翌日サプライズ
翌日サプライズを味わいました。
朝目が覚めるとなぜか横にロビン(角豚)が寝ていたのです。
僕が身を起こすとロビンもすぐ気づき『ホトルの実を出せ』と唸りました。
昨日からかったのはちょっと反省していたので無限収納からホトルの実を出し渡すことに。
実に夢中になっているロビンは放っておいて僕は身支度、そして朝練開始。
ひと汗かいて休憩しているとロビンがまた近づいていきました。
「なんだよ」
昨日負けた悔しさと訓練の疲れからちょっと不愛想に声をかける僕。
『頼みたいことがある。嫁と息子にも食べさせてやりたいからもう1個ホトルの実をもらえないか?』
さっきとは違い実に丁寧なものいいです。
ってあれ?いつの間にか意思疎通できてるぞ?
ポチポチっと。あ、やっぱりこれか。
道具組立 Lv.2
方向感知 Lv.2
危険察知 Lv.2→3 UP
逃げ足 Lv.3
回避 Lv.1→2 UP
木登り Lv.1
隠身 Lv.1→2 UP
フェイント Lv.1 NEW
槍使い Lv.1
投石 Lv.1
睡眠耐性 Lv.2
魔力耐性 Lv.4→5 UP
集中力 Lv.3
瞑想 Lv.2
<隠しスキル>
異世界語翻訳 Lv.1→2 UP
無限収納 Lv.MAX
無病息災 Lv.MAX
異世界語翻訳スキルが上がっていました。
「でもまだ2レベルなのに動物と話せるなんてすごいな」
ついひとりごとが。
『普通話せるわけないだろ。俺たちはホトルの守護者と呼ばれるくらい頭がいいんだ。ま、ホトルの実は大好きだが神様に与えられた使命は水源近くで動物が死なないように見張ることなんだけどな』
ロビンから普通に答えが返ってきたよ。
「でもなぜ初日に襲ってきたんだよ」
『あれは近くにレッドベアーがいたからだ。鈍い奴だとアイツに出会った瞬間殺されるからな』
「それじゃ昨日は?」
『あれはホトルの実を見て我を忘れたんだ』
恥ずかしそうにいうロビン。
ん?てことはもしかしてこいつは僕の命の恩人ってことになるのか?
持ってる食料は多くないけどこれは恩返ししないとな。
「そっか。ありがと。それじゃこれあげるからこれでチャラにしてくれるかな?」
無限収納からホトルの実を2個取り出して差し出す。
『まあ、いいだろ』
素直に受け取るロビン。
「ところでさ僕、森から出たいんだけどできるだけ近くで人が住んでる場所知らない?」
『俺たちは森から出ないどころか中心部からだってめったに離れないから知らん。だが川下のほうからときどき戦う音が聞こえてくることがあるからそっちのほうにあるかもな』
なるほど。それじゃ隠身と逃げ足鍛えてスニークミッション目指そうかな。
「ありがといい事聞けたよ」
『おう。ホトルの実が腐る前に届けてやりたいから俺はもう行くぞ。あとこの辺で動物殺すなよ。といっても俺たち(角豚)ぐらいしか来ないけどな』
そういってロビンはどこか嬉しそうに去っていった。
ひとりになった僕は考える。
1.この周辺(湧き水付近)は角豚たちしか来ない。安全地帯といっていいと思う。
2.南東へ川下を進めば人が住んでいるかもしれない。これは未確定情報。
3.東には近くにホトルの樹が数本。そこより先は未踏破地帯。
4.西は未踏破地帯。
よしまずは確かめよう。今度は4方向だけじゃなく全方向だな。
それじゃあ
そーい! × 12回
恒例のスマホ投げでマップ確認。これでこの付近の地図がアンロックされました。
到着した時にやっておけばよかったね。
ちょっと後悔しているとピローン!
スマホを見ると
『マップ機能と気配察知スキルが連動するようになりました』
おおー!もしこれが僕の予想通りなら勝つる!!!
さっそくマップを開いてみると、予想通りアンロックされた地域だけとはいえいろんな色の点がうごめいていた。
ここから離れていくのが1つ。これは緑。川のあたりや南側には灰色と赤色が複数。
きっと緑が味方で灰色がノンアク。赤がアクティブエネミーだろうな。
ちなみにノンアクってのはこっちから手を出さなければ何もしてこない相手で、アクティブエネミーは見つかった瞬間襲い掛かってくる敵ってことね。
うーん。この数だと1度も戦わずに南に抜けるのは難しそうだ。
仕方ない。これから数日は食料収集しながらスキルを鍛えることにしよう。
数日前にも同じことを考えたような気がするが気のせいだ。
僕は前に進んでいる。