]

 

 シュルン


 フェリシアの髪の毛が一気に伸びる。

「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[これでも、”ネコヒゲ”一本分のはたらきしかないそうです]


「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[ガラリア帝国の、”猫獣人強化計画”か……]

 太った猫、ブンタが言った。

 彼は、コルトバ情報部の中佐である。


「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[何か知っているのですかニャ?]

 キジだ。

 ガラリアのネットは、”MATATABI”トラップが多く情報が抜きにくい。


 ネコは、”寝子”だ。

 一日の八割を寝て過ごす。

 流石に猫系獣人は寝て過ごさないが、ニ割しか()()()()

 勤勉な犬系獣人が、ネコのスキルを持つと銀河がとれると言われている。


「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[帝国は、それ(働かないこと)をどうにかしようとしたんだよ]

 ブンタが答えた。

 将来的には、人がネコのスキルを使えるようにする。


「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[はあ、軍事機密のオンパレードだな]

 後戻りは無理か

「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[分かったよ。 お前(豆狸五型)マスター(操縦者)になってやる]

「ゴ~ロ、ゴ~ロ」[ただしっ、機体にネコミミとネコシッポをつけろ]

 とても大事なことである。

 ミケが、お猪口をあおった。

 チラリと酒場にいる女性を見る。


「ありがとうございますっっ、おねえしゃまっっ」

 フェリシアが大声で言った。



「平和だな~、一人増えたな」

 キバが、また猫系獣人が炬燵の周りでゴ~ロ、ゴ~ロと喉を鳴らしているのを見た。


「キバ」

 酒場の親父がキバに小さな声で話しかけた。


「なんだ?」


「お前、コネコの保護者になったな?」


「ああ、まあそうだな」

 フェリシアは、ユキノハーレムに参加している。


「あれをみろ」

 くいっとあごを動かした先には、黒いサングラスとマスクをした猫系獣人の女性がいた。


 フェリシアの


「ありがとうございますっっ、おねえしゃまっっ」


 の声にうんうんうなずきながら頭の上で大きな丸を書いていた。


「ここだけの話にしといてくれよ」

 顧客の情報に関わる。


「あの見るからに不審な女性」


「宿泊台帳に、ガラリア帝国語で、”マリア・マクレガー”と書いている」

 酒場の親父が小さな声で言った。


 少女の名は、”フェリシア・マクレガー”だ。


「!!」


「コルトバの本星に連絡しといた方がいいぜ」

「それと、あの女性を……」


「わかった、ユキノッ」


「何ですか、キバ様」


「ユキノ、かくかくしかじかだ」


「分かりましたわ、そのようにします」



 翌日酒場に、ガラリア帝国・第三局の強襲部隊が強行突入を行った。



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