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世界が続く  作者: ダンヴィル
プロローグ
1/8

私はミューズ!

前あれだけ苦労したのになんでまた書いてるんでしょうね……

今回は前のようなストレートな百合展開にする予定は無いです。

ただミューズを動かしてて楽しかったけど活躍が少なすぎたから主人公にして動かしかっただけです。


私はミューズ!3歳!メリル様とセリス様に拾われて白夜の黒三日月魔法商店で働くスカーレットミーティアという最強の狼系ワービーストだよ!

今は仲良かったお婆ちゃんが寿命で死んじゃってかなりショック受けてるんだ。

でもメリル様達にあんまり心配かけたくないから毎日明るくすごしてるよ!

毎日楽しいのも事実だし!





私はミューズ!10歳学生だよ!

メリル様達の子供の面倒見ながら働いてたらあっという間に義務教育の時期になって学生中!

どうせやるなら冒険者になりたかったけれどメリル様がコネは重要って言うから……でも学習も楽しいね!





私はミューズ!13歳冒険者だよ!

レドランス周辺のダンジョンに潜って希少な鉱物や香辛料なんかを取ってきてるよ!

たまにメリル様もついてきてくれるけど、メリル様が来るとセリス様も自動的についてきて仕事全部取られちゃう……





私はミューズ!26歳旅冒険者だよ!

レドランスの町を出て何年か、メリル様達が大好きだからたまに帰るけど旅は楽しいね!

でも1人は寂しいからオリビアちゃんと一緒に旅しててね、旅の道で出会った人に巻き付いて色んなモノを感じるんだ!

オリビアちゃんはセリス様みたいな魔法使いになるのが夢なんだって!





私はミューズ!32歳革命家冒険者だよ!

魔列車が本格的に広がって、皆の忙しさにつけこんで悪さばっかりしてた貴族を簀巻きにして証拠の書類大量にうつしてバラ撒いたよ!

やったね!





私はミューズ!40歳指名手配冒険者だよ!

革命起こしただけじゃ不味いからオリビアちゃんと町がちゃんと機能するようにしようと決めてね!

私だけ不眠不休で仕事し続けて8年経ったよ!

私はその気になれば睡眠なんて必要無いくらい凄い魔力持ってるからね!

それで町が安定して私達が何もしなくても大丈夫になった頃に国から騎士様がやってきて指名手配だから来いだって!困った!

まあ簀巻きにした貴族は国に表彰された人だったらしいからね!

国の面子っていうのもあるよね仕方ないね!アハハハハ!

それでね!大人しく捕まろうとしたんだけど一緒に書類仕事してた人達が戦えもしないのに全力で抵抗して私達に逃げるよう言ってくれたんだ!

だから魔法で細工して、彼等にヒドイ事できないようにしてから逃げ出したんだ。

屋敷から出ても町の皆が私達を逃がすよう協力してくれて、嬉しくて堪らなかったよ!





私はミューズ!80歳ドラゴンキラー指名手配冒険者だよ!

なんかスタンピードが起きて、遠目に見ても門に次々体当たりするモンスターで溢れ帰っていて、到着した頃には少し町に入ってしまったんだよね。

それを全部ぶっ飛ばした後に異常な魔力量のドラゴンゾンビがやって来たんだよ。

正直アンデットと相性は良くないけどなんとか倒して、その後町の復旧手伝って、1年くらい過ごしてたら不法入国だって事がバレて、帝国だけじゃなくて王国にまで指名手配されちゃったようふふ。

他国の人でありながら流通にまで手出ししちゃったのが大問題だったよ。

でも復旧の為だったんだって仕方ないじゃん。





私はミューズ。140歳、親友のオリビアちゃんに先立たれて雪山の頂上に引きこもり孤独を探求する国際指名手配無職だよ。

オリビアちゃんはけっきょく魔法使いにはなれなくて無念だったって言ってたけど、それ以上に私と過ごした一生は自分に嘘を付く事の無い自由で最高のものだったと言ってくれた。

それがあったから迎えに来てくれたセリス様の説得を受け入れて迷いを吹っ切れたんだと思う。

私はこれからも旅を続けよう。

そして自分が正しいと思う道をひたすら歩き続ける。





私はミューズ。210歳スカーレットミーティアのホムンクルス系国際指名手配冒険者だよ。

冒険者に再就職したよ。

メリル様が本当はずっと前に話すつもりだったけれど忘れていたと切り出して私はホムンクルスだって話してくれた。

元々私はミィ様っていう初代勇者の力を培養し兵器として作られた試作品で、自我が強すぎる故に兵器としては失敗作のホムンクルスらしい。

まあ、流石にこの年齢になれば薄々勘づくって。

そもそも私のフルネームがミューズ01だよ?

いずれ妹のミューズ02が生まれるって事も1歳の時から知ってたし、ミューズだってミィミュミョの順番で、勇者のミィ様の次の存在達って意味でミューズだもんそりゃね。

でもさ、私はミィ様の過去なんて知らないし、私とオリビアちゃんの友情の強さをミィ様は知らないじゃん。

じゃあもうこれ完全に他人じゃない?

私は私だから、私は今日も自分が正しいと思う道を歩き続ける。





私はミューズ。340歳異世界人冒険者だよ。

元の世界はもうだいたい見て回ったからセリス様に頼んでセリス様の世界に連れてってもらったよ。

行き方は見付けていたんだけど、入り口はセリス様の呪いで封印されてて私じゃ破れないってあんなの。

言語が通じなかったけどメリル様から意思疏通できる魔法教えてもらったから覚えるのはわりと早くできたね。

セリス様が言うにはこの世界と元の世界じゃ時間の流れが違うみたいで、この世界の時間はずっと早く経過しているんだって。

だからとりあえず10年くらい気ままに旅をしよう。

そしてその10年でこの世界で国際指名手配犯として再就職しちゃったよ不本意だけど。

でも市民は私を英雄なんて呼ぶ、不思議だね。





私はミューズ。

あの狭くて暗い地下の世界しか知らなかった私の世界の全てを覆してくれた恩人であるセリス様とメリル様がこの世を去った。

そしてこの日、気付いた人はごく僅かだろうけど、この世界の全てに衝撃が走った。

お二人はきっと成し遂げたんだと思う。

神器や聖異物を越えた究極の魔法武具の作成。

その魔剣に名付けをしたのは私だけど、それでもその能力までは把握していなかった。

その力は時空をも切り裂いた。

私は心の底から思った、あの二人には今後一生敵わないなと。

だから私は、あの二人から教わった全てを胸に秘めこれからも歩み続ける。

あの二人に出会った時に胸を張って自分の正しいと思う道を進み続けられたと言えるように。





私はミューズ。

前に行ってから百年ちょっと経ったし変化無いかなと思って船で島国に行く事にした。

そしたら海賊が現れて最速で制圧したんだけど、良く考えたら船なんて操縦できないしそもそもこんな大きな船1人じゃ無理だって。

衝突して沈没しちゃった。

乗ってた人達皆元の場所に送ったし良いかな。

私は残ったけど、このまま風の向くまま波の向くまま流され続けるのもたまには悪くないかもね。

私にとっても食事も睡眠も、この海にポツリと浮かぶ板の上で漂流するのも娯楽の一種でしか無いんだし。


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