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……好き?今好きって言った…?


「………え!?」


びっくりし過ぎて私はソファーの背もたれに思いっきりもたれかかった。ふかふかのソファーだから全く痛くない!さすが、伯爵家の家具!

…いや、違う。そうじゃない、私!

好きって…それって…


「…どういった好き……?あ、人間的な好き……?」


人類愛的な?人として好きってあるよね。


「勿論人としても尊敬しているけど。そういうことじゃなくて」


おん?


「一人の女性として、性的な意味で好きだよ」


…………性的な意味で!!


「う…え…ええと…」


目の前にはイケメンの顔が少し照れたように笑っている。

おおぉ…可愛いな…!

イケメンは照れても良い…!

って違う!そうじゃない、私!


「…あ、あの…ありがとう、ございます…」


「こういうの、照れるね」


ふふっ、とカイト様は笑う。

え、ナニソレ。カワイイ…!


「…エマに結婚を申込んだのは、俺が君を好きだから。利害関係も損得勘定もない、純粋な好意だってことを覚えておいてほしい」


カイト様はじっと私を見つめてくれる。その真摯な視線は今の言葉が本心だと伝えてくれる。


「だからエマが俺個人を知らないと結婚できないと言った時は残念だったけど、嬉しかったんだ」


「…でも、初めてお会いした時は…その、夢のお告げとかなんとか……そのあとも結婚することは決まっているような言い方でしたけど…」


「ごめん。エマに会えて嬉しくて…緊張してお告げだなんて、自分でも意味がわからないことを口走ってしまったと思ったんだよ。早く形だけでもパートナーにならないと、誰かに取られてしまうと焦っていたから」


お告げじゃなかったんかい!その変な言葉がなければもう少し単純に考えられたかもしれないのに。

 ていうか、しかも!そんなモテないですけど…!

私なんか田舎者ですしね。王都の華やかでお洒落なお嬢様方とは違うっていうか…。


「…私に求婚するような物好きな方は少ないと思いますけど…」


実際カイト様以外から求婚も婚約の申し出もないしね。

残念ながら。前世も今世もモテませんな。


「…エマはキレイだよ。見た目だけじゃない。その誠実で公正なところを俺は尊敬してる」


「…ありがとうございます」


そんな面と向かって誉められると照れる…。けど、嬉しいな。やっぱり自分を認めて貰えるってそれだけで嬉しい。


「…俺のことも、もっと知ってほしい。それで…ゆっくりでもいいんだ。俺を好きになってくれたら嬉しい」


にっこりとカイト様は微笑む。

そっと握られた手から温かい熱が伝わる。


手を繋いでも嫌じゃない。


昔、雑誌で『手を繋いで嫌悪感を感じなければ付き合ってもいい』とコラムに書いてあった。

………それって、じゃあ、付き合ってみるのも、有りってこと…?


「……あの、試しに付き合ってみるのとか…」


「…え?」


わああー!何言ってるの!?なんでそんな事言ったー?!


「あっ、違っ…嘘!嘘です!ごめんなさい!」


「え?嘘なの?…お試しでもいいんだけどなぁ…」


「へぇ!?」


 いいの!?

 え、じゃあ、試してみるのも…


 「エマさえ良ければ、やってみない?」


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