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プロローグ(2)

 第一段階となる緊急救済措置のバッチファイルの作成にさほど時間はかからなかった。

 GMなどに適応する可能性のあった、人物の属性を変更するためのプログラム。これをNPC(絶対に死なない)設定にしてファイル作成。テストデータに適応してエラーやバグがないことを確認。

 会見に行く直前の岡野マネージャに許可をもらい、サーバ室に走った。

 基本的に、VRW(仮想世界)の監視やメンテナンスは6階の管制室で行うが、実際のVRWサーバは地下三階に設置してある。実機(VRWに入るための装置)は地下五階に、サーバのインタフェースは地下二階にあるので、今私は地下二階に向かっている。

 こういった情報は、別に秘匿されているわけではない。実際に会社入り口にはサーバとそのインタフェースの場所が書かれているし、申請して無事に受理されれば誰でもサーバを使用することができる。まあ、今回のクローズドベータテスト、更にそれ以前に行ったアルファテストのためにここ五年は部外者は使用できなかっし、またこれからしばらくは私ですら無闇な使用はできないだろう。

 階段を駆け下り、地下二階に到着。監視室の人に会釈してから社員証で中に入った。

 沢山のモニタには管制室で見たものよりも詳細な状況が写し出されていた。

 蹲る人、NPCに詰め寄る人、何か事故が起きたのかHPの減っている人。統制をとろうとする人はいるものの、ごく僅かでしかない。

 タッチテーブルに触れてインタフェースを起動し、メモリカードを乗せる。コピーとデータの書き換えが始まると同時、モニタ内にシステムコールが鳴り響いた。


『こちら運営です。只今より、緊急アップデートを行います。内容は以下の通りです。全プレイヤーの基本属性をNPC化します。以上です。繰り返します。只今より、緊急アップデートを行います。内容は以下の通りです。全プレイヤーの基本属性をNPC化します。アップデート適応完了まで残り20秒、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1。アップデートは正常に適応されました。なお、アップデートの詳細情報はシステムメニューから確認できます。これからも九尾オンラインを存分にお楽しみ下さい』


 これからも存分にお楽しみ下さい、だと?

 その発言に対して罵声を浴びせる人が続出するかもしれない。そして逆に安堵する人も。このままでは全て運営のイベントという流れになってしまうかもしれない。

 記者会見までもう時間がない。初期段階の頃に使用していたアナウンスシステムを慌てて起動して、訂正を行う。


「こちら運営です。只今の発言に不備があったことをお詫びし、また現在こちらで把握している状況について説明いたします」

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