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計測不能スキルLv0の特待生 ~底辺バイトの俺、なぜかリアル冒険者学校にトップ入学してしまった件~  作者: タック@コミカライズ2本連載中
第三章 廃部阻止のため、ダンジョンを超速クリアせよ!

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特待生、スキルの確認をする

 食後のデザートも終え、四人は焚き火の前で向かい合っていた。


「明日のダンジョン攻略の前に、今日の成果の確認などをしておきたいと思う」


「よし、任せたぜ親友!」


 今日は二十時間近く、みっちりとスライムを倒し続けて、戦闘での連携や、スキルの調節など試してきた。

 それをいったん、まとめようというのだ。


「まず火之神院だが、すでにダンジョン経験があるためか、動きなどは特に問題はなかった」


「まぁねぇ~! お兄様の目を盗んで、ダンジョンに潜っていたからね!」


「最大火力でスキルをぶっ放して倒れていたのも、最初だけだったな」


「うぐぐ……。恋人のそういう見苦しいところは、都合良く忘れるのがマナーよ……」


 むすびはモンスターとの戦いも、パーティーでの戦闘もある程度は最初からこなせていた。

 しかし、明志によって強化されていたスキルは例外で、振り回されていた状態だったのだ。

 全力でスキルを放つと反動や消耗が激しいため、ダンジョンのモンスターに合わせての調節が主な課題だった。


「火力の調節……。火属性だけにね……うぷぷ」


「……ん? 火之神院、ボソッとなにか呟いたか?」


「な、なんでもないわよ」


「聞こえなかったから、もう一度言ってくれ」


「なーんーでーもーなーいーでーすぅー!!」


 旧財閥令嬢ジョークは思ったよりも恥ずかしかった。

 本当に聞き逃していた明志は、話を次に進める。


「優友もスキルを適切な威力にする方向……、それとパーティー戦闘での慣れが課題だったな」


「ああ、うん。おれっち、本当にダンジョンとかよくわからなかったから」


 優友のスキル“石つぶて(ストーン・バレット)”も消耗がなかなかに激しい。

 道中の雑魚すべてにこれを使っていくというのは現実的ではない。

 そこで、むすびの近接スキル“火斬”の要領で、石をメイスに纏わせて攻撃するスキル“土塊(つちくれ)”を会得したのだ。

 これなら射程は短くなるが、燃費は極端に良くなる。

 普通なら一日で会得できるものではないのだが、どうやら優友には適性があったようだ。


「むすびちゃんから教えてもらった近接スキル、なかなか使いやすかったぜ」


「俺の勘は正しかったな。優友ならできると思っていた」


「へへ……照れるぜ、親友」


 むず痒そうにする優友だった。

 次に明志は、自らのことを話し始める。


「さて……俺のことだが……」


 三人の視線が明志に集まった。

 魔力調整のスキルは強力だが、モンスター相手には使えない。

 なにか強力なスキルでも使えるようになっていたのだろうか? と期待に胸を膨らませる。


「特にスキル方面では進展はなかった。魔力調整はモンスターには利かないし、自分を強化しようとすると成功率1%くらいだろう。博打すぎる」


「そ、そう……残念ね……」


「しかし、ドラウプニルグローブの能力を発見した」


「武器に能力!? そんなものが存在するの!?」


 明志は拳を見せた。

 そこに装備されている、魔石と竜革のドラウプニルグローブが焚き火の明かりで照らされた。


「どうやら再使用時間(リキャスト)はあるようだが、強力な一撃を撃てるようだ。たぶん九分に一発……威力は素手の八倍といったところか」


「単純に強いな……それ……。元のパンチ力が200キロあったら、1.6トンだろ……?」


 想像して優友はゾッとした。

 それだけの威力があれば、プロボクサーを軽く超えて、兵器のようなレベルだからだ。

 もちろん、ただの兵器には魔力が籠もっていないので、モンスターは倒せない。


「パンチ力なら私も聞いたことがあるわ。ゴリラのパンチ力は5トンくらいあるそうよ。その八倍ともなれば……」


「むすびちゃん、突然、彼氏をゴリラと比べるのはおかしい」


「あら? そう? ゴリラ、格好良くて好きだけれど」


 そんなマイペースな優友とむすびのやり取りを気にせず、明志は話を進めた。


「まだ感覚が掴めないから、思いっきり撃てそうな階層のボスにでも試したいところだな。俺だけじゃなく、火之神院と優友のスキルも」


「ああ、明日が楽しみだぜ!」


「そうね!」


 ――そして、会話に参加していない存在が一人いた。

 ザコキャラの低い目線で、主役達の会話を眺めるような幼女部長――大和である。


「あれ? 部長、どうしたんですか?」


「……拗ねてなんかいないぞ」


「ああ、言い忘れていましたが、明日は部長が頼りです」


「なんだと……!?」


「この短時間でのダンジョン踏破は、部長がいなければ成り立ちませんから」


「そ、そうか! そ~か~! よし、わかった! 明日は副部長の期待に応えてやろうではないか! 部長として! 皆の上に立つダンジョン部の部長として!」


 カーッカッカッカと、いつもの元気なキャラ作り笑いが木霊するのであった。

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【書籍情報】
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『伝説の竜装騎士は田舎で普通に暮らしたい ~SSSランク依頼の下請け辞めます!~』カドカワBOOKS様書籍紹介ページ
エルムたちの海でのバカンスや、可愛いひなワイバーン、勇者の隠された過去など7万字くらい大幅加筆修正されています。
二巻、発売中です。
ガンガンONLINEで連載中のコミカライズは、単行本一巻が5月12日発売予定です。
よろしくお願いします。

【新作始めました!】
『猫かぶり魔王、聖女のフリをして世界を手中に収める ~いいえ、破滅フラグを回避しながらテイムでモフモフ王国を作りたいだけの転生ゲーマーです~』
聖女(魔王)に転生したゲーマーが、破滅フラグを回避するために仕方なく世界を手中に収めるという勘違い系物語です。
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