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EARTH OF END/ALTERNATIVE -DIEND-  作者: 吾郷夜月/原作:天元遊戯
第二章-復讐の合成獣編-
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~魅惑の妖沌劇場(STAGE02)~







「なぁその十王神って何なんだ?俺の仲間も十王神で、あんたも十王神の一人なら俺達の仲間にならないか?」


「…え?マジで?」



「あぁ、終焉王に黒覇王、機龍王、光天王、炎獄王と五人な。俺は残念ながら十王神になってないんだけどな。」

「…十王神って、ホントにいたんだ。」

「ホントにいたって、ラミも十王神の一人なんどろ?」

「…え?そ、そうよ!私も十王神よ!私が言いたかったのは十王神の内、五人が一緒にいる事が凄いって事!伝説の十王神の半数が揃ってるなんて凄いじゃない!」

「そうなのか?その辺はよく分からないが、俺達はサンクチュアリ帝国の侵攻を防ぐ為にレジスタンスとして活動してるんだ。ラミも俺達に力を貸してくれないか?」

「手を貸してもいいよ。でも、その前に私に手を貸してほしいの。まずは村に入りましょ。」


ラミは昌宗の背中をグイグイ押してシンフォ村へと入って行った。村の中は、少し静かで活気はなかった。居住地の辺りは廃れた建物が並んでおり、中心部にある劇場ホールだけが周囲の居住地とは違い豪華に飾り付けられており、華やかに輝いている。昌宗はラミ半無理矢理に劇場ホールの目の前まで連行される。


「この劇場は女性は入れないのよ。だから昌宗に中へ侵入してもらって、この劇場を牛耳っているオーナーを捕まえてほしいの。もちろんさっきのオーク達みたいに始末してくれても構わないわ。それが終わったら仲間になる事、考えてみてもいいよ。」

「一人でも多く力を借りたいし、十王神なら尚更仲間になってほしいんだ。それで、ここのオーナーは何者なんだ?」

「えっとね、サンクチュアリ帝国に情報を流しているスパイで、この村から税金徴収と言って村の人から巻き上げたお金で自分の肥やしにしてるのよ。でも、村の人達は逆らえないでいるの。逆らえば容赦なく首を撥ねられるの。」

「許せないな。分かった。俺が何とかしてやるよ。」


昌宗は、意を決して一人で劇場へと入って行く。

劇場の中は、入口にチケット売り場のように一人の男が受付で座っていた。


「いらっしゃいませ。本日はご予約は?」

「いや、してない。悪いがオーナーに会いたいんだが?」

「オーナーですか?ご予約ないとなると…、確認しますので少しお待ちください。」


そう言い残し、受付の男は奥の部屋へと入っていく。いったいここがどういった施設なのか見当もつかず、昌宗は辺りを見渡した。

華やかなロビーではあるが、受付はこじんまりとしており、奥を覗くと男達が数人ロビーの様な空間で何かを待っているかの様に座っている。

数分、辺りを見渡していると、先程の受付の男が戻ってきた。


「お待たせ致しました。申し訳ございません。オーナーのイベリは只今接客中でして、妹のアグも接客中で、末のチャミはすぐにでもご案内出来ますが、いかがなさいましょう?」


昌宗は、まぁ妹だろうが経営の話をしても多少なりと分かるだろうと思い、「じゃあ妹を呼んでくれ。その姉もオーナーも、その接客が終わればこちらに呼んで欲しい。」と受付の男に告げる。男は「かしこまりました。奥のロビーでお待ちください。」と、昌宗を他の男達と同じくロビーへ案内し、ソファに座らせるとお茶とお手拭きをテーブルに置き、再び奥の部屋へと入って行った。

受付の男は「すぐに案内する。」と言っていたが、待てども待てども反応がない。それどころか、周りの男達の方が先に奥の部屋へと案内され、気が付けば昌宗一人だけがロビーで待っている状態だった。

