表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
計測不能スキルLv0の特待生 ~底辺バイトの俺、なぜかリアル冒険者学校にトップ入学してしまった件~  作者: タック@コミカライズ2本連載中
第三章 廃部阻止のため、ダンジョンを超速クリアせよ!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/41

特待生、魔法の箱を説明する

 三連休の一日目。

 早朝、ダンジョン部の四人は、学校にある練習用ダンジョンの前に集まってきていた。


「おはよう」


「ふわ~、おはよう。おれっち、超ねみぃ……」


「私もダンジョンが楽しみすぎて眠れなかったわ……」


 普段通りの明志に、寝不足そうな優友とむすび。それと――


「カーッカッカッカ! 常に平常心を保ちたまえ! あたしと副部長のようにな!」


 いつもの癖のある高笑いをする大和がいた。


「大和ちゃん、元気だね~。おれっちでさえ、心配で寝付けなかったのに」


「こういうときは、なにも考えないのが一番なのだよ!」


「ああ~、そういう方向で元気なんだ……」


 特に難しい事は考えずに寝る。

 大和のザコメンタル保護のための処世術でもあった。


「あ、そういえば……おれっち、気になることがあるんだけど」


「どうした、優友?」


「この大荷物を背負ってダンジョンに潜るの大変じゃね?」


 優友が心配するのも無理はない。

 四人とも、装備や食料だけでなく、キャンプ道具などを大量に背負ってきている。

 その姿は登山家のようだ。

 このままではダンジョンでの戦闘など不可能である。


「そうか、優友はダンジョンに潜るのが初めてだったな」


「そうなんだよ~、親友~」


「それなら、実際にアレを見た方が早いな」


「……アレ?」


 明志は、石のほこらのような形をしている練習用ダンジョンに入っていった。

 後ろからついていく三人。

 中は意外にも広く、椅子や箱などが置かれた休憩所のようになっていた。


「これに荷物を詰めておく」


「……箱? ここに荷物を詰めてどうするんだよ。おれっちたち、ダンジョンの地下――つまり一層目にこれから入るんだよな?」


 置かれていた箱は、蓋付きの木箱だった。

 大きさは、背負っている一人分の荷物が余裕で入るくらいだ。

 常識で考える場合、ここにキャンプ道具などを置いていってしまったら、ダンジョンの中で使用することはできない。


「この箱はダンジョンボックスといって、ダンジョンの各階層にある同じ物と繋がっているんだ」


「おぉ! つまり、この中に入れておけば、必要なときにダンジョン内で取り出せるってことだな!」


「その通りだ。飲み込みが早いな」


 明志は背負っていた荷物を、ダンジョンボックスの中に詰め込んでいく。

 その後に蓋を閉めて、優友が空けると中になにも入っていなかった。


「あれ? 消えた……?」


「個人個人を認識しているらしく、持ち主が蓋を開けないと出現しない仕組みなんだ」


「へ~、すげぇなダンジョンボックス」


 優友は素直に感心したあと、ふと気になることが頭に浮かんだ。


「……ちょっと思いついたんだけどさ、おれっちがダンジョンボックスの中に入ったら、ダンジョンの中にワープできないかな?」


「いや、生きているものは効果が発揮されない。それに自立式のドローンなどでズルをしようとしても、“ダンジョンの意思”に感知されてダメだ」


「そっか~、地道に行くしかないか」


 各自、ダンジョンボックスの中に大きな荷物を入れて、個人で持ち歩く物を選んでいく。

 飲料水、携帯食料、小型医療キット、制服に取り付けるタイプのライト等々――。

 あとは昨日選んだ装備を付ければ、見た目は一端の冒険者である。


「さてと、それで――」


 赤い部分甲冑を装備して刀を帯びたむすびが、チラリと明志に視線を送った。


「どうやって三日で練習ダンジョンをクリアするつもりかしら? 普通にやるなら数年がかりって前も言ったけど」


「むすび、その“普通”のやり方はどんなものだ?」


「そりゃあ……練習ダンジョンの名に相応しい、各階層のチュートリアルみたいな試練をクリアしていって……」


「それなら、その“普通”というものを調整してやればいい」


 むすびは首を傾げたあと、少ししてから明志がなにを言おうとしているのか気が付いた。


「あ、もしかして……試練をスルーして進むのね!」


「その通りだ」


「で、でも……試練って強制的に始まって、それをクリアするまで先への扉がロックされるとかじゃ……。クリア済みの人間でもいれば別だけど」


「してる」


「……え?」


「俺が小学生のころにクリアしてる」


 その明志の言葉に、三人は唖然としていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍情報】
j0jdiq0hi0dkci8b0ekeecm4sga_101e_xc_1df_
『伝説の竜装騎士は田舎で普通に暮らしたい ~SSSランク依頼の下請け辞めます!~』カドカワBOOKS様書籍紹介ページ
エルムたちの海でのバカンスや、可愛いひなワイバーン、勇者の隠された過去など7万字くらい大幅加筆修正されています。
二巻、発売中です。
ガンガンONLINEで連載中のコミカライズは、単行本一巻が5月12日発売予定です。
よろしくお願いします。

【新作始めました!】
『猫かぶり魔王、聖女のフリをして世界を手中に収める ~いいえ、破滅フラグを回避しながらテイムでモフモフ王国を作りたいだけの転生ゲーマーです~』
聖女(魔王)に転生したゲーマーが、破滅フラグを回避するために仕方なく世界を手中に収めるという勘違い系物語です。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