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勇者の資質

 将来……ね。

 この世界を永遠に続かせる為に勇者になった、俺。

 二度目の生を精一杯生きようとする、ひとみん。

 この世界に舞い降りた、たった二人のアダムとイブ。

 正直なところ、この世界を救う勇者としての資質が俺にあるとは思えない。

 ここの住人は好きだ。

 みんな若くて若くて、一日の大半をゲームに費やして、青春を謳歌している。

 中にはゲーム世界の方がリアル世界より生きている時間が長い、なんて奴もいるだろう。

 かつての俺がそうだったように。

 嫌なことも楽しいことも、ここには詰まっている。

 10年前の俺、シェバ。

 この世界を本気で愛して、些事に首を突っ込み、右往左往しながらも、気高く振る舞う銀色の閃光。

 彼のような男こそ、この世界の勇者と呼ぶにふさわしいんじゃないか?

 そして、ひとみんも。この世界に舞い降りた未来人にしか勇者の資質が無いのであれば、それを謳歌する彼女の方が、勇者にふさわしいんじゃないのか。

 どう思う、イングリッドさん。

「ノブナガ様は、勇者様ですよ」

 そうなのか。

「今しがた、悩んでたじゃないですか。俺は勇者にふさわしいのか、って。それは勇者である資質そのものです」

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