昌宗も気が長い方で、出されたお手拭きで両手を拭き、お茶を飲みながら大人しくじっと待つ。


それから小一時間が経った頃に、受付の男が昌宗を呼びに奥の部屋から現れた。


「お待たせ致しました。」

「ちょっと待たせすぎじゃないか?」

「申し訳ございません。準備に手間取りまして…。ご案内致します。」


昌宗は男に連れられ、奥のフロアへと案内される。

ロビーを曲がったすぐに、一人の女性が立っており、昌宗の顔を見るや、笑顔で歩み寄ってきた。


「こんにちは、チャミです。」

「あ、えっと、昌宗だ。」

「マサムネさんね。今日はよろしく。」


男の案内から、オーナーの妹、チャミが昌宗の手を握り、奥の部屋へと連れていく。

昌宗は、あまり女性と接する機会が少なく、メイド達と接する時も少し緊張してしまうのだが、この積極的な対応に昌宗の心臓は自身の鼓動で破裂しそうなくらいバクバクと脈を打った。

一番奥の個室に入ると、チャミは部屋の扉に鍵を閉める。個室を見渡すと、そこは素泊まり出来るというか、独房の様に寝床と洗い場が設けられただけの小さい空間だった。


「改めまして、チャミです。今日はどういった感じかな?イベリ姉ぇとアグ姉ぇともお相手してくれるってよっぽどだよね?」

「え?あ、あぁ。この村の人達から多額な税金を巻き上げて、払えなければ殺すという君達のやり方に文句を言いに来た。ここで改心しないなら、俺は容赦なくこの槍で貫くつもりだ。」


昌宗は背中に提げていた槍に手をかけようとする。チャミは、昌宗の話の最中に徐ろに着ている服をはだけさせ、昌宗の服に手をかけ服を脱がそうとベルトに手をかける。


「マサムネさんのその槍で私をお仕置きしてくれるんだね。」

「お、おいっ!なんで脱がしにかかるんだ!ちょっ、ちょっと待てっ!」


昌宗は慌ててチャミと距離をとる。その仕草を見て、チャミはニコッと笑い、四つん這いで昌宗に迫っていく。


「チャミはイケない子なんです。だからマサムネさんにお仕置きして欲しいです。」


昌宗は今自分がおかれている状況が全く把握出来ずに思考が止まる。


ーーーーーーその時だった。


「イジェクト・シャドウ」


昌宗の影から突如ラミが飛び出し、そのままチャミの首をダガーで掻き切った。

一瞬の出来事で、チャミ自身も何が起こったのか分からないまま首から溢れる血を眺めて絶命した。


我に返った昌宗が見たのは首から血を垂れ流しているチャミとその先の布団の上に立っているラミだった。


「ど、どういう事だ?何でラミがここに?」

「女性の私ではここには入れないから、あなたの影に潜り込んでいたのよ。そして、チャンスだったからチャミを殺した。ただそれだけよ。この子達の言葉をマトモに聞いちゃダメよ。彼女達はあなたを惑わして、そして殺そうとてくるの。さっきあなたがロビーで待っていた時、他の男達は奥の部屋から帰って来なかったでしょ?ここで皆喰い殺されていったの。だから次に来る姉達も容赦なく殺して。」


昌宗はゴクリと唾を呑み込み、自分が先程までどれ程危険な状態だったのかを教えられ、チャミを見つつゾッとした。


トントン


「どーもー!チャミがお世話になってまーす!姉のアグでーす!ドアを開けてもらえるかしら?」


ドアをノックする音が聞こえ、少し驚く。先程残りの二人も用事が終わればこの部屋に来る様にと受付に言伝ておいたので、姉のアグがやって来たのだ。


「さぁ、その槍で一突きにしてあげなさい。でなきゃあなたが喰い殺されちゃう。」


昌宗は意を決して、背中に提げていた槍を構え、扉ごと槍でアグを刺し殺す。そして、オーナーであるイベリを探す為、さらに奥の部屋へと向かっていった。


「俺が倒して、この村に平和を呼び戻すんだ!」

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