〔パズル〕
〔パズル〕
光と冬季が、フランクフルトを食べながら、パズルをしてます。
冬季「あ…そ、そこ違うって…む、無理に入れたら…」
光「大丈夫、大丈夫。ここに差し込めば…って、あれ?入らない…
冬季「ほらみろ、光が持ってるモノは大きいんだよ。無理やり入れたら破れちゃうだろ。」
光「やかましい口だな、これでも食らえ!」
「ズボッ!」
冬季「モガモガモガ…」
光は、すっくと立ち上がると、冬季の目の前に仁王立ちになり、自分の持っているモノを冬季の口に押し込んだ。
光「どうだ?美味しいだろ。ちゃんと回りの皮は剥いてやったぞ。冬季はずる剥けのこれが大好きだからな。ホラホラホラ…」
冬季「ん…、んぐ、んぐ…ん…」
しばらく口をモゴモゴさせていた冬季だったが、光が引き抜くと同時に、口に残った物を飲み込んだ。
冬季「ゴックン…ん、ハァ、ハァ~…、ひ、光!いきなり何をするんだ!」
光「ははは、メンゴメンゴ。でも美味しかったでしょ?」
冬季「ま、まあ。美味しかったけどさ…」
光「冬季が僕のモノを食べたんだから、冬季のモノを食べさせてよ。あ、皮は剥かなくていいからね。僕はそのままがいいんだ。」
冬季「わ、わかったよ。後でな。それより早く入れてくれよ、光の番だろ。」
光「まあまあ、慌てなさんな。じゃあ、ヨイショット…」
光は座り直すと、冬季の後ろから入れようとした。
冬季「なんで後ろから入れるんだよ。」
光「前からだと、よくわからないんだよ。
あ…今度は入りそう…」
「スポッ!」
冬季、光「あ!入った!」
光「なあ、冬季…」
冬季「なんだ?光…」
光「何の抵抗もなく、スムーズに入ると、こんなに気持ちいいんだな…」
冬季「ああ…俺もちょっと感動すら覚えたよ…」
光「なあ、冬季、次は冬季が入れる番なんだけど、もう一回俺が入れてもいいか?」
冬季「なんだよ、俺にも入れさせてくれよ~…、って言いたいところだけど、光が気持ち良さそうな顔を見てると、こっちも気持ちいいから、いいよ。何回でも入れてくれ。俺はサポートに徹するよ。」
光「サンキュー、ありがとな冬季。」
冬季「この御返しは必ずシてもらうからな。」
そして光は精根尽き果てるまで、入れてはめて、入れまくった。
冬季もまた、光の力になろうと、頑張った。
が、ついに2人の体力は底を尽き、折り重なるように、未完成のパズルの上に寝落ちをした。
しかし2人の顔には充実感がとても漂っていた。
おしまい
冬季「ムニャムニャ…ひ、光…も、もう食べられない…ムニャ…」