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見せますが何か  作者: 飯田橋 ネコ
第二部
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第六話

 阿片戦争より180余年、我々は苦渋を舐め続けてきた! 遥か遠方の島国(イギリス)に搾取され、知恵を授けたもう一つの島国(にほん)に蹂躙され、国土は引き裂かれ、富は散逸し、民は疲弊し、5000年の永きに渡り築き上げた全てを奪われたのだ!! 

 しかし我々は屈しなかった。灰の中から立ち上がり、自ら(スス)を払い除け、不撓の魂に火を灯し、今日まで歩みを進めてきた。何の為だ! 生きる為だ!! 生きて再び全てを取り戻す為だ!! 

 悠久なる黄河に(いだ)かれ、世界で最も優れた文明を創り上げた我が民族の誇りはどこへ消え失せたのか!? 亜細亜の(みやこ)たるその高みを追われ、日々の糧に窮する時代(とき)を積み重ねるあまり、いつしか自ら、それを捨て去ってしまったのではないのか!? 

 北京を見よ! 上海を! 香港を! 我々は再び偉大なる都と富と栄華を取り戻した! 世界で最も多くの民をその(かいな)に抱く偉大なる祖国を取り戻した!! この上は誇りを! そして土を!! 汗と血を以って取り戻そうではないか!!


 かつて騒乱の最中(さなか)、遠き海の向こうへ糧を求めた同胞諸兄!! 辛酸を嘗め、虐げられ、奴隷の如き劣悪な境遇に偲びながらも各々の地に根を下ろした諸兄は、今ふたたび(いわ)れのない咎により全てを奪われようとしている!! 今こそ五星紅旗の元に立ち帰り、我が民族の或るべき姿を共に取り戻そうではないか!!


 我が忠勇なる兵士諸君! 人民解放の尖兵たる諸君! 我が民族の強き意志を顕す堅い拳となり、飽くなき高みを目指す白き翼となる兵士諸君!! 時は満ちた。歩を揃え鬨の声をあげ共に進む時が来たのだ。決して平坦な道のりではないだろう。しかし諸君の行く末は必ずや勝利と栄光とで彩られ、歴史が諸君を褒め称える日が来るのだ! 約束しよう! いついかなる時も人民は諸君とともに在る!!


 人民よ! 偉大なる国の民よ! 雌伏の時は終わったのだ! 


<北京電視台 金曜テレビドラマ 『人民よ、前へ!』 第6回(最終回)より>

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