ひとみん墜落
「おーい、ノブナガー、デートしようぜぇ~」
うー眠い。
なんだ……? 悠久なる俺の眠りを邪魔するヤツは。
いや、ああ、夢か。もっかい布団を頭からかぶる。
「ノーブーナーガー」
……Zzz。
「ノブナガ兄さーん?」
兄さん、か……。そういえば俺にも義理の妹が欲しいなんて夢、見た事あったっけ。
そ、男ならだれだって義理の妹を夢見る。
だれだってそうする、俺だってそうする。
「おにいちゃーん」
おにいちゃん、ね。まぁまぁのキャラクターだな。
でも語尾が「ござる」じゃないから却下。
「ぬ……。おにいちゃーん、朝でござるよぉ」
なに……、語尾がごさる言葉……、だと?
古いラノベ世代にはドストライク平助じゃないか……。
「ノブナガはござる言葉がストライクなのか……」
Zzz。
「へんじがない、ただのしかばねのようだ」
むにゃ、むにゃ。
「オイ、お前いいかげんにしろよ……」
ぬむ……?
「ギロチンドローップ!!」
ごふぁっ。
俺の首筋めがけて何者かのジャンピングふとももが振り下ろされる。
なっ、なんだなんだ!?
「うへへ、おきた」
ベッドから見上げると、俺の上に美少女が乗っかっている。
「これがホントの美少女墜落ものだぜぇ、にしし」




