第16夜 熱闘!~ビル編~
目を覚ました後、観客席に戻った2人はリールと合流した。
「聞いたぞ?合格したんだって?」
「誰から聞いた。」「誰からも。」
「俺はお前が合格したことを聞くまでもなく知っている。と言いたいんだろ?」
「ま、そういうことだな。」ビートと白と話すのは久しぶりのように懐かしく思えた。
「そろそろビルの出番だ。」リールが言う。
「そっか、あいつお前と番号近かったな。落ちるんじゃね?あいつ」
「根拠は?」白が聞いた。
「いつもならなんとなく。でも、試験官が巧に代わってるからな。」
「なるほど。」リールが同意した。
「第39受験生失格!第40受験生前へ!」「は~い!!!」
ビルがコロシアムに上がった。観客席の全員に手を振って登場してきた。
スターの様に余裕顔だ。笑顔まで見られる。
「よぉ!わんぱく坊主!また潰されに来たのか!?ハハハハ!」巧の高笑いが響く。
「第40受験生始め!」
「性懲りもなくやられに来るとはな!今ならまだ逃げ・・」
巧は後ろから吹き飛ばされた。蹴りを入れられたのだ。
さらにそこに炎の弾が当たる。壁に叩きつけられた巧にさらに手裏剣の嵐が吹く。
「チッ・・・!」両手を前にだし真空波を起こしてこれを防ぐ。
その左肩からクナイが迫る。反応はしたもの、両手を出しているため回避が出来ない。
見事左肩に命中したクナイには『爆』の書かれた札が貼られている。
気づいたころには巧は爆風に飲まれていた。煙の中から出てきた巧は左肩から血を流していた。
そしてその視界の先には憎き忍者が立っていた。
「意外とセコイ奴だな。忍だからしかたないか?」少し余裕をかましている。
「セコイ?何が?開始の合図はもう聞いたぜ。」
「確かにその通りだ。俺が言ってるのは影分身に言ってんじゃねぇ。本物に言ってんだよ!」
後ろからの奇襲は見破られていた。右腕の拳は左腕で抑えられ、そのまま床に叩きつけられた。
しかしそれは丸太だった。休む間もなくビルの刀での攻撃を足を狙って回し蹴りで防ぐ。
ビルは足をすくわれ、そのまま腹部を殴られる。
「手ごたえあった!」本物のビルを捕まえた巧は腹部に手を置いたまま「縛」と唱える。
巧の手から出てきた光の網はビルを厳重に包む。
口元を緩ませたビルから危険を察知したのは爆破が起きる寸前だった。
それすらも分身だったのだ。巧は体のいたるところから血を出していた。
正面から突撃してきたビルに巧は抵抗できなかった。巧は刀で腹部を斬りつけられた。
思わずその場にしゃがみ込んだ巧は吐血した。
「これで終わりだ!!!」上空からの特大級の炎の球は今まさに巧に直撃しそうだ。
「『刻印 解放』」その声はビルには届かなかった。
炎の球が消えた代わりにその中からは右腕が豹変した巧がいた。
手のひらや指に至るまで黒く変色し、肩のあたりは大きな棘のようなものがある。
ビルが構えた時はもう遅かった。顎にかつて覚えたことのない激痛が走った。
「刻印解放、邪帝との駆け引き。体の1部を人間離れした力に強化できる。」
巧のアッパーが決まり、ビルは倒れた。
「第40受験生失格!これにて第3次試験を終了する!」




