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十六章 覚醒の兆し

当たってない・・・直撃してないのにここまでダメージを受けるなんて・・・

「・・・」

足が斬られたエンリュシオンは片足で飛び退いた。

「十七の娘にそこまで激怒するなんて大人気ないよ」

傷だらけのアイリアは足を生やすエンリュシオンを見てそう言うと最上大業物日炎を支えにして片膝を地面についた。

「私をバカにしたからだ!!私は何からも逃げてない!!私のどこが臆病者なんだ!?」

怒筋を浮かべたエンリュシオンはアイリアを見て笑いながらそう言った。

ごちゃごちゃうるさい。

もう・・・怒った。

「何が罪だ!!黙れ!!」

怒筋を浮かべたエンリュシオンがアイリアを見て怒鳴ったその瞬間、途轍もない斬撃音と共にエンリュシオンの四股が一撃で切断された。

「・・・え?」

エンリュシオンは最上大業物天現烏輪を握ったソラを見て唖然としながらそう言うと吹き飛んだ。

「う、嘘だろ・・・?」

エンリュシオンはゆらゆらと向かってくるソラを見て笑みながらそう言った。

(呼吸も心拍も違う・・・!まるで別人だ・・・!)

エンリュシオンは最上大業物天現烏輪を掲げるように構えたソラを見て目を見開いて冷や汗を垂らす。

「・・・」

エンリュシオンは一瞬で手足を生やして飛び上がった。

「すぐに振らないなんて馬鹿な奴だ!!」

エンリュシオンは笑みながらそう言うと無数の蜜の玉を放った。

「・・・」

最上大業物天現烏輪を下ろしたソラは一瞬にして姿を消す。

「・・・消え」

エンリュシオンがそう言った瞬間、甲高い音が鳴り響いてエンリュシオンの首から液状闇が噴き出した。

(ば、バカなッ!!)

地面に落ちていくエンリュシオンの頭はソラを見つめる。

「バカなァァァァ!!!!」

エンリュシオンの頭はそう叫ぶと蜜で小さな体を作り、神核をそこに閉じ込めて体を爆発させた。

「逃げるなァァァァ!!!!」

高速で飛んでくる肉片を全て斬ったソラは逃げる小さな蜜の塊を見て怒鳴った。

「罪から逃げるなァァァァ!!!!」

怒筋を浮かべたソラが掲げるように構えた最上大業物天現烏輪の刀身が橙色の光に包まれた。

「この・・・臆病者ッッ!!」

そう怒鳴ったソラは逃げる小さな蜜の塊に刺突を直撃させた。

「こ・・・この小娘ェェェェッ!!!!」

小さな蜜の塊が蒸発し、最上大業物天現烏輪の切先が神核を砕いた。

「息をしろ。息をするんだ!魔塊眷属はもう死んだ」

最上大業物日炎を握ったアイリアは呼吸が上手く出来なくなったソラを見て揺すりながらそう言った。

「フハァ・・・ッ!!」

ソラは息を深く吸って激しく咽込んだ。

「はぁ・・・」

安堵したアイリアは深く息を吐いた。

「師匠・・・やりましたねぇ~・・・」

ソラはアイリアを見てそう言いながら白目をむいて倒れた。

「・・・気を失った・・・」

アイリアは倒れたソラを見て少し動揺しながらそう言った。

「無理もないか・・・よく頑張った・・・」

アイリアはソラを見て笑みながらそう言うとソラを背負って車両に戻る。


同年、四月十四日。午前八時。

私は今まで気を失っていたらしい。

私は目を覚ますと烏輪の剣技で師匠を治療してみんなと朝食を食べ始めた。

「昨日は心配かけちゃったみたいだね」

眉を顰めたソラは北方剣士団の剣士たちを見て笑みながらそう言った。

「マジで心配しましたよ。総長もここに着いた途端に倒れちゃって何も聞けなかったので」

朝食の用意をする北方剣士団の剣士2はソラとアイリアを見て笑みながらそう言った。

二体の魔塊眷属を打ち破り、リュスカ荒野を抜けた北方剣士団はラギの森周辺で休憩する

どうやら、今回の休憩は少し違うようだ

次回

十七章 闇化したラギの森へ

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