第九十一話 平手打ち
千尋は再び空を見上げながら話し出した。
「俺の一族って実は、なんていうかその…体売ってデカくなった一族なんだよね」
千尋は恥ずかしそうに顔を赤くし、そして照れながら下を向いてしまった。
「だから俺、男だから一族から除け者扱いされてたんだよ」
「そうなんだね…それは大変なことに…」
「それが嫌になって俺は家から抜け出したんだ。こんな一族の力を借りるくらいならどっかでのうのうと生きてた方がマシだってな」
「そして、姉貴の飛鳥も体売るのが嫌だったから必死に勉強して医者になったんだ。まあでも、経営している病院は遊女関連で結局そこから逃げ出すことはできなかったんだけどな」
そして、千尋は再び私の顔を見て手をギュッと握りしめた。
「ねぇ祷、こんな俺でも愛してくれるか?」
私も手を握り返して答えた。
「もちろんだよ。千尋」
そして私たちは再び強く抱きしめあった。そして、そろそろ門限近くになって来たので私は帰ることにした。
「明日はお仕事ないから朝早くに会いましょう!」
「うん!またここ集合ね!」
そして私と千尋は再び指切りをして、明日も会うことを誓い合って別れた。
「指切りげんまん嘘ついたら針千本飲ーます!指切った!」
「じゃあね〜!千尋!明日も楽しみにしてるよ!!」
「俺も楽しみにしてるよ〜!!夜道で危ないから急いで帰れよ〜!」
門限は23:30であり、もう時間がギリギリであったためかみんな寝静まっていた。
私はそおっとそおっとみんなを起こしてしまわないように、宿の中に入っていくが、私を待ち構えていたのは…
「祷、ちょっとこっちに来なさい」
中庭には仁王立ちして顔をしかめている母主様がいたのであった。私は心臓をバクバクさせながらも彼女について行った。
そして、人気のない裏路地まで到着すると…
「母主様、一体なんのようで…」
すると、次の瞬間、重く鋭い平手打ちが私の頬を直撃したのであった。
ベチィン!!!
私は少しの間、何が起こったのか理解できずに硬直した。なんで?門限を破った?それとも…
「お前、何勝手に男なんて作ってんだよ。私、男作っていいだなんて言ってないわよね?」
あの時感じていた何か見られているかもしれないというのは本当だったのか…
「それにあんた、聞こえなかったけどどうやら私に隠し事してるみたいね!あんなクソ男には言えるのにこの私には言えないだなんて!!」
幸いなことに私の隠しておきたかった秘密は母主様には聞かれていなかったようだ。
しかし、それもまさかよりにもよって母主様に見られていただなんて…怒りに震える母主様を前に、私は一体どうすればいいのだろうか…
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