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第七話 一族の不思議

私は思いをすべて吐ききった後、涙が止まらなくなり地面に顔をうずめてしまうのであった。そしてそのころ、咲凛さん一樹さん、立樹さんは何やらコソコソと話し合うのであった。


「ねぇ、どうするのお母さん?」

「立樹何ってんだよ?まさかだけどこの子に同情でもしてんのか?」


「同情してんのかって...こんなこと言っててしない方がおかしいでしょ!ていうかお兄ちゃんはいっつも冷酷すぎるでしょ!少しは感情的になったらいいのに!」

「法律とか掟に私情もくそも関係ないんだよ!人間が神界(こっち)に迷い込んできたんだから、元の世界に戻すってだけの話だろ?」


「それに、このことはあってまだ数時間とかそこら辺なんだから、返すなら今直ぐにした方がいいぜ。後にすればするほど情が移るし、ていうかその前に犯罪だろ?」

「ひっどいお兄ちゃん!だからいつまで経ってもモテないんだよ!」


私が知らない間に私のことでさっきの兄妹さんは喧嘩してしまうのであった。しかしその時私は泣いていて会話していたことすらも覚えていなかったのである。


「ねぇお母さん!可哀そうだよねこの子!どうにかして匿ったりとかできないかな?お母さんからもこのお兄ちゃんに言ってあげてよ!」

すると、咲凛さんは振り返って立樹さんに向かって言うのであった。


「立樹、あんたは優しいよ...でもこれに関しては一樹の方が正しいわよ」

それを聞いて納得できなかった立樹さんはお母さんに言い返そうとするが、咲凛さんにはそのことが分かっていたようですぐに言い直した。


「えー、だってお母さん...」

「でも!私もこの子のことが可哀そうだと思ってきちゃった...」


するとそれを聞いた一樹さんはお母さんんと妹へ言い返すのであった。

「ちょっと何それ!?二柱(ふたり)揃って何私情に流されてんだよ!この子を匿ったら俺たちも罪を折っ被ることになるかもしれないんだぞ」


「それに、仕事に私情を挟むなって言ったのはお母さんじゃん!そんなの矛盾してるじゃん!」

「違うわよ一樹...仕事に私情を挟むなって言うのは私の言葉じゃなくて、夫の言葉よ。私は母として何としてもこの子を守りたいって話を聞いてて思ってきちゃったのよ...ごめんね!」


「ハーー!信じられねぇ!母さんも立樹もこれが母性本能って奴かよ!たかだか数時間しか...それに目覚めてからの時を含めたら十分そこらなのになんで罪まで背負おうとしてるんだよ!」


そして咲凛さん、一樹さん、立樹さんの口論の声は次第に大きくなっていき私の耳にも普通に聞こえるようになってきたのであった。私のせいでさっきまで仲が良かった三人ともが喧嘩してしまっているのが絶えれなった。


私がもしかしたらこの三人の関係をめちゃくちゃにしてしまうかもしれない...そう思った私は怖くなり、もう大人しく人間の世界に帰ることを選ぶのであった。


「マジでわけ分かんねーよ!俺は知らねぇぞ!」

「そっちこそ!ここまで心がないって思ってなかったわよお兄ちゃん!」


私は涙を拭いて顔を上げて三人に話しかけるのであった。

「あの!」

すると、口論は止まり三人とも私の顔を見るのであった。


「どうかしたのか?」

「もう...私なんかの為に喧嘩しないでください...もういいんです...私の為に本気になってくれてありがとうございました...それだけで生きる希望が湧いてきました。もう覚悟は決まったのでどうぞ人間の世界に連れて行ってください...」


一樹さんは安心した顔をして、逆に咲凛さんと立樹さんは少し残念な顔をするのであった。

「本当にいいの?あっちの世界に帰って生きていけるの?」

「それは分からないんですけど...よく考えてみたら新しい世界だから心機一転頑張れるって言うのが何の根拠もないっていうか...」


「元の世界で心機一転生きてみることにします」

私はそう言ってニッコリとほほ笑んだ。別に本当のことを言ったらあっちの世界には戻りたくはないのだが、これ以上三人に我儘をいう訳にもいかないしそもそも私が変わらなければ環境がいくら変わっても意味ないんじゃないかと思ってきたのであった...


「そ、そうかぁ...じゃあ何か一つでもいいから最後にお願い事を言ってちょうだい。アタシたち少しでもあなたの為に立ちたいよ」


お願い事なんて何一つなかった...でも、ここで私はあることを思い出したのであった。それは今からもう十年近く昔の話であるが、お母さんが言っていた私たち一族の七不思議的な存在である...


せっかくなんだ。それの真偽だけでも聞いて行こう...そして私は咲凛さんに一つお願いごとをするのであった。そのお願い事とは...


「一つだけ...今思い出して聞いてみたかったことがあるんですけど、いいですかね?」

「面白かった!」

「続きが気になる、読みたい!」

「今後どうなるの!!」

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何卒よろしくお願いいたします。


色々なアニメや漫画の影響を受けているので既視感があるかもしれませんが、そこも含めて楽しんでみてください!

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