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十八章 蒼の砲弾

午後三時十八分。

私たち北方剣士団は移動する闇化生物を見ながら大陸北部に向かって進み始めた。

闇化生物は東に向かって動いているようだ。

「あの闇化生物、どうして定期的に移動するんでしょうね」

ソラは闇化生物・樹木を見てそう言った。

「神気流脈が影響してるんじゃないかって言われてるね」

アイリアはソラを見てそう言った。

「判明してないんですか?」

ソラはアイリアを見てそう言った。

「うん」

「そうなんだ・・・」

「中々調査が進みませんからね・・・」

北方剣士団の剣士8はソラを見てそう言った。

「あの闇化生物についてわかっているのは、人を見つけ次第捕まえて芽を植え付けて苗床にしているってことだけです」

北方剣士団の剣士8は闇化生物・樹木を見てそう言った。

「怖・・・」

ソラは北方剣士団の剣士8を見てそう言った。

観測鏡でレムフィトが確認できるようになると、私たちは車から降りて徒歩でレムフィトまで向かい始めた。

砂粒のような神気結晶が多く含まれた白っぽい灰色の土はじゃりじゃりと不思議な踏み心地だ。


同年、五月十六日。

私たちは少しずつ休憩を挟みながら銀狼(ぎんろう)たちの旧都(きゅうと)、レムフィト周辺に着いた。

レムフィトは神気の壁のようなものに包まれていて中は見えない。

中に入れば間違いなく戻って来れない。不利になることも間違いない。

「サウスドラゴニアじゃ見なかった光景だ・・・」

アイリアは双眼鏡でレムフィトを見てそう言った。

「なんか・・・匂いが・・・」

双眼鏡を持ったソラはアイリアを見てそう言った。

「臭い?」

師匠がそう言ったその時、携帯端末の電源が入った。

「神-濃----昇を-----た。濃--------」

通信に激しいノイズが走る。

「耳を塞いで大声出せ!!」

黒鞘に納まった刀に手をかけたアイリアは大声でそう言うと最上大業物日炎を抜いた。

その瞬間、空が蒼白(あおじろ)く輝いて渦巻いた。

「何・・・これ・・・」

最上大業物天現烏っを握ったソラは渦巻く空を見て冷や汗をかきながらそう言った。

「神気融合ッ!!」

最上大業物日炎を握ったアイリアが驚きながらそう言った瞬間、レムフィト周辺に何十億発の蒼い砲弾が降り注いだ。

どれほどの時間が経過しただろうか。

砲弾の豪雨は止み、辺りに静けさが戻った。

「・・・」

土煙の中から息を荒げたソラたちが姿を見せた。

「や、やややや・・・」

冷や汗を滝のように流す北方剣士団の剣士たちは上手く話せないほど驚き怯えている。

「息をしろ・・・攻撃はもう止んだ・・・」

最上大業物日炎を支えにして立つアイリアは呼吸が上手く出来なくなったソラを見てそう言った。

「フハァ・・・ッ!!」

ソラは息を深く吸って激しく咽込んだ。

(神気融合が発生するその瞬間まで神気が感じられなかった・・・そして、攻撃が止んだ瞬間からまた神気が感じられなくなった・・・)

最上大業物日炎を握ったアイリアは周りを見る。

(これがレムフィトの中に居る暗黒神の攻撃・・・)

アイリアはレムフィトを見た。

レムフィト旧王宮では魅惑が攻撃に怯えて動けなくなった北方剣士団を見て笑っていた。

笑う魅惑の近くに居るその存在は・・・

次回

十九章 登場、テルメス・クレイス・ガンズ

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