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EARTH OF END/ALTERNATIVE -DIEND-  作者: 吾郷夜月/原作:天元遊戯
第二章-復讐の合成獣編-
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~キメラドレイク~

将吾、雅史、憲明が各々の場所で戦いを繰り広げているのと時を同じくして、


晋司はレクエム村から西のラプソ村にいた。

サンクチュアリ帝国からキメラを使役する魔具を持ち出し、レクエム村を襲撃する算段を企てていた。


「ったく、何で俺がこんな目に…。」


遡る事、数ヶ月前。

この世界に転移した晋司は、サンクチュアリ帝国の領土の森で倒れていた。そこを奴隷商人に拾われ、奴隷として商品として檻に入れられオークションに出されていた。


「ったく、どうなってるんだ。俺が何でこんな目に遭わなきゃいけないんだ。」

「あなたも売られたの?」

「奴隷の分際で俺に話しかけるな。俺はこの世界を救う為に来た勇者なんだよ。何でこんな目に遭わなきゃいけないんだ。」


声をかけられた方に振り向きながら返答をすると、そこには妖艶な身体をした女性が座っていた。晋司はゴクリと唾を飲み、女性に近づいて行く。


「あんた、良い身体してるな。奴隷にしとくには勿体ないな。俺が遊んでやるよ。」


晋司は、女性に無理矢理口付けをする。女性は晋司を拒み、晋司の頬を叩いた。


「だ、ダメです。私はこの後オークションに出されて、私を買ってくれた方にこの身を捧げなければ、残された家族にお金が入らないのです。それに奴隷同士の触れ合いは禁止されてるのよ!」

「そんな事、俺には関係ないな。俺はお前が気に入った。俺が気に入った女は俺が口付けをすると喜んでその身体を差し出すもんなんだよ。だからお前も俺の女になれよ。」

「嫌です。私には家族を守る為にこの身体を捧げるのです。だから奴隷のあなたに私を捧げるなんて事はしたくありません。」

「俺はこの世界に来てから溜まってんだよ。目の前にこんな良い女がいるのにお預けなんて俺が出来るわけないだろ?俺に抱かれるなんて光栄な事なんだ。ありがたく思えよ。」


少し時間が経ち、奴隷商人が様子を見に檻に足を運んだ。そこには裸になって横たわる晋司と女性がいた。晋司の方は息を上がって肩で呼吸しており、女性は自分の舌を噛み自害していた。


「お、お前…、いったいなんて事をしてくれたんだ!」

「お、俺は関係ない!この女が勝手に舌を切って自殺したんだ!」

「そんな分かりやすい嘘がバレないとでも思っっているのか!?この女は三十万ダルクで買い手が決まったのに、その価値を落とすだけでは飽き足らず殺してしまうなんて。お前を殺しても足りんわ!一体どうしてくれる!」

「俺は関係ない!関係ないぞ!」

「そんな格好をして誰がお前の無実を信じるというんだ。」


晋司は奴隷商人を押し倒し、檻から飛び出していった。


檻から飛び出した晋司は、宛てもなく走り、辿り着いたのは大きな屋敷だった。

そこは何かの研究所らしく、柵で覆われており、屋敷の中は大量の檻に実験生物が入っていた。狼、鬼、ウサギ、それ以外にも多くの生き物が囚われていた。また違う部屋には檻に入れられた人間が何人もいる。


「何だここは?」


晋司が散策をしていると人の気配がし、すぐ様身を隠し、様子を伺う。


「…そうですか、実験用の奴隷が男の奴隷によって使い物にならない状態になったと。今回は女王蜂とのキメラを作りたくて買い取りたかったのですが。仕方ありませんね。博士には私から伝えておきます。」

「せっかくの上物を台無しにしてしまって…。男の奴隷の方は見つけ次第すぐ処分します。」

「いや、処分せずにここへ連れてきてください。むしろ実験に使いましょう。まだ試した事のない蟲と人間のキメラが出来るかの実験にね。」


奴隷商人と科学者はそう話しながら歩いて行く。


「まぁでもマンティコア程の作品にはお目にかかれないかな。あれは博士の最高傑作ですが、何者かによって倒されてしまいましたし。あれを超える為にも今回の奴隷は手に入れておきたかったなぁ。それとこの魔具の二つで学会ではマンティコアを超える評価を頂けることでしょう。この魔具はキメラ達を使役する事ができます。これさえあれば各地にキメラを送り込んで襲撃させる事も出来ますよ。」


晋司は科学者の言葉を聞き、ニヤリと笑みを浮かべて科学者の隙を伺う。あの魔具があればこの檻の中のキメラ達を使役する事が出来るなら、魔具を奪いさえすれば、あとはキメラに襲わせて、この状況を打破できると考えたからだ。

晋司は気配を消しながら、恐る恐る科学者に近づく。そして、直ぐ様魔具を奪い取ると高笑いせずにはいられず笑いが零れる。


「お、お前!」

「よくも俺を奴隷にしてくれたな。たっぷりと礼はさせてもらうよ。あんたが作ったキメラでな」

晋司は魔具に力を込め、キメラに科学者と奴隷商人を襲わせる。


「や、やめろ!生みの親たる私に牙を向けるなんて……そ、そんな……あ、あああありえない。」


キメラは科学者の左肩を思ったよりも強く噛み付き、そこから貪る様に科学者の身体を喰い散らかした。

晋司は再び魔具に力を込め、科学者を襲わせたキメラに奴隷商人も襲わせる。辺りは二人の血の噴水により赤く染め上げられていく。

二人を喰い殺し、キメラは人間の姿に変わっていく。すると布一枚羽織った女性の姿になり、無言で晋司に跪いた。


「くくく…はははははっ!これ最高の気分だ!キメラを奴隷のように操作できる。さしずめ俺は隷属王だ!待ってろよ、終焉王、啓太。正義の味方、隷属王様がお前を倒して世界を救ってやる。」

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