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異世界だから好きに生きていく
「めんどくさい」この一言が俺の口癖だ。俺は自分自身に嫌気がさす。そんなレベルのめんどくさがりだ。
これは高校1年生で感じた。中学時代に、多少勉強ができたため高校は進学校に進んだ。それが間違いだった。授業を聞いているだけで点数が取れるのは中学までで、努力が嫌いな俺はすぐに落ちこぼれになった。
落ちこぼれてからは、毎日を惰性で過ごしていた。そんな生産性のない日々を送っていると、次第に現実逃避したくなる。
しかし現実逃避していても、なにも変わらない。そう理由付けて、今度は物理的に現実から逃げる方法を想像する。そんな現実逃避の繰り返しの中で、思春期特有の、謎の発想が出てくる。
「死んでみたら何もかもから逃げられる」
と考えても死ぬ勇気も無い。また死にたくなるほど辛い生活を送っていただけでもない。ただ子どものような発想から、異世界に行きたいと考えていた。その手段としてだ。
無論そんなことは無いとおもっていた。そうあの時までは…