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+α  作者: 野島 海韻
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互いの夢

前回のあらすじ


適当で味気のない人生を送っていた主人公・涼。顧問不在、部員数一名のパソコン部、部長。しかしある日、転入生の未歩と出会う。

九月一日。その日俺はいつもどうり顧問不在の部活に出る。しかし、今日からは少し違くなる。なんと廃部寸前のパソ部に一人部員が加入した。名前は七瀬未歩。今日転校してきた。なんと、転校初日から部活に参加することになった。

「ガララ。」

今日も部室に一着。一人だから当たり前だが。そして、いつも俺が使っているパソコンの電源を入れる。

「ガララ。」

「失礼します。」

七瀬が入ってきた。まぁ、めんどくさくはあったがパソコン室内のルール説明。

「まぁ、とりあえず、ここのルールを説明します。まず、パソコン部は、三つあるパソコン室のうち、ほぼ使われていないこの、第三パソコン室を使います。ここは、まぁ、飲食はOK。場合によっては宿泊も可能。三十五台あるパソコンの中から好きなのを使ってくれ。あぁ、ただし、この八番のパソコンは俺の愛機だから使用禁止だ。以上。」

一通りの説明をした。すると七瀬は、

「なんで八番を使ってるの?」

っと聞いてきた。まぁ、ごくある質問だ。

「あぁ、俺の出席番号だ。ここで授業があっても良いようにな。」

質問に答えた。あれっ?敬語が外れてる。会話を終えた時に気付いた。

「そっか。それじゃ私は、」

そう言うと七瀬は俺の目の前にある一番のパソコンに席着いた。

「ここにするね!」

とてつもなく明るい声だ。

「パスワードはあれですから。」

そう言って、俺はホワイトボードを指さした。「TAKARA」それがこのパソコン室のパスワードだ。それから俺はインターネットを開き、いつも使っているサイトを開く。そして、俺は制服の中からipodを取りだそうとした。しかし、

「ない・・・充電しっぱなしだったか。」

まれにあることだが、家にipodを忘れた。しかたない。今日は音楽なしだ。っと考えまたパソコンに向き合った。

「ねぇ。桐山君。」

七瀬が俺に問いかけてきた。

「なんで桐山君はパソコン部に入ったの?」

それは、先輩にも聞かれなったことだ。

「中学の時からパソコンをずっとやっていたから。まぁ、あと夢のため・・なのかな。」

俺は、やけに素直に答えた。

「それじゃ、桐山君の夢って何?」

これは拷問か?そんなことさえ思った。まだ、誰にも言ったことがない。んっ?いや、一人だけ言ったことがある。誰かは忘れてしまったが。

「小説家・・・だよ。」

二度目だ。自分の夢を誰かに言ったのは。

「えぇー!」

まぁ、バカにされるか。俺はそう思った。しかし、七瀬は違った。

「私もだよ!私も小説家になりたいの!なんで?」

七瀬も小説家目指してるのか。そう感じた。

「小説は俺をどこまでも夢中にさせてくれた。だから俺も、誰かを夢中にさせるような小説を書きたい。そう思ったんだ。まぁ、懸賞に投稿にたことないけどな。」

やけに素直に話してるな、なんて思った。いつも、誰にも心を開かずにいたのに、今はもう、素丸出しだ。

「へぇー。そうなんだ。」

すごく興味しんしんな顔で七瀬が言う。そんな七瀬に、今度は俺が問いかけた。

「お前はなんでだよ。」

七瀬は、唖然とした顔を一瞬見せたが、話し始めた。

「私はね、中学のとき付き合ってた男子の夢が小説家だったの。でも、一週間ぐらいで振られちゃったけどね。今でもその人のことが好きなの。だから同じものを目指素ことを決めたの。」

あれっ?最初の方は聞いたことがあるな。そう感じた。

「そうか。それじゃ、お互い小説家になれるように頑張ろうぜ。」

「うん!」

なんだろうか。七瀬とは妙に話しやすいな。そんなことを思いながら、その後も七瀬と会話をしながらお互いパソコンに没頭していた。

部活が終わり、七瀬に別れを告げ帰宅。帰宅後、部屋のパソコンに電源を入れる時に、あることにふと気付いた。

「敬語・・・外れてたな。」

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