彼は三人目だから
? なんだ今更?
「お前達も、この世界に墜落したのか?」
あ、ああー。
あああああああ。
そうだ! そうだった!
俺たちはカインのことを知ってるけど、カインはあまり俺たちのこと、知らないのか!?
な、なんか悪い事したな……。
そう。俺とひとみんも、未来の……現実世界から墜落した未来人だ。
「未来人?」
んと、なんとなくそう呼んでる。「二次元人」とかも言ってたけど、なんか中二っぽいし伝わりづらいから、やめた。
「なるほど。だけどな、そういうことは早く言って欲しかったよ」
……は?
「すげー辛かったんだぜ!? いきなりこの世界に堕とされて、知ってる人だーれも居ないしさ!? ワケ分かんないし、どうしていいか分かんないし!!」
うお、こいつ意外とはじけてるな……。
「お前らともっと早く会えてれば、あんなコト(・・・・・)しなくても良かったのによ」
あ、いや。ごめん、なさい?
「いや、お前達のせいじゃなねーけどな!」
しかし、どう考えてもむげに扱っていい奴じゃない。
俺とひとみん、そしてカインだけが、この世界に墜落した三人なのだ。
「でも、もしかしたら謝るのは俺の方かもしれないなぁ」
なんでだ? この前の一件でか?
「いや、そうじゃない。俺が居るってコトは、お前達、アダムとイブじゃなくなったってことだろ」




