〔ゾウさん〕
〔ゾウさん〕
茂君と翔君が、放課後教室に残ってΧΧΧをしています。
「ギュッ…ギュッ…」
「ズボッ!グリグリグリ…」
「ペッタン、ペッタン、ペッタン…」
翔君「ん…ん…ん…」
茂君「く…く…ハァ、ハァ…」
「ギシギシ…ギシギシ…ギシ…」
「ズボッ、ズボッ…ヌチャ…ヌチャ…」
茂君「お、おい、翔…」
翔君「な、なに?茂君?」
茂君「お前、変な音をたてるなよ、集中出来ないじゃないか。」
翔君「し、仕方ないよ、指を入れたらこんな音がするんだから。」
「ヌチャ…ヌチャ…ヌチャ…」
茂君「だから、音をたてるなって…
だったら、俺だって…」
「ギュッ…ニチャ…ニチャ…」
茂君「お、おい翔、ちょっと一休みしようぜ…」
翔君「う、うん。ところでさ茂君、僕のゾウさんどうかな?」
茂君「ん~、まあまあかな?それより、俺のを見てみろ!でかくて大きいだろ!」
翔君「ホントだ、凄いや、大きくて太くて、上を向いて反り返ってる。」
茂君「へへへ、俺の自慢だ。」
翔君「いいな~、僕もそうならないかな~。」
茂君「お前のは、細くて長いから上に向かないんだよ。
でも、こうすれば…」
翔君「あ!なにを…」
茂君「こうやって、両手で優しく握って固くしてやれば…」
翔君「あ…あ…あ…そ、そんなに握ったら…」
茂君「ほらな、ちゃんと上を向いたろ。」
翔君「あ、ホントだ…でも、やっぱり細いや…」
茂君「お前は体が細いんだよ。」
翔君「そ、そうかな?茂君のが大き過ぎるんだよ。」
茂君「父ちゃんが言ってたんだ、大きい方がいいって。そんなことより、続きやろうぜ。」
翔君「うん、早くやらないと先生が来ちゃう。」
茂君「フゥ…フゥ…ハァ、ハァ…」
「ギシギシ…ギシギシ…」
翔君「ん…ん…ん…」
「ペッタン、ヌポッ、ペタ、ペッタン…」
茂君「…………ん!…」
翔君「…くは!…」
茂君「ハァ…ハァ…ハァ…」
翔君「ハァ…ハァ…」
茂君「や、やったな。翔。」
翔君「ハァ…う、うん。出来たよ茂君。」
「ガラガラガラ~…」
先生「は~い、2人とも、工作の「粘土で作る動物」は出来たかしら。
茂君「は~い!先生!僕は「ゾウ」を作りました。」
翔君「僕も「ゾウ」を作ったよ先生!」
先生「まったく…2人共真面目にやれば出来るんだから、授業中はふざけないようにね。」
翔君、茂君「は~い!先生!」
おしまい