第九話 念願の家族
そしてしばらくすると熟女本を手に入れられてウッキウキになった思金さんは元気に自宅まで帰っていくのであった。
そして、私は咲凜さんたちに話をするのであった。
「もう、これで私のことを人間の世界に連れ戻すなんてしませんよね…?」
「まあね…まさか神隠しに遭った人間が神様との混血だっただなんてね。もうアタシたちは無理にあなたを人間の世界には帰さないわよ。ここで好きに生きればいいよ…」
「そう言えば、名前聞いてなかったけどあなたは名前はなんて言うのかしら?」
「私の名前は浅田祷です!咲凜さんと、一樹さん、立樹さんの名前も忘れずに覚えてますよ!」
私はこのまま家を出て行こうとすると、咲凜さんに呼び止められるのであった。
「ちょっと待ちなさい」
「はい!ど、どうかしたんですか?」
「祷、あなたどこか行く当てでもあんの?」
「あっ...いやー何も考えてなくて...取り合えずここに残れれば後は何とかなるかなーってしか」
というか、さっきは本当にここに居たいことしか考えれてなかったな。
「衣服はどうするの?まさかその一枚で何とかするつもり?ご飯はどうするの?何も食べなかったら三日も持たないよ。家はどうするの?街の中プラプラしてたらまた悪い奴に乱暴されるかもよ」
「ええ...と、取り合えずだれもいないところに言って自給自足の生活でもしようかなーって...原始時代は裸で暮らしてたみたいですしね...アハハ...」
すると、咲凛さんはまるでお母さんが抱きしめるかのように私を包み込んだ。
バッ! ギュウ~~~......
「ああ...あのー?咲凛さん...」
「どこにも行く当てがないのならばアタシのところに居なさい。こんな幼い子、アタシら悠久を生きる身からしたら赤子同然よ。そんな子をプラプラと当てもなくどこかへと行かせられないわ」
「そして祷、あんた家族が欲しいって言ってたわよね。いいわよ。アタシらがあんたの新しい家族になってあげるわ。今日から一樹はお兄ちゃん、立樹はお姉ちゃん、そしてアタシはお母さんよ」
チュッ
そう言って、咲凛さんは私に接吻をした。お兄ちゃんは慌ててそっぽを向いてしまった。そして、お姉ちゃんは顔を赤らめながら手で顔を隠し、チラチラとこっちを見ている。
なんだか、少し恥ずかしいけど、すごい...癒される。まるで本当に私のお母さんみたいだ...血は繋がっていないかもしれないけど、この行為で私と咲凜さんは何かが確実に繋がった気がする。
「どう?これで祷もアタシたちの家族よ」
そう言って、お母さんは私を含め、お兄ちゃんとお姉ちゃんもろともギュっと一斉に抱きしめた。
「今日から家族が増えたわね。みんなで仲良く末永く暮らしていくのよ」
「一時はどうなるかと思っちゃったよ、祷〜!これからよろしくね!姉の立樹よ!」
「まあ、俺も…俺の名前はさっきも言ったから分かると思うけど一樹だ。まー、なんかあったら俺に言え。兄だし…」
二柱とも、なんて頼りになりそうな兄妹なんだろう…!それに、快く迎えてくれたお母さんには感謝しかない。私は念願であった家族に迎え入れられて泣きそうなくらいに嬉しかった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ここを祷の部屋にしましょう。物置に使ってたから少し汚いかもしれないけどごめんね?それともアタシの部屋で寝るかい?」
「いーーー!だ、だ、だ、大丈夫ですよーー!お母さん!少し汚い方が遠慮せずに使えますから...」
「遠慮なんてしなくてもいーの!それと、もっと普通の言葉でいいのよ。だってアタシたちは家族なんだからね。まあでも、この部屋でいいならいいけど。本当はアタシの部屋に来てほしかったけど...」
「うん!分かったよ、お母さん!あー後、お風呂場はどこにあるの?お風呂に入って体を洗いたいよ」
「良いわよ!えーっとねー、お風呂場はこっちよー!」
お母さんは私をお風呂場に案内してくれた。そして、私はお風呂に入っている間に、お母さんが着替えの服を持って来てくれるらしい。
ガラガラガラ~~~
私は扉を開いて中まで入った。
お風呂場もやっぱり昔だな~。でも逆にこの古臭い感じが新鮮でたまらない。それに木のなんだろう…スノキ的なのが、いい香りをお風呂場に漂わせてくれている。
ガラガラガラーーー!
すると、全裸になったお母さんもお風呂の中へと入って来た。
「ヒエッ!お母さん、今私入るんだけど」
「そうよ!一緒に入りましょ!」
「ええーー...そ、そんな...」
「いいのよ気にしないで!祷はアタシからしたらまだまだ産まれたての子どもなんだから。お尻とかちゃんと洗うんだよー!まっ、アタシが代わりに洗ってあげるわよ!」
「えーー!大丈夫だよ、お母さん!自分で洗えるからいいよ!恥ずかしい!!」
「良いの良いの気にしないの!一樹も立樹も小さい時はこうしたんだから!体が汚れていると男の子にモテないわよ〜〜〜!」
「ちょっとお母さーん!一柱でできるよ~~!あ~、恥ずかし~~~い!!」
快くこの家に迎え入れられたのはいいが、まさかここまで過保護とは...いやまあ、お母さんからしたら私なんてまだ産まれたての赤ちゃんだから仕方ないのかな?
みんなも赤ちゃんの時の記憶があったらこんな感じなんだろうな...胸とかお尻とかエッチするところとか全部触られた…私はのぼせているくらいに顔面を真っ赤っかにして、お母さんと一緒に湯船に浸かった。
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