第七十七話 宴の始まり
日も落ちてきていよいよ宴が始まった。外は寒いがキャンプファイアーがいくつかあるため、そこで寒さを凌げる。
円香はずっと私についてくるのであった。
「どうしたんだい円香?もしかしてまだ心配してるの?」
「あったりまえでしょ!私あんたにずっとついて行くから」
そして円香は周りをキョロキョロするが、そう言えば泉奈さんらがいないそうだ。
「そう言えば、泉奈さんたちいなくない?」
そう言われてみれば私たちの部屋に泉奈さんたち居なかったな。私と円香だけだった。瑠衣さんも瑞稀さんも同じようにここには居なかった…
すると、私たちの元に母主様が現れて円香は私を守るかのように私の前へと出る。
「泉奈たちなら研修があるからここ一週間くらいは会えないかもね。さあ、そこにいると風邪を引くわよ」
「焚き火で暖まりながらご飯でも食べましょう。祷ちゃんの食べたかった豚の丸々一匹使った角煮もあるわよ」
そう言いながら私たちに背を向けて彼女は去っていった。私と円香は一緒になって彼女から少し離れた場所で暖を取りながら、ご飯を食べることにした。
モグモグモグ
「もーーあれ絶対に黒!今もあからさまに私のこと無視ってたもん!」
円香は漫画に出てきそうな骨付き肉をむしゃむしゃ食べながらそう言った。
「せっかくの宴なんだし円香、私のことなんて気にしないで料理を楽しんだらいいよ」
「そんなの無理!子どもを買い物に連れて行った時に手を離す母親がどこにいるんですかってことよ」
「あんな優しいから話しかけられたら、絶対に誰にでもついて行くでしょ?怖そうな奴でも心は綺麗かもとか思ってついて行っちゃう系よ」
確かに私は、他人のことを見た目とかであまり判断したことないからなあ…悪い神様に捕まっちゃうこととかもあったかも…
すると、私らの元に小さい女の子たちが数名やって来た。みんなが元気いっぱいに酒樽を担いでこっちまで歩いてきた。
「お姉さんたちーー!お酒飲みませんか〜?」
「おう!ちょうど私、喉乾いてたんだよね〜!」
そう言って円香はコップを差し出し、お酒の売り子にいっぱいまでお酒を注いでもらったのであった。
グビ…グビ…グビ…!!
「プッハ〜〜〜!!たまりませんな〜〜〜!」
円香は、並々と注がれたお酒を一瞬にして飲み干してしまったのであった。
「ちょっと円香、何お酒飲んでるのよ!」
「何って何よ?私もう百超えてるわよ?大人なんだからもうとっくに飲んでいいじゃないの」
そっかしまった…つい人間基準で物事を考えてしまっていた…
「お姉ちゃんも一緒に飲も〜〜〜!」
どうしよう…飲もうかな?こんな可愛い子たちの誘いを断れない…いやでも人間の法律だと普通に現行犯逮捕…
そこで私は円香の言葉を思い出した。そうだ私、こう言うの断れなくなっちゃうのが悪いところ。こう言う自分がイヤなことはイヤと伝えることが重要…
でも、相手を傷つけないために最大限の配慮をするのもすっごい大事!!
「わざわざ申し訳ないね。私、お酒飲むとすぐ酔っちゃうからまた今度ね。今日は夜遅くまで楽しみたいからさ」
すると、彼女たちは互いに見つめあって納得してくれたようであった。
「分かったよ〜〜〜!」
「じゃあね〜〜〜!」
「ヒック…ヒック…祷が断ったりするなんて珍しいわね…」
「円香が前こんなこと私に言ってくれたからね。てか円香、酒豪なのかと思ったらコップ一杯でもうヨレヨレじゃん!」
円香はお酒を一気飲みしたせいか、もう酔っ払ってしまったらしく私の肩に頭を付けて眠りに入ってしまった。
私は、彼女らは酒樽を持って他の神様の元までお酒を注ぎに回っている姿を眺めているのであった。
なんだかその優しい姿を見て私は涙が出て来た…
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