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書き込まれちゃいました

 タツオは港町ニョルズスタッドにいた。

 正確に言うと実家に軟禁されているのだ。


「フ、フロル、もう血も止まったし行商に…」

「ダーメ!!タッ君まだ刺されて2日しか経ってないんだよ」

 ヴァルキリーの寮に男性を泊める事が出来ないし、何より王都ではゆっくり療養が出来ないとニョルズスタッドに連れて来られたのがタツオの運の尽き。

 何しろニョルズスタッドにはタツオを監視をする人間が沢山いる。

 姉ブルーメとフロルの二人だけなら疲れや看病の隙間に脱出来るのだが、実家には母シルビアもいるし父テツヨシもいる。

 次いでに兄シュミットも看病のローテションに加わった為に脱出はほぼ不可能となっていた。


(フランの言葉の裏付けを取りたいのに…)

 フランメリアが残した”アンデッドドラゴンを甦らせたのは、この世界のドラゴン”その言葉がタツオの脳裏に焼き付いてた。

 何より手乗りドラゴンから解放されたので、思いっきり大空を飛びたいのだ。


「フロル、そろそろ変わるわよ。折角、帰って来たんだから家でゆっくりしてらっしゃい」

 父テツヨシや兄シュミットは鍛冶の仕事があるし、母シルビアは店番がある。

 シルビアが家事をしている時はブルーメが店番をするので、本人の強い希望もありフロルが看病をする時間が多くなっていた。


「分かりました。それとレーソお婆ちゃんの具合はどうですか?」

 タツオの祖母レーソも高齢には勝てず、寝ている時間が増えたと言う。

 その為、トキノ家では代わる代わるレーソの看病もしていたのだ。


「タツオの話をしたら看病しに行くっ言って聞かないのよ。落ち着いたら顔を出させるからって話したら納得してくれたけどね」


「私も後から顔を出してきます…タッ君!!私がいなくてもちゃんと大人しく寝てる事約束よ」

 

「わ、分かったよ。ちゃんと部屋で寝てるからフロルもゆっくりしてきてね」

 タツオの約束を聞いて満足したのか、フロルはにっこりと微笑むて部屋を後にした。


「見事に尻に敷かれてるわね…それでタツオを助けてくれた女の人は誰なの?」

 あの騒動の聞き取り調査が行われたが余りにも荒唐無稽で誰にも信用されなかったのだ。


「フランとゼーレは僕と同じ古代竜だよ」


「やっぱりそうなんだ…タツオも力を取り戻せばあんなに強くなるの?」

 一瞬で手を炭化させ一瞬で生命力を奪い取る。

 それはどんな高位の魔術師でもなし得ないであろう。


「あんなは力を出したうちに入らないよ。二人とも猿人の姿のままだったしね…お姉ちゃんちょっと確かめたい事があるから体を起こしても良い?」


「仕方ないわね、短い時間なら大丈夫よ」

 ブルーメの言葉を聞いたタツオはベッドから、体を起こすと同時にRPadを取り出して起動させた。


「ひっさしっぶりー、プチロッキ君だよ。約束通り、第一形態に戻れる様になったからね。それとお見舞代わりに手乗り形態にも変身出来る様にしといからね。それと、今回の活躍は二千DPが加算されたよ」


「まだ二千か…第二形態はまだまだ先だな」

 タツオが第二形態に戻るには、一万DPが必要なのだ。


「それとこれまでのビルクーロの活躍を見た古代竜から感想が届いているから紹介するね」


「へっ?活躍?感想?」

 唖然とするタツオをよそにRPadの画面が切り替わる。


”まさかビルさんが甘えん坊さんになるなんて驚きです”

風の古代竜ウィンディーア


”ビル、トーレニングが足らないぞ!!熱く鍛えるんだ。僕のお勧めのプロテインを買え”

水の古代竜ゼー


”この動画無料でっか?ビル、有料ならもう少し笑かさんかい”

魔の古代竜グリモワール


”えー、ビルとそんな仲良くないから別に良いです”

光の古代竜グランツ


”うむ”

地の古代竜ボーデン


”眠い、お腹空いた。ビル、なんか作って”

闇の古代竜ダークネス


”………”

空の古代竜チェーロ


(なに、この書き込みは?ボーデン意味が分からないよ?ダークネス、眷属を呼べば良いじゃん!!チェーロ、何がしたいの?)


「皆さんから、甘えん坊ビルクーロで笑った記念で八千DPが贈られました。また、第二形態になるとオーディヌスに渡る事が出来るよ」


「恥ずかしくて帰れないよ!?」

 タツオは、甘えん坊ドラゴンと言う不名誉なあだ名をつけられたので恥ずかしくて帰りにくいのだ。 


「タツオ、あまり大きくなられても鞍が特注になるんだよね…ごめん」


「第二形態に戻れた意味なし?」

 

気になった古代竜がいたら教えて下さい

優先的に登場させます

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