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美醜逆転建国物語  作者: 紫藤霞
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 結論から言うとこのエルフさんはギルドの人でした。

 漆黒龍を倒したのは記憶に新しいと思うけど、其のドラゴンの話を先に聞いて、討伐に出たメンバーが居た。

 それがエルフさんの居るギルドだった、というお話。

 んで、ドラゴンがどこにも居ないと思ったらなんとケルベロスの集団に出会っちゃった模様。

 エルフさんの居るギルドは総勢20人を超す大きなギルドで前衛部隊でどうにかケルベロスの集団を足止めし、そこに魔法を打ち込むという戦法を取っていた。

 最初こそそれで対抗できたけど如何に多いとは言え前衛で戦えるのは8人だったらしい。

 で、其の人数で賄える範囲は前方だけ。

 ケルベロスも頭が悪い方ではなくむしろ良い方に数えられる為其の戦法を見切ってしまったらしい。

 生き残ったケルベロスを左右に展開しさらには少数ながら後方からの伏兵まで使ってギルドメンバーを狩り始めたという。

 こりゃ時間が無いと思ったので傷の手当は死なない程度にして直ぐに現実改変魔法でまずはギルドメンバーの生き残りを


「あ、駄目だ。顔とか名前とかわからんな。ならケルベロスか」


 こっちは分かる。

 何度かやりあった事がある相手だからだ。

 ケルベロスの死体が15、ギルドメンバーを狩っているのが34.

 かなりの集団だったのか

 良くまぁこれに耐えれたね、このギルド。

 とは言えギルドメンバーの方も死者が出てるっぽい

 とっととこのケルベロスをどうにかしよう

 生き残っているケルベロスを目の前に召喚。

 そして盗賊たちにやったように生きている状態から死んでいる状態へと移行して戦闘終了。

 ギルドメンバーに聞こえるように戦闘が終了したと魔法で伝える。

 最初は半信半疑だったようだけどギルドマスターがそれに納得したことで話が早く進んだ。


 で、今は死亡した7名の埋葬が終わった所。

 ギルドメンバーの約1/3が死亡するというかなり厳しい現実を見せられる。

 う~む、これだとうちのメンバー鍛えなおさないとまずいかもしれない。

 そう思っていると


「すまない、今回は助かったわ」

「お礼ならそこに居るエルフさんに言ってください。助けに来なかったら気が付きませんでしたので」

「えぇ、後でそうするわ。ところで貴女は此処で何を?」


 かくかくしかじか。

 ドラゴンは討伐していて此処の領土を貰ったことを説明~


「一足遅かった、という事ね。其の情報があれば」

「アイカ、しょうがないわよ。其のことは忘れましょう」

「そうね。でもライ君が死んじゃったのは厳しいわね」


 ライ君。

 このメンバー唯一の男性にして魔法使いの1人だった。

 背後から強襲されたときに殺されたと聞いている。

 話を聞く限り、このギルドはライ君を中心に集まったハーレムメンバーだそうです。


「取り合えず、レアドレッドに戻ってからの話ね」

「そうね。助けてくれて本当に有難う」

「お気になさらずに。くれぐれも気をつけて帰路についてくださいませ」

「えぇ、そうするわ。それじゃぁね」


 こうして嵐のようにやってきたエルフさんとそのギルドメンバーは去っていった。

 エルフさんも悪くない感じだったけど思い人が居たなら手を出すのはあれだしね~。

 ま、それよりも目下問題なのが


「みんなってどの位強いのだろうか?」


 という訳である。

 取り合えず畑作業が終わったのを確認してから三人のところにいって話をする。


「アタイたちの居ない間に」

「嵐のように去っていったのね」

「です。で、戦力の確認がしたいので此処で三人と戦おうかと」

「良いと思います。メンバーの力量を知っておいて損は無いかと」


 そんな訳で私vs3人、という構図。

 開始の合図なんてものは無く速攻を仕掛けてくるカルアとミリア。

 二人は前衛なのか~と思いながらマリアを見れば魔法を唱えている。

 ふむ、意外と悪くない。

 カルアは斧、ミリアは細剣、マリアは魔法補助の杖。

 前衛・遊撃・後衛とよくまぁそろったものだと思いながらカルアの斧を受け止めたり弾いたりしていく


「くっ!らぁあ!」

「はぁあ!」


 魔力を乗せて斧を振り回し、細剣をフェンシングのように使って斧の隙を補っていく。

 そして時間がたてばマリアの魔法が飛んでくる。

 コンビネーションが全く駄目だったとは思えない動きで少々驚く。

 まぁ、少々なんだけどね


「やっぱり、まだ鍛錬不足か~」


 斧は左手、細剣は右手で握り締め二人から武器を取り上げ気合で吹き飛ばす。

 さらに風魔法で飛んできたカマイタチを音速で一瞬動くことで相殺し、さらにソニックブームをお返しに打つ。

 これだけで三人は気を失ってしまう。


 弱くは無い。

 決して弱くはないけど此処に居るにはちと力不足かなぁ。

 そんな事を思いながらどうしようかと考えていると先のエルフさんがやってきた。

 どうも御礼をしたいそうなので私の趣味を伝えると


「それなら長老とかがそれに当たりますね。エルフの村に着いたらこれを渡してください。村に入れますので」


 エルフの村の通行証、のようなものを貰った。

 これが無いと村に入れないそうです。

 美人さんも居るらしいのでうれしい限り~♪

 ま、行くのはもう少し先になりそうだけども


「ほらほら、起きて起きて~。訓練の続きをするよ~」


 のろのろと起き上がってくる三人。

 やる気は十分なので最後まで付き合おうと思った、私であった。


 ちなみに、エルフさんはこの世界基準の美人さんだったので私の趣味範囲外でした。

 うむ、自分の感性がもう少しこの世界になじめて居ればなぁ。

 そんなことを思う、訓練の日々であった

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