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ハーレムですわっっ。デキちゃった婚ですわっっ、どやっ。大宇宙ハーレム奇譚、キバとユキノのハーレムあれや、これや、だぜ。  作者: トウフキヌゴシ
第二章、ミユキハーレム

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第二十七話、きりたんぽ

こういうこともある。

 ハロクは、超高級囲炉裏の囲炉裏端に、胡座をかいて座っている。

 風呂上がりの薄っぺらい浴衣姿だ。

 エクストラコールドのVIPルームである。

 コルトバ名物、“きりたんぽ”が香ばしい香りを周囲に放つ。


「ささ、お義兄様、たんぽですか、味噌付きですか?」

 ユキノがハロクに聞いた。


「み、味噌で…」


 ユキノが、囲炉裏から味噌付きの串を取って、ハロクに渡す。


「いい、塩梅ですわよ〜」

 ユキノに笑いかけられた、ハロクが顔を真っ赤に染める。


「こっちも良さそうだぜ」

 ヤマが、自在カギに吊るされた鍋の中身を見る。



 “きりたんぽ鍋”

 

 惑星コルトバが誇る、王宮料理の一つ。


 コルトバ産の“比内地鶏”のがらで、だし汁を作り濃口醤油、酒、砂糖で味付けした鍋。

 具材は、うるち米を練り串に刺して焼いた“たんぽ”とごぼう、マイタケ、味が染み込む直前にセリを入れる。

 きりたんぽの形がくずれる前に、鍋から掬い上げるのが正解、だそうだ。

 食べたことはないが美味しそうである。

 しいたけ、イトコンを入れるのは邪道らしい。(ウイキペディアより)



「ふふふ、すごいねえユキメの王族自らが振るまう、“たんぽ”と“きりたんぽ鍋”っ」

「まさに動くコルトバの王宮だよっ」

 ヤマが、白い和服の女装をした監察官をキャッチ。

 流れる様に膝の上へ。


 Rー66もそっと末席に座った。


「ささ、キバ様もっ」

 ユキノが鍋の中身をお椀に入れて、キバに差し出す。


 ゴ〜ロ、ゴ〜ロ


 でっぷり太った猫が、キバの膝に乗った。


 まさに、コルトバのロイヤルファミリ〜の一ポ〜トレ〜トであった。


 特に、庶民であるハロクには、一生忘れえぬ思い出となるはずだ。


 ユキノがキバに汁椀を渡そうとしたその時、


 ズズウウン


 船全体に振動が走った。



 ビイイイ、ビイイイ


 警告音と共に照明が赤く変わる。


「ユキノ様、海上(宇宙の三次元)から強力なトラクター(吸引)ビームを照射されています」

 ブリッジにいる、イナバだ。


「「マスター、マスター、」」

「オールフリーもおんなじだようっ」

 ハロクのブレスレットコマンダーから、ツインリンクスのホログラフが、囲炉裏端に出た。


 窓越しに、工房船“オールフリー”が引っ張られているのが見える。


「海上に釣り上げられますっ」


「「ひきずり出されちゃうよお」」


 白い波を出しながら、“エクストラコールド”と“オールフリー”は、海中(宇宙の四次元)から海上(三次元)へ、ダイブアウトさせられた。


「また、海賊かっ」

 キバが、叫ぶ。


「…いえ違いますわ」

 ユキノが答える。


「…永久凍土装甲…」


「大きい」

 エクストラコールドの二倍くらいか


「フェンリル級、重ハーレム艦、“フェンリルウールブ”」

 ハロクが、愕然とした声を出す。

 行く先々で見かけた。


 “エクストラコールド”と、“オールフリー”のメインモニターにデカデカと、黒髪と抜ける様な白い肌の美女が映し出される。

 そっと、扉を取り出して前に置く。

 半身を出しながら、


「……このどろぼうねこ……」


 美女が、無表情に言った。


「ミユキお姉様っっ」

 

 ユキノが叫んだ。


 



食べてみたいなあ。

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