第50話「この無限地獄に、解があると証明しよう」
「……見えた。」
ヒカリは静かに呟いた。
目の下にクマを浮かべ、手元のメモには雑な字で線と数字がびっしり書き殴られていた。
「ダイスの目は……5ターンごとに1が出やすい。アイテムの出現マスは……固定じゃない、ランダムに見せかけたローテーション。CPUの行動も……最短距離を取らない時がある……なぜなら、罠があるから……!」
「くっ……くっくっ……フハハハハハハ!!」
立ち上がったヒカリは、両手を広げて叫んだ。
「謎は! すべて解けた!!!」
(※じっちゃんの名にかけて)
CPUがスターにたどり着く最短経路は、実は“引き戻しイベント”が多発する危険地帯。
一見不利に見える遠回りこそ、安全かつ確実なルートなのだ。
「つまり……トゲトゲ甲羅がスターを奪い、次に投下される位置には“傾向”がある! つまり!」
黒板の代わりに、地面に棒で数式を書く。
コインの分布、マス目のイベント履歴、そしてCPUたちの挙動パターンを数式化。
「Y={スター再配置位置}は、X={取得者の座標+ターン数}に従っていた……」
「完全に……再現可能……!」
「これが……俺の“証明”だッ!!」
(※)
そして、ヒカリは満場の観客に向けて、静かに語りかけた。
「真実はいつも……一つ!」
(※完全に影響受けてる)
そこへ、ピンクの姫が転がるようにマップの端から登場し、スターを横取りして去っていく。
「……おい。なに勝手に台無しにしてんだ。」
一瞬だけ現実に引き戻されるが、それでもヒカリの目は鋭く光っていた。
「ふふ、実に面白い。」
ついに、終わりなきパーティに一手打てるかもしれない。
これはまだ、突破口にすぎない。だが、
「これは“知性”の戦いだ!」
知恵とパターンで、地獄を超えてやる。
これは、無限の迷路に挑む者の、第一歩だった──。
ヒカリの一言
「初歩的なことだよ、ワトソン君。」




