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ハーレムですわっっ。デキちゃった婚ですわっっ、どやっ。大宇宙ハーレム奇譚、キバとユキノのハーレムあれや、これや、だぜ。  作者: トウフキヌゴシ
第三章、ハネムーンハーレム

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第五十一話、○○の様子がおかしい。

 ”アタミ旅行から帰って来た○○の様子がおかしい。”



 ユキノお嬢様の朝は、セントラルロイヤル調のモーニングから始まる。

 えーと、なんだ、半熟玉子が殻付きで玉子スタンドに乗って出てくるような感じだ。

 

「ユキノお嬢様、飲み物は、紅茶ですか、それともドクダミ茶にしますか?」

「高級青汁もございます」


 ユキノが酒場のテーブルの上を見回した後、(セントラルなんちゃら調の朝食があった)

 後ろを振り返った。


 伊達メガネを片手でチャキリと上げる、()()()()()()が立っていた。

                      

 ガヤガヤと朝のラジオ体操を終えた、ごろつきたちが入ってくる。


「うおっ、ユキノちゃん、今日はえらい贅沢な朝食だなあ」

「ほんとだ、いつもは、オヤジの朝定食だろう」(ちなみに今日のおかずは、焼シャケと納豆である)

「……ええと、こちらの方は?」


 ひっつめ髪の、180センチ近い身長のメイドを指差した。


「ヤマ……お姉さま……」

 

 ()()()()なメイドが両手を頬に当て、うっすらとうなずいた。


「えっ」

「「「えええええええ」」」


 酒場が大騒ぎになった。



 隣のテーブルだ。


「ハロク、朝食を作ったの、……食べて」

 テーブルの上には、カリカリに焦げたベーコンや卵、黒い煙を上げているパンなどが皿に乗せられている。


「ミ、ミユキさん」


「なあに?」

 にっこりと笑う。

 ユキメ族は美人な種族だ。

 日頃無表情なミユキの笑顔の破壊力がすごい。

 周りが、桃色の空気に染まった。(←再び、横溝正史著、『八つ墓村』参照)

 ちなみにハロクは、裸エプ〇ンを装備しようとするミユキを死に物狂いで止めている。


「はい、あ~ん」

 焦げてあ~ん、なベーコンがハロクの口に放り込まれる。

「どう?、美味しい?」


「に、苦っ、お、美味しいよ」


「ふふふ、良かった」

 頬を染めて俯く姿は、初々しい新妻そのものだ。


 その後、ミユキお手製の朝食を完食。

 ハロクが、”漢”を見せた。 


「うおっ」

「こっちはなんだ?」

「ユキノちゃんのお姉ちゃんじゃねえか?」

「無表情の……?」



「これは、何だ?」

 旅先で変なものでも食べたか?

 う、うなぎパイか?

 キバが青い顔をした。


 清楚なメイドが、胸元の赤い宝石を手で触る。


「はっ、お姉さま。もしや……」


 よく見ると、宝石が桜色に変わっている。


 コクリとうなずいた。


「監察官お義兄様には報せましたの?」


「これからですよ、ユキノ」

 ハロクの隣に座っていた監察官の所に、ヤマがそそそと歩いて行った。


「おはようございます、旦那様」

 ヤマが監察官の前で頭を下げる。


 監察官が胸元の宝石をじっと見る。


 ササッ


 どこからともなく、オムライスとケチャップが監察官の前に並べられた。


「おいしくな~れ、おいしくな~れ」

「萌え萌えキュンッ!」

 清楚なメイドがオムライスにハートの絵を描いた。


「いいっ!! ヤマさんっ、その知識はどこからっ」

「じゃなくてっ」


「ヤマッ」


 コクリ

 ヤマが自分のお腹を優しく撫でて、ゆっくりとうなずいた。


「でかしたっっ」

 監察官が、ヤマを横抱きにしてくるくると回る。

 ヤマは、両手で顔を隠して恥ずかしそうにしていた。


「もしかして、ミユキさんも?」

 ハロクがミユキの手を取った。


「はいっ」

 ミユキが幸せそうに答えた。


「ミユキッ」

 ハロクが、優しくミユキを抱きしめる。



「これが、”宇宙一、恋人やお嫁さんにしたい()()さん”……か」


 酒場の親父だ。

 コルトバ星の環境は過酷である。

 コルトバの女性は、日頃抑制されている女性ホルモンが妊娠することによって、過剰放出されるのだ。

 


「うおおお」

「めでたい」

「ヤマちゃ~~~ん」


 ヤマにがぶり寄ったごろつきの一人が、”A〇フィールド”に吹き飛ばされる。

 持ち主が妊娠して桜色に変わった、”アイスタイタンの心臓”の特殊効果だ。


「ヤマお姉さまに、ミユキお姉さまもっ」

「おめでたいですわ~~」

「キバ様っ、わたくしたちも結婚したら、”アタミ秘〇館”に行きますわよ~~」

 子宝を授かる確率、100パーセントは嘘ではなかったのである。


 ヤマとミユキ、懐妊。

 

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