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人類の敵!魔王軍

作者: ひろ

※本作はフィクションです。実在の法律・人物・団体とは一切関係ありません。

 この世界の人類の皆様。

 どうもこんにちは。異世界の魔王です。


 はい、もうこの際魔王で良いです。


 一応この団体のリーダーやらせてもらってますし。

 あなた方の言うゴブリン?オーガ?みたいな見た目の部下もいますし。私も角とか有りますしね。


 別の時空の世界から来たのも事実。

 あなた方の大半が使えない魔法も使えます。私たちからすれば使えないあなた方のほうが不思議ですが。


 まあ、だから魔王でいいですよもう。好きなように呼んでください。

 本当の役職は所長なんですけどね。



 ここに来たのは偶然なんです。事故なんですよ。

 研究所で新しい魔術の開発中にね、誤って時空の狭間みたいなのを生成しちゃって、所員丸ごと、この世界に転移されちゃったんですよ。

 侵略目的なんて全くの誤解です。

 まあ、事故とはいえ勝手に転移してきたことについては申し訳ないと思っていますよ。



 あなた達が魔王城とか呼んでるこの建物、単なる急ごしらえのシェルターですからね。

 悪の拠点とか言わないでください。これが無いと生きていけないんです私たち。


 何故って?

 考えてみてくださいよ。あなた方の世界と私達が生きていくのに適した環境が同じなんて偶然、確率的にほぼゼロですよ?

 あなた方、ほかの世界も自分達と同じ環境だと思ってます?

 あなた方の世界の生命体に適した環境なんて、私たちにしてみたら地獄でしかないんです。

 だからこそ、このシェルターなんです。私達がこのシェルターから出るには防護服や呼吸用のボンベが必要なんです。


 そんな世界を征服する意味、無いでしょう?

 

 なに?テラフォーミング?

 できませんよ。重力も大気も気圧も気温も何もかも違う世界を大規模に改変するなんて、魔法使っても無理です。

 それにもし、仮にそんな力があったらですよ。自分たちの世界をより良くする方に使ったほうが有意義でしょ?


 こちらとしては穏便に済ませたいんです。

 だから、軍を送り込んできたり、勇者とか送り込んでくるの、やめてもらえないですかね?



 え?あなた方を喰う?しませんよ。というより出来ません。

 そもそもお互い生命体としてのフォーマットが違うんですよ?

 DNAとか、タンパク質とか、私たちには無い構成要素ですからね。

 私達がこの世界の生物を食べても、栄養にならないです。お腹を壊すだけです。はい。

 DNAってなんだ?ああ、まだそのあたりなんですね。

 例えばあなた方、石食って生きていけます?そういうことです。



 資源を狙う?

 この世界で資源をとって、私達の世界に持っていくコストを考えたら割に合わないですよ。

 そもそもこのシェルターから出るのも命がけなのにどうやって採掘とかするんですか。

 あなた方を労働力に?貧弱すぎるじゃないですかあなた方。しかもこのシェルターから出ずにどうやってあなた方を使役しろと?



 だから諦めてもらえないですかね?

 そっとしておいて貰えません?

 そのうちなんとかして元の世界に帰りますから。


 帰れなかったら?

 まあ死ぬしかないですね。

 こっちもこう見えてギリギリなんですよ。このシェルターの稼働期間だって限界ありますし、先程言った通り、食料だって備蓄頼りですしね。

 永住なんて頼まれても無理です。

 

 だから、早急に元の世界に帰るのは、こちらとしても最優先課題なんです。

 まあ幸い大体のアタリはついています。

 あなた方の邪魔さえ入らなければ、もっとそっちの方に専念できるんです。



 剣と槍と弓矢が主体。それと赤子並みの魔法が使える魔術師部隊。

 あとは勇者とか聖女。うちの定年後再雇用の事務職員となら喧嘩でいい勝負ができそうですね。

 なんでそんなに貧弱なんですかねぇ…?

 やっぱりフォーマットの問題かしら。


 そんなのを何度も送り込んできてもね。

 うちもシェルターに穴とか開けられると困るんで抵抗しますけど。

 その度にそちらは万単位で被害出して。その都度『おのれ魔王軍(憤怒)』、とか被害者ぶられても困るんですよ。


 『お前たちの好きにはさせない!』とか言う勇者さんもね。

 あの人、特に人の話聞かないですよね?

 きちんと説得してもらえません?

 私たちの好きにさせてくださいよ。その方があなた方にもメリットありますから。

 


 ということで、出来るだけ早く出ていきますんで。放っておいて貰えませんかねぇ…。





 こちらの世界に飛ばされてから早や3ヶ月。

 翻訳装置でこの世界の生命体と意思疎通はできているはずなんだけど、全く話を聞いてくれない。

 困ったなあ。

 この世界の生態系を壊すのは避けたいんだけど、駆除するしかないのかなぁ。

 ほんとにもう…。

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